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シティポップとは?海外で人気の理由やおすすめの名曲・アーティスト

シティポップとは、1970年代後半から80年代にかけて日本で生まれた音楽ジャンルです。
近年、海外の若者を中心に人気が再燃しており、YouTubeやTikTokといったSNSを通じて世界中に広まっています。
この記事では、シティポップの基本的な定義から海外で人気を集める理由、そしてまず聴くべきおすすめの名曲や伝説的なアーティストまで、その魅力を網羅的に解説します。

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今さら聞けない「シティポップ」とは?基本的な定義を解説

シティポップの明確な定義は存在しませんが、一般的に1970年代後半から1980年代に日本で流行した、都会的で洗練された雰囲気を持つポップミュージックを指します。
その歴史は、フォークソングから発展したニューミュージックの流れを汲んでおり、当時の好景気という時代背景も大きな影響を与えました。

洋楽志向のサウンドと、リゾートやドライブといった情景が浮かぶ世界観が特徴で、懐かしくもおしゃれな音楽として、現代のリスナーを魅了しています。

シティポップが持つ音楽的な3つの特徴

シティポップの魅力は、その独特な音楽的特徴にあります。
当時の日本の経済的な豊かさを背景に、レコーディングには一流のスタジオミュージシャンが起用され、贅沢な音作りがなされました。
洋楽の様々な要素を取り入れた曲調やリズムは、それまでの日本のポピュラーミュージックにはなかった洗練された響きを持っています。

ここでは、シティポップを構成する音楽的な要素や影響を3つのポイントに分けて解説します。

特徴①:夏の情景が浮かぶ都会的で洗練されたサウンド

シティポップのサウンドは、夏や海、そして夜の首都高速といった都会的な情景を彷彿とさせます。
その背景には、アメリカ西海岸発祥のAOR(アダルト・オリエンテッド・ロック)や、ソウル、ファンク、フュージョンといったブラックミュージックからの影響が色濃く見られます。
きらびやかで爽快感のあるギターカッティング、心地よいグルーヴを生み出すベースライン、華やかなブラスセクションなどが組み合わさり、洗練された大人のためのポップスとして確立されました。

東京のきらめく夜景や、夏の海辺をドライブする風景が目に浮かぶようなサウンドが大きな特徴です。

特徴②:洋楽を意識したメロディと英語を交えた歌詞

シティポップは、サウンドだけでなくメロディラインも当時の洋楽を強く意識して作られました。
複雑なコード進行や転調をスムーズに聴かせる洗練されたメロディは、高い音楽性を持っています。
また、歌詞の世界観も特徴的です。

日本語の響きを大切にしながらも、サビや印象的なフレーズに英語を効果的に交えることで、サウンドの持つ都会的な雰囲気を一層際立たせています。
これにより、従来の歌謡曲とは一線を画す、スタイリッシュでおしゃれなイメージを獲得しました。

特徴③:1970年~80年代の豊かな時代を映した世界観

シティポップが生まれた1970年代後半から1980年代は、日本が高度経済成長を経てバブル景気へと向かう豊かな時代でした。
1979年に登場したウォークマンで音楽を自由に持ち運べるようになるなど、ライフスタイルにおける音楽の存在も大きく変化しました。
シティポップは、そんな80年代の楽観的で華やかな空気感を色濃く反映しており、楽曲からは当時の豊かな暮らしぶりや開放的なムードが感じられます。

しかし、ただ明るいだけでなく、きらびやかな都会の裏側にある孤独や、夏の終わりのような切ない情感を描いた歌詞も多く、その奥行きの深さが特徴的です。

シティポップが海外で再評価されている2つの理由

なぜ日本の古いポップスが、今になって世界中で聴かれているのでしょうか。
その背景には、インターネットの普及が大きく関わっています。
特にシティポップはアジア圏での人気が高いことをご存じでしょうか。タイなどでは日本のシティポップをカバーするアーティストも続々と登場しています。

