ボイトレで押さえたいバラードに必要なテクニックとは!?
バラードをしっとりと、また感動的に歌いあげることができたらカッコいいですよね。
バラードは、テンポもゆっくりなので歌いやすいイメージもありますが、声量やノリでごまかしがきかず歌唱力が分かりやすいジャンルでもあります。
また、テクニック以外にも、歌を聞かせる豊かな表現力がより必要となってくるのがバラードです。
自分も気持ちよく歌えて、けれど自己満足にならず人を惹きつける魅力的なバラードを歌うためには、さまざまなテクニックや意識したい音楽的なポイント、取り入れたいボイトレ方法があります。
バラードに限らずですが、なんとなくのイメージだけで歌わず、ボイトレをしながら音楽的なことをも理解して曲のイメージを作り上げていきましょう。
そこで今回は、バラードを上達させるために取り入れたいボイトレ方法や、意識しておきたいポイントやコツなどをまとめました。
ぜひ、ボイトレの参考にしてみてくださいね。
ボイトレで習得しておきたいバラードを歌うための声の種類
バラードは、豊かな感情表現が必要になります。
せつなさ、さみしさ、可愛らしさ、時には力強さで歌詞を表現することもありますよね。
そのためには、歌詞や音楽のフレーズに合わせて声質を変えて歌う必要があります。
ボイトレをしていくと、いろいろな声の種類を習得することができますが、バラードを歌う上でぜひ習得しておきたいのがウィスパーボイスとミックスボイスです。
ウィスパーボイス
ウィスパーボイスは、その名のとおりささやくように歌う声のことです。
バラード曲の世界観を表現するために使われる定番のテクニック。
ウィスパーボイスは、せつなさや寂しさ、曲によっては闇を表現するのにももってこいですね。
ウィスパーボイスが魅力的だと、グッと惹きつけられるものがあります。
ミックスボイス
ミックスボイスは、地声のような強さで裏声のような高い声を出すためのテクニックです。
地声から裏声に切り替えるとき、発声が未熟だと声が裏返ってしまったり、無理に声を張り上げてしまったり。
ミックスボイスを習得すると、地声から裏声に切り替わるポイントで声がブレることなくスムーズに切り替えることができます。
つまり、安定した歌声で歌うことができるわけです。
ここで、少しイメージしてみてください。
あなたが、ライブやカラオケで誰かのバラード曲を聴いているとき、どんなふうに聴いていますか。
ノリノリで聴くのではなく、静かに心で感じながら聴いていませんか。
そんなとき、歌い手が高音で声を無理に張り上げたり、高音にさしかかるたびに声が裏返っていてはしっとり聴き入るのが難しいですよね。
高音をなめらかに歌える安定感は、聞き手に安心感を与えることもできるのです。
ミックスボイスは、バラード曲以外でも多く使われるテクニックです。
ぜひ、習得しておきましょう。
ウィスパーボイスやミックスボイスの練習方法を紹介している記事もあるので、習得についてはそちらの記事も参考にしてみてください。
バラードに使えるテクニック
ウィスパーボイスやミックスボイス以外にも、ロングトーンやビブラート、フェードイン(声をだんだん大きくしていく)など、バラードに使えるテクニックはいろいろあります。
ボイトレで少しずつテクニックを習得し、自分が歌う曲の曲調、歌詞などによってテクニックを使い分けられるようにすると、表現や歌える曲の幅がより広がりますよ。
少しずつ、いろいろなテクニックを習得しておきましょう。
バラードの息継ぎは音楽の一部、ボイトレの段階で考えておこう
バラードを歌うときにボイトレの段階で考えておきたいのが、息継ぎです。
息継ぎは、息をするタイミングでもあるのですが、音楽に間を与えるタイミングでもあります。
この間というのは、音楽的にもとても重要な役割を持っていて、間や音の空白で緊張感を表したり、せつなさを助長させたりする効果があります。
