コラム
ボイトレ

ボイトレのあとクールダウンはなぜ必要?おすすめクールダウン法とは

ボイトレのあとクールダウンはなぜ必要?おすすめクールダウン法とは

引用元:https://www.photo-ac.com/

ボイトレや長時間の歌唱後、喉の疲れや痛み、声枯れを感じることはありませんか。

たくさん声を出したあと、疲れや痛みをそのままにしておくと、声が出にくくなってしまったり、最悪の場合、喉の病気にかかるリスクがあります。

ボイトレをするとき、ウォーミングアップをしっかりする人は多いですが、クールダウンやその後のケアは手薄になってしまいがち。

ボイトレに限らず、ライブであれば本番や本番のあとの打ち上げがあったり、友人知人とカラオケに行けば、いつもより歌に熱が入ることもあります。

たくさん声を出した喉は消耗し、疲労が蓄積していますから、クールダウンはとても大切です。しかし、どんな方法があり、また何が効果的なのかよく分からないという方もいるでしょう。

そこで、今回はボイトレのあとのクールダウンの方法や喉のケアについてご紹介したいと思います。

ボイトレのあとはしっかりクールダウン!おすすめの3つの方法とは?

引用元:https://www.photo-ac.com/

ボイトレのあとや、カラオケで長時間歌ったあとの喉は、声帯の周りの筋肉をたくさん使ったことで疲れがたまっています。場合によっては一時的な炎症を起こしている可能性も。

疲れをそのままにしてしまうと、今後の喉のコンディションにもかかわってくるので、疲労を蓄積させないことが大切です。アスリートは、練習後や試合後、使った筋肉をクールダウンさせますが、喉のケアもスポーツのクールダウンと同じ。ボイトレのあとは、しっかりクールダウンを行い、喉をケアしましょう。

喉の筋肉疲労や炎症を軽減させるためには、しばらく声を出さず喉を休ませるのがいちばんですが、日常生活を考えると現実的ではありません。ですが、次に紹介する、クールダウンの方法をとりいれながら、その日はなるべく喉を休めることを心がけ、睡眠もしっかりとるようにしましょう。

ハミングで喉をリセットする

ボイトレ後のクールダウンとして最も簡単で効果的なのが、軽いハミングです。

「んー」と鼻にかけるように優しく声を出すことで、声帯の緊張をほぐし、喉に負担をかけずに共鳴バランスを整えられます。

特に高音を多用した直後は、急に声を止めるよりもハミングで徐々に発声量を減らすほうが、声帯の温度変化を緩やかにできて安全です。

音程は低めから中音域を意識し、口を大きく開けずに鼻腔を響かせるように行うと◎。「んーんー」と軽く声を揺らす感覚で、喉全体をリラックスさせましょう。

首・肩のストレッチで血流を整える

声を出した後は、喉だけでなく首や肩まわりの筋肉にも疲労がたまります。

ストレッチで筋肉をほぐし、血流を促すことで、声帯の回復をサポートできます。首を前後左右にゆっくり倒したり、肩を回したりして、筋肉をリラックスさせましょう。

とくに、喉を支える前頸筋や胸鎖乳突筋が硬くなると、発声時の共鳴バランスが崩れやすくなります。

ストレッチは「伸ばす」というよりも「ほぐす」意識で、無理をせず深呼吸と合わせて行うのがポイントです。

常温の水で喉をうるおす

トレーニング直後の喉は乾燥しやすく、炎症を起こしやすい状態になっています。

クールダウンの一環として、常温の水を少しずつ飲み、喉の粘膜を保護しましょう。冷たい飲み物は一時的に心地よく感じても、急激に冷やすと声帯が硬くなり、発声に支障をきたすことがあります。

逆に熱い飲み物も刺激が強すぎるためNG。常温の水やぬるめのハーブティーをこまめに摂ることで、喉のうるおいを保ちながら炎症を防ぐことができます。

「飲むケア」も立派なクールダウンの一部です。

参考:厚生労働省・健康のため水を飲もう講座

ボイトレで熱をもった喉のクールダウンにはアイシングも効果的

引用元:https://pixabay.com/ja/

喉は、基本的に温めるのがよいですが、ボイトレや長時間の歌唱で熱をもっている場合にはアイシングが効果的です。

喉の熱を冷ますと、疲れた筋肉の興奮を鎮め、緊張を緩和させることができます。そのままにしてしまうと、疲労が蓄積してしまうので、明らかに喉が熱くなっているときは、クールダウンを行いましょう。