ここでは、シティポップが国境や世代を超えて再評価されるに至った2つの大きな理由みていきましょう。

理由①:YouTubeがきっかけで世界中に楽曲が拡散

海外でのシティポップブームの最大の火付け役はYouTubeです。
2010年代後半、あるユーザーが投稿した竹内まりやの『PLASTIC LOVE』の非公式動画が、YouTubeのレコメンド機能によって世界中のユーザーにおすすめされ、爆発的な再生回数を記録しました。
これをきっかけに、日本の80年代の音楽に注目が集まりだしたとみられています。

近年では、松原みきの『真夜中のドア~Stay With Me』がTikTokでカバーダンス動画と共に流行し、音楽配信サービスの世界的なヒットチャートを駆け上がる現象も起きています。

理由②:「ヴェイパーウェイヴ」のサンプリング元として注目

2010年代初頭にインターネット上で生まれた「ヴェイパーウェイヴ」という音楽ジャンルも、シティポップの再評価に一役買っています。
ヴェイパーウェイヴは、80年代から90年代のCMソングやBGMなどをサンプリングし、ピッチを落としたりエフェクトをかけたりした独特の浮遊感やノスタルジーを持つ音楽です。
このサンプリングの元ネタとして、日本のシティポップが多用されたことで、海外のコアな音楽ファンの間でその存在が知られるようになりました。

近年では、世界的アーティストのThe Weeknd(ザ・ウィークエンド)が亜蘭知子の『Midnight Pretenders』をサンプリングするなど、その影響は広がり続けています。

【入門編】まずはこれを聴きたい!シティポップの代表的な名曲7選

シティポップに興味を持ったけれど、何から聴けばいいか分からないという方も多いかもしれません。
ここでは、ジャンルを代表する定番のヒット曲から、海外で人気に火が付いたきっかけの曲まで、シティポップ入門に最適な代表曲を7曲紹介します。
数々の名曲の中から厳選した、シティポップの世界への入り口となるソングリストです。

Spotifyの「CityPop100」のようなプレイリストで探してみるのも良いでしょう。

松原みき『真夜中のドア~Stay With Me』

1979年にリリースされた松原みきのデビューシングルです。
2020年頃からTikTokをきっかけに世界中でバイラルヒットし、Spotifyのグローバルバイラルチャートで18日連続1位を記録しました。
洗練されたアレンジと松原みきの卓越した歌唱力、そしてStayWithMeというキャッチーなフレーズが、国境や世代を超えて多くの人々を魅了しています。

シティポップリバイバルの象徴的な一曲であり、夜のドライブにもぴったりの名曲です。

竹内まりや『PLASTIC LOVE』

1984年に発表されたアルバム『VARIETY』に収録された楽曲「プラスティック・ラヴ」は、竹内まりやが作詞・作曲、山下達郎が編曲を手がけています。この曲は、アルバム収録曲として発表されましたが、後にシングルカットもされています。2017年頃にYouTubeへ非公式にアップロードされた動画が数千万回再生され、海外でのシティポップ人気のきっかけのひとつとなりました。都会に生きる女性のアンニュイな心情を歌った、時代を超えて愛される一曲です。

山下達郎『RIDE ON TIME』

シティポップを語る上で欠かせないアーティスト、山下達郎の代表曲のひとつです。
1980年にリリースされ、同名のアルバムも大ヒットを記録しました。
爽快なカッティングギターと伸びやかなボーカルが特徴で、夏の青空や海辺を思わせるサウンドは、まさにシティポップの王道といえます。

イントロが流れた瞬間に、景色が変わるような高揚感を与えてくれる名曲です。

大滝詠一『君は天然色』

1981年にリリースされた歴史的名盤『A LONG VACATION』の収録曲で、シティポップを代表する一曲として知られています。
作詞は松本隆、作曲は大滝詠一という黄金コンビによって生み出されました。
幾重にも音を重ねた緻密なサウンドは「ナイアガラ・サウンド」と称され、そのポップで色褪せないメロディは、発表から40年以上経った今でも多くの人を魅了し続けています。