そして、歌詞や音楽をより際立たせてくれます。
息継ぎも音楽の一部として捉えてみましょう。
息継ぎは、毎回違う場所でするのではなく、ボイトレで息継ぎの場所を決めておき、タイミングを取れるようしっかり練習しておくのがおすすめです。
バラードに憶病にならないためにボイトレで自信をつけておこう
バラードは、静かに歌うので声を出すことに不安を感じて弱気になってしまいがち。
特に、出だしはそろりと手探りな感じで声を出してしまうこともありますよね。
しかし、ただ声を小さくして歌っていては曲がぼんやりしてしまいます。
出だしは、いちばんはじめの重要なポイントでもあるので、思っているよりも声や言葉がはっきりしている方が魅力的だったりします。
自信をもって歌いだすためにも、ボイトレでの発声練習はしっかりしていきましょう。
また、全体的にはおさえる部分はおさえ、出すところではしっかり出す、アクセントやフェードイン、声質の変化などテクニックを使いながら、強弱や抑揚をつけて、豊かな表情をだしていきましょう。
ただ静かなだけの一本調子のバラードにならないように注意です。
冒頭でも言ったように、イメージだけでなんとなく歌うのではなく、どのフレーズをどのように歌うのか、強弱の付け方や歌詞の歌い方をボイトレの時点で決めていきます。
あとは、ボイトレで表現やテクニックを磨きながら歌い込み、表現を落とし込んでいきましょう。
ボイトレから意識!バラードを聞かせるには言葉尻を大切に
これはバラードに限らずですが、歌詞を歌うとき、言葉の最後の音まで丁寧に歌うことを意識して練習しましょう。
フレーズの出だしや中間は丁寧に歌えていても、言葉尻の音は案外おざなりになりがちです。
ロングトーンの長さが曖昧だったり、言葉がぷつりと不自然に切れていたり、声がぼやけていたり。
歌っていると、ついつい次のフレーズにばかり意識がいってしまいますが、上手に聞こえる音楽は、フレーズの最後の音まで丁寧に歌われています。
楽譜が読める人は、音符で音の長さを確認してみましょう。
また、声の余韻をどのように残すのか、あるいは残さないのかなど、歌詞や音楽の世界観をとらえて、フレーズの終わりについても考えてみてくださいね。
このように音楽や歌詞と向き合うと、曲への理解が深まることでより豊かな表現方法を見つけることができますし、ボイトレで曲を仕上げていく楽しみにもつながります。
歌を歌うためのテクニックが上達することは嬉しいことですが、自分の中の何かを歌で表現できる喜びも存分に味わっていきましょう。
【まとめ】
ボイトレで押さえたいバラードに必要なテクニックとは!?
バラードは、難しい部分がありますよね。
余談になりますが、わたしの個人的な感覚だと、バラードを歌っているときはテンポ的に余裕がある分、フレーズとフレーズの間などに、頭でいろいろ考えてしまえるんですよね。
「次の出だしは少し盛り上げ気味に」とか「思ったように声が出ないな…」など。
考える時間や余裕があるということは、次の準備がしやすい面もありますが、あまりに余計なことを考えてしまうと曲に集中できなくなってしまいます。
そういった点でも、わたしはバラードの難しさを感じていました。
また、自分にとって少し難しいアップテンポの曲よりも、レベル的には易しいバラードの方が表現が難しく、仕上がるまでに時間がかかった、なんて経験もあります。
しかし、だからこそ自分のイメージにカチッとハマって歌えたときの喜びはひとしおです。
ボイトレも諦めずに頑張ってきてよかったと思える瞬間でもありました。
ボイトレでは、体のあちこちを意識して使いますし、覚えることもたくさんあって大変なこともありますが、コツコツとひとつずつ練習をしていけばテクニックや表現の上達はもちろんですが、練習が自信につながるときがきます。
ですから、ぜひボイトレを楽しんで、憧れのバラード曲にチャレンジしていきましょう。