ボイトレのネイネイトレーニングその効果は?高音域を制覇しよう!
ボイトレをしていても、なかなか高音が上手く出せるようにならないと悩んでいませんか。
高音に差しかかると声が詰まったり、声が細くなる、声量が落ちるなど、安定した高音を出すのはなかなか難しいですよね。
また、地声から裏声に切り替わるポイントがなめらかにいかない、というのも高音域をうまく出せない方によくある悩みです。
そのため、ミックスボイスの習得を目指す方もいるでしょう。
そんな方におすすめなのが「ネイネイ」の発声練習です。
ボイトレでおなじみのネイネイトレーニングとは
ボイトレのネイネイトレーニングとは、「ネイネイ」という発音を使って行う発声トレーニングです。
吐く息を減らして声帯を閉じるための発声練習で、ミックスボイスの習得につなげやすく、地声に近い力強い中音域、高音域を出せるようになり、また、低音から高音の声が切り替わるポイントである喚声点をなめらかにつなげて歌う練習にもなります。
最近の歌は、ミックスボイスを駆使して歌うことを前提に作られていると言われていて、ミックスボイスは必要不可欠という考え方もあり、実際、歌が上手いと感じる多くの歌手は、ミックスボイスで歌っている方も多いですよね。
しかし、ミックスボイスなどの発声法を習得する前は、高音域で力強い声を出すために、声を張り上げてしまいがち。
当然ですが、声を張り上げると喉は細く締まってしまいます。
かといって、声を太くしようとすると、今度は声帯が緩み息が漏れてかすれ声に…。
このバランスを整えるためにも、ネイネイトレーニングをしていきましょう。
ネイネイトレーニングのボイトレ方法を解説
ネイネイのボイトレ方法はシンプルで、「ネイネイ」と発音しながら音階練習をしていきます。
① ドレミファソファミレドに合わせて「ネイネイネイネイネイネイネイネイネイ」と発声します
② 音階を半音階ずつあげていきましょう
音階は、ドレミファソファミレドに限らず、自分が歌いやすい音階トレーニングのパターンでも大丈夫です。
ただし、どの音階トレーニングであってもポイントは同じ。
・口をしっかり開けてネイネイの発音をはっきりすること
・舌や顎の動きも曖昧にせず、しっかり動かすこと
を意識して行いましょう。
舌や顎はいつもより、少し大きめに動かしてもよいでしょう。
そして、高音域に差しかかって、声がかすれたりボリュームが落ちてしまうのは、声門閉鎖ができていない状態です。
音階をあがるときは、低音でも高音でも同じバランスで発声できるように、練習を続けていきましょう。
ネイネイをするときの鼻と喉
ネイネイという音自体が鼻にかかりやすい発音なのですが、ネイネイのトレーニングをするときは、あえて鼻にかかったような声で歌うのもポイントです。
ミックスボイスが、声帯を閉じながら鼻腔に声を響かせる発声なので、ネイネイトレーニングでも、鼻にかかった声を意識しましょう。
ただし、ただの鼻声にならないように注意が必要です。
また、ネイネイのボイトレは、咽頭を上げて行うトレーニングです。
しかし、普段歌を歌うときは咽頭を上げて歌うのはNGです。
ネイネイのボイトレで声門閉鎖の感覚を身につけるのと同時に、喉を下げて歌う練習もする必要があります。
しかし、ここではまずネイネイのボイトレで高音を出しやすくするところから始めましょう。
ちなみに、ネイネイのボイトレで喉を上げる感覚が分かると、歌うときに喉を下げる感覚もより分かりやすくなるというメリットもあります。
ネイネイ発声NGポイント
ネイネイの音階トレーニングで、音階が上がって高音域に入ったとき、高音部分が出ないからと言って裏声で歌うのは、ミックスボイスの練習にならないので注意しましょう。
また、高音部分を裏声で歌わないようにしなければと、今度は声を張り上げて無理に力強く歌うのも間違ったやり方です。
先ほどもお伝えしたように、低音でも高音でも同じテンションで、安定的に発声できるのが理想的です。
最初は難しくても、何度も練習するうちに音域は必ず広がってくるので、少しずつ継続していきましょう。
ネイネイで得られるボイトレの効果
ボイトレでネイネイのトレーニングをすると、
・力強い声で歌えるようになる
・中音域、高音域が出しやすくなる
・舌や顎のリラックス
などの効果を得ることができます。
舌や顎をしっかり動かしながら「ネイネイ」を繰り返すので、それだけも舌や喉はほぐれてリラックスします。
舌や顎がリラックスできていると、滑舌もよくなりますし、発声もしやすくなるでしょう。
他にも、ネイネイトレーニングを行うと、普段歌うときにはきれいに出ない高音が一時的に楽に出せる、なんてこともあるでしょう。
また、ネイネイのボイトレは、ミックスボイスの習得だけでなく、ハイトーンボイスの練習にも効果的ですよ。
ボイトレでネイネイを始める前にやっておきたいこと
ネイネイのボイトレを取り入れているボイストレーナーは多く、独学でもネイネイを活用している方はいます。
しかし、ネイネイのボイトレをしていても、なかなか力強く高音が歌えないという人もいます。
そんなときに、意識しておきたいポイントをご紹介します。
ネイネイのトレーニングをするときは、ネイネイの発音、喉や口周り、発声に意識を向けがちですが、呼吸もしっかり意識してみましょう。
息を吐きすぎない
声帯は息を吐きすぎてしまうと、息漏れの原因になり発声のバランスが崩れてしまいます。
そのため、一定の力加減で息を長く吐く。
つまり、呼吸のコントロールをうまくする必要があります。
そのためには、腹式呼吸ができていなければなりません。
大きく息を吸い込んで、横隔膜のポンプを使いながらスーッと息を吐く。
ネイネイのボイトレを行う前には、腹式呼吸をマスターしておきましょう。
腹式呼吸が難しいとき
腹式呼吸は、お腹に息を入れる、お腹の動きを意識するなど、説明されても感覚が分かりにくいもの。
お腹が膨らむ感覚に意識を向けると、たっぷり息を吸うことができなくなって酸欠のようになったり、肩周りがガチガチに固まってしまったり。
考えすぎると頭も体も混乱してしまいますよね。
そんなときは、横になって寝転がってみてください。
寝ているときの呼吸は、自然と腹式呼吸になります。
寝ている状態で呼吸をするとき、お腹がどんな動きをしているかや呼吸の深さなどじっくり味わってみてくださいね。
その感覚が分かれば、起きているときでも自然な腹式呼吸ができるようになりますよ。
【まとめ】
ボイトレのネイネイトレーニングその効果は?高音域を制覇しよう!
ボイトレにネイネイをプラスしてもなかなか高音が出ない、という場合もすぐにあきらめないでくださいね。
回数を重ねていけば、体がその感覚を覚えてくれます。
舌や顎を脱力させると、頭で考えると難しいですが、何度も何度もその感覚を感じていると、いつのまにか無意識でも脱力できるようになるのです。
それが、身につくということなのでしょう。
これは、他のトレーニングでも同じことが言えます。
ですから、すぐに効果が出なくてもしばらくは継続してみなければ、本当の結果は分かりません。
根気よく、続けてみましょう。
ただし、無理して回数を重ねるのはNGです。
喉に負担がかかってしまうだけでなく、体や喉に余計な力が入ってしまい正しい感覚を身につけられなくなってしまいます。
トレーニングは無理のない範囲で、少しずつ行いましょう。