杏里『悲しみがとまらない』

1983年にリリースされた杏里のヒット曲です。
作詞は康珍化、作曲は林哲司が手がけ、80年代のシティポップシーンを象徴するダンサブルなナンバーとして知られています。
タイトなビートと華やかなシンセサイザーのサウンドに乗せて、失恋の切ない気持ちを歌う歌詞が印象的です。

当時のディスコやクラブシーンでも人気を博し、今なお多くのアーティストにカバーされています。

大貫妙子『都会』

1977年にリリースされたアルバム『SUNSHOWER』に収録された楽曲です。
坂本龍一が編曲を手がけ、当時の一流ミュージシャンたちが参加した洗練されたサウンドは、シティポップの原点の一つとも評されています。
ジャズやフュージョンの要素を取り入れたメロウな曲調と、都会の喧騒と孤独を描いた大貫妙子の歌詞の世界観が絶妙にマッチした、時代を超える名曲です。

杉山清貴&オメガトライブ『ふたりの夏物語』

1985年にリリースされた、杉山清貴&オメガトライブの代表曲です。
リゾート感あふれるサウンドとキャッチーなメロディで、80年代の夏を象徴するバンドとして一世を風靡しました。
彼らの音楽は、後のTUBEなどにも影響を与えたとされています。

夏のドライブや海辺で聴きたくなる、爽快感と切なさが同居したシティポップの名作です。

シティポップの世界を築いた伝説のアーティスト5選

シティポップというジャンルは、特定のアーティストだけでなく、多くの優れた歌手、ミュージシャン、作曲家、アレンジャーたちの才能が集結して築き上げられました。
彼らが作り出したサウンドは、後のJ-POPにも多大な影響を与えています。

ここでは、その中でも特にシーンを牽引し、伝説として語り継がれる5人のアーティストを紹介します。
女性シンガーからプロデューサーまで、多彩な才能がこのジャンルを豊かにしました。

山下達郎

日本のポップス界のレジェンドであり、シティポップを語る上で最も重要なアーティストのひとりです。
自身のアーティスト活動に加え、他の歌手への楽曲提供やプロデュースも数多く手がけています。
緻密に計算されたコード進行やアカペラを駆使したコーラスワークなど、その卓越した音楽性とサウンドへのこだわりから「音の職人」とも称されることでも有名です。

彼の作品は、シティポップの品質基準を確立したといっても過言ではありません。

竹内まりや

焼け内まりやは、山下達郎の妻であり、自身もシンガーソングライターとして数々のヒット曲を持つ、シティポップを代表する女性シンガーです。
デビュー当初はアイドル的な人気を博しましたが、活動休止を経てソングライターとしての才能を開花させました。
普遍的で親しみやすいメロディと、女性の日常や心情を巧みに描く歌詞は、時代や性別を超えて多くの共感を呼んでいます。

海外人気のきっかけとなった「PLASTIC LOVE」の作者でもあります。

大滝詠一

伝説のロックバンド「はっぴいえんど」のメンバーとしてキャリアをスタートさせ、ソロ活動では自身のレーベル「ナイアガラ」を設立したのが、大滝詠一です。
プロデューサーとしても高く評価されており、数々の名盤を世に送り出しました。
ウォール・オブ・サウンドに影響を受けた重層的で美しいサウンドは唯一無二であり、彼の作り出す音楽は日本のポップス史に大きな金字塔を打ち立てています。

アルバム『A LONG VACATION』はシティポップの象徴的な作品です。

角松敏生

角松敏生は、夏や海をテーマにした爽快なサウンドで80年代のシティポップシーンを牽引したアーティストです。ダンサブルでファンキーな楽曲から、メロウなバラードまで幅広く手がけ、プロデューサーとしても中山美穂の『CATCH ME』を大ヒットさせるなど、その手腕を発揮しました。多才なミュージシャンであり、中山美穂の『CATCH ME』やAGHARTAの『WAになっておどろう』などのヒット曲をプロデュースしたことでも知られています。