アイシングでクールダウンをするときは、氷を直接喉にあててしまうと、冷やし過ぎになってしまうこともあるので、濡れたタオルをあてる程度でも大丈夫。

アイシングは、冷やす、温めるを2回から4回程度繰り返すのが効果的。声帯周辺の筋肉は小さいので、時間なら1~2分でOKです。

喉のアイシングの注意点

喉を冷やすときは、やりすぎや直接的な冷却に注意が必要です。

発声後は声帯が敏感な状態になっているため、氷や保冷剤を直接当ててしまうと、血流が一気に低下して回復を妨げる場合があります。

冷やすときはタオルなどで包み、皮膚を通して穏やかに冷やすのが基本です。

また、長時間のアイシングも逆効果で、冷やしすぎると筋肉が硬直して声が出しづらくなることがあります。目安としては5〜10分程度、心地よく「熱が引いてきた」と感じる範囲にとどめましょう。

さらに、冷却後に乾燥を防ぐため、常温の水でうるおいを補うとより効果的です。

「冷やす=冷たくすればいい」ではなく、喉の温度を落ち着かせるケアとして行うことが、アイシングの正しい考え方です。

ボイトレの基礎リップロールはクールダウンにも使える?

引用元:https://www.photo-ac.com/main/search?%2Fmain%2Fsearch%2F=&q=%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%83%88&srt=dlrank&qt=&pp=70&p=1&pt=A

リップロールは、発声練習や音域を広げるなど、さまざまな効果を得られる基礎的なトレーニングですが、他にも、声帯のストレッチや保湿効果があります。そのため、ボイトレのウォーミングアップやクールダウンにも適しているんですよ。たくさん声を出して筋肉を使ったあとは、ストレッチでほぐし整えておきましょう。

リップロールのやり方

①唇を軽く閉じてアヒル口のように前に突き出します。
②唇に息を送り「プルプル」と震わせます。

唇の動きに意識が向いてしまいがちですが、喉が振動していることを確かめながら行ってみてください。

リップロールの注意点

リップロールは、正しく行えば喉への負担を軽減しながら発声バランスを整えられるトレーニングですが、力の入れ方を間違えると逆効果になることもあります。

まず注意したいのは、唇に力を入れすぎないこと。唇を強く閉じると空気の流れが止まり、息がスムーズに抜けません。

また、喉に力を入れて音を出そうとすると、声帯が締まり、リラックスどころか疲労を招いてしまいます。

息は吐くというより流す意識で、喉・顎・肩をできるだけ脱力して行う点がポイントです。音が途切れたり振動が続かない場合は、息の量を調整したり、頬に指を添えて支えるのも効果的。

リップロールは「力を抜く練習」でもあるので、気持ちよく息が流れる感覚を大切にしましょう。

ボイトレクールダウンのあとは保湿ケアを

引用元:https://pixabay.com/ja/

ボイトレや歌を歌っていると、喉が乾燥してしまうことは度々あります。

乾燥の原因は、歌っているときに口呼吸になってしまったり、歌を歌うスタジオが乾燥しているなどさまざま。

喉が乾燥していると、声枯れの原因にもなってしまいますし、喉が乾燥した状態で声帯を震わせると、喉のひだで摩擦が起こり、喉の炎症を起こしてしまうことがあります。

喉にとって乾燥は大敵。ボイトレのあとの乾燥対策をしっかりして、クールダウンにつなげましょう。

ボイトレに水分補給は必須

乾燥対策には水分補給もおすすめです。歌う前や歌っているときのこまめな水分補給も大事ですが、歌ったあとの水分補給もしっかり行い、クールダウンしましょう。

ボイトレや歌唱のときは、常温水やスポーツドリンクがおすすめです。

水分補給にアルコールやお茶はNG?

ボイトレのときにアルコールを飲むことはないと思いますが、ボイトレのあと、喉が疲れていると感じたらアルコールは控えておきましょう。

アルコールは、疲労で過敏になっている声帯に刺激を与えます。また、利尿作用や発汗作用があるため、体の水分を奪い喉の潤いも奪われてしまいます。

また、お茶系もあまりおすすめできません。

口の中には、刺激や乾燥から守ってくれる粘液があるのですが、お茶はその粘液を流しやすい性質があります。

そのため、クールダウンや保湿を目的としているときは、お茶は控えた方がよいでしょう。

マスクや加湿器でしっかり保湿

喉のケアにはマスクもおすすめです。湿らせたガーゼを口元にあててマスクをしたり、保湿用のマスクを使うのもよいですね。また、加湿器などを利用して喉の乾燥を防ぎましょう。

喉の乾燥ケアは、ボイトレのクールダウンだけではなく、普段から意識するのが好ましいです。風邪の予防にもなりますし、喉が潤っていれば声帯へのダメージを軽減することができます。