吉田美奈子

吉田美奈子は、卓越した歌唱力と表現力で、多くのミュージシャンからリスペクトを受けるシンガーソングライターです。R&Bやソウルミュージックに根差した音楽性で、ジャンルの枠にとらわれない独創的な作品を数多く発表しています。荒井由実のアルバム『ミスリム』では、一部楽曲のバックグラウンドボーカルとして参加しており、その歌声は日本の音楽シーンに影響を与えています。

現代に受け継がれるシティポップの新たな潮流「ネオ・シティポップ」

シティポップのムーブメントは、決して過去の遺物ではありません。2010年代頃に登場し、かつての黄金期に影響を受けた現代のアーティストたちが、当時のエッセンスを独自の視点で解釈し、再構築した「ネオ・シティポップ」という新しい音楽の潮流が生まれています。彼らは80年代特有のきらびやかなシンセサイザーの音色や、洗練されたコード進行をリスペクトしつつ、現代的なヒップホップのビートやR&Bの感性を巧みに融合させています。こうした温故知新の姿勢により、ノスタルジックでありながらも全く新しい響きを持つ音楽が次々と創造されているのです。

この流れを牽引しているのは、デジタルネイティブである今の若者たちです。
2020年以降、SNSやストリーミングサービスを通じて世界中の音楽にアクセスできるようになった彼らは、ジャンルの垣根を超えてシティポップの魅力を発見しました。都会的でどこか切ない世界観は、現代のリスナーにも深く響いており、新たな定番として定着しつつあります。

かつての巨匠たちが築き上げた都会的なサウンドは、新しい感性を持つ世代の手によって磨き上げられ、確固たる文化として次の時代へと大切に受け継がれています。

シティポップに関するよくある質問

ここでは、シティポップに関して多くの人が抱く疑問について回答します。
ライブで聴ける機会や、スタジオでの緻密な音作りなど、さまざまな側面からシティポップへの理解を深めていきましょう。

シティポップとニューミュージックは何が違うのですか?

シティポップは、ニューミュージックという大きな音楽の枠組みの中に含まれる潮流と考えるのが一般的です。
ニューミュージックの中でも、特に洋楽のAORやソウルミュージックなどの影響が強く、都会的で洗練されたサウンドを持つものがシティポップと呼ばれます。

明確な線引きは難しく、両方の要素を持つアーティストや楽曲も数多く存在します。

日本のシティポップが海外で注目されたきっかけは何ですか?

2010年代後半にYouTubeのアルゴリズムが、竹内まりやの『PLASTIC LOVE』など80年代の日本の楽曲を海外の音楽ファンに偶然レコメンドしたことが最大のきっかけです。
その後、2020年代に入りTikTokなどのSNSを通じて松原みきの楽曲が世界的に拡散され、リバイバルブームへと発展しました。

初心者が最初に聴くべきシティポップのアルバムを教えてください。

大瀧詠一の『ALONG VACATION』と山下達郎の『FOR YOU』が、シティポップ入門として最もおすすめされるアルバムです。
この2枚はジャンルを代表する歴史的な名盤であり、シティポップの持つ音楽的な魅力や世界観が凝縮されています。
まずはこの名盤から聴き始め、気に入ったアーティストの他のレコードを探していくのも楽しみ方の一つです。

まとめ

シティポップは1970年代から80年代の日本で生まれ、国境を越えて愛される音楽ジャンルへと成長しました。その洗練されたサウンドは当時のアイドル歌謡やアニメ、映画の主題歌にも影響を与えました。

現代ではインターネットを通じて世界的な再評価が進み、街中のアパレル店やカフェで耳にする機会も増えました。もし魅力的な楽曲を自分でも歌いこなしたいと感じたら、ボイトレスクールNAYUTAS(ナユタス)の無料体験レッスンがおすすめです。プロの指導で、憧れのアーティストのような都会的で洗練された歌声を目指しましょう。