歌手もボイトレで使うはちみつはクールダウンのあとのケアにおすすめ

引用元:https://pixabay.com/ja/

ボイトレのクールダウンや、喉のケアグッズとして、のど飴やのどスプレーなどがありますが、中でもおすすめなのがはちみつです。

はちみつには殺菌作用や粘膜を保護する効果があり、ボーカリストや舞台俳優、アナウンサーなど、声を使う仕事をしている人も多く愛用しています。

以前、ある歌手の方が、ボイトレや本番のとき、喉のケアにはちみつ大根をポットに入れて持ち歩いているというのを見て、わたしもはちみつ大根を作って試したことがあります。

喉のケアはもちろんのこと、風邪気味で喉がイガイガするときや喉の痛みにとても効果がありました。ボイトレのクールダウンのあとのケアにはちみつはおすすめですよ。

はちみつ大根は、角切りにした大根とはちみつを混ぜて3時間程度置くだけで、簡単に作ることができます。

他にも、はちみつレモン、はちみつ生姜などいろいろなレシピがあるので、お好みで試してみてください。

はちみつはマヌカハニーがおすすめ?

はちみつレシピもおすすめですが、昨今、ブームとなっているのがマヌカハニーです。

マヌカハニーは、マヌカの花から採れたはちみつで、普通のはちみつよりも殺菌、抗菌、抗炎症作用が強く、喉のトリートメント効果もあります。また、マヌカハニーは、栄養素や健康成分も豊富で、体の疲労回復やリラックス効果もある万能アイテムです。手軽に食べられる、マヌカハニーの飴もあるので、喉の不調を感じたらすぐ食べられるようにカバンに入れておくのもよいですよね。

マヌカハニーも、多くのボーカリストが愛用しています。

マヌカハニーを使うときの注意点

マヌカハニーは、金属のスプーンを使うと成分の活性力が落ちてしまうと言われています。そのため使用の際には、プラスチックや木製のスプーンがおすすめです。

また、マヌカハニーのブームにより、粗悪品やニセモノが出回っているとか。購入の際は、正規品を選ぶようにしましょう。

はちみつでの喉ケアの注意点

はちみつは保湿や炎症緩和に優れた天然成分を含み、クールダウン後の喉ケアとして非常に効果的です。
ただし、使い方を間違えると十分な効果が得られないこともあります。

まず注意したいのは、熱い飲み物に混ぜないこと。高温では酵素やビタミンが失われてしまうため、ぬるめの水や常温のハーブティーに溶かして摂るのがおすすめです。

また、トレーニング直後や寝る前に大量に摂取するのは避けましょう。糖分が高いため、喉に粘りが残り、かえって違和感を覚える場合があります。

少量をゆっくり舐めて喉の粘膜に行き渡らせることで、乾燥を防ぎ、声帯の回復を助けます。さらに、アレルギー体質の方や1歳未満の子どもには使用を控えることも大切です。

はちみつは癒やしのケアではありますが、正しい温度と量で使うことが効果を最大限に引き出すコツです。

喉を冷やさなかった場合に懸念されるリスク

ボイトレや歌唱の後、喉を冷やさずに放置してしまうと、声の回復が遅れたり、思わぬトラブルを招くことがあります。

声を出す行為は筋肉を使う運動と同じで、発声後のケアを怠ると疲労が蓄積してしまいます。「喉を冷やす=声のクールダウン」という意識を持つことで、声帯を守り、より安定した発声を保てるようになります。

ここでは、喉を冷やさなかった場合に起こりやすい下記の3つのリスクを解説します。

  • 声帯に炎症が残り、声枯れの原因になる
  • 回復が遅れ、次の練習で声が出にくくなる
  • 慢性的な喉の疲労につながるリスクも

それぞれ詳しく見ていきましょう。

声帯に炎症が残り、声枯れの原因になる

発声後の喉は、摩擦と振動で軽い炎症を起こしている状態です。

このとき喉を冷やさずに放置すると、声帯の腫れが引かず、声枯れやかすれの原因になります。

特に高音を多用したり、長時間の発声をした場合、声帯の温度が上がりやすく、熱を持ったままの状態が続くと炎症が慢性化する恐れも。

筋肉痛を冷やして抑えるのと同じように、発声後の声帯も適度に冷やすことで、熱を鎮めて回復を促すことができます。

「痛みが出てから冷やす」のではなく、「使い終わったら冷やす」を習慣にするのが理想です。

参考:オクノクリニック・声帯炎(慢性喉頭炎)

回復が遅れ、次の練習で声が出にくくなる

喉を冷やさずに放置すると、声帯の回復が遅れ、翌日の発声に影響が出ます。

特に毎日練習をしている人や、レッスン・ライブを重ねている人ほど、喉の疲労は蓄積しやすいもの。回復が追いつかないまま次の練習に入ると、声帯が完全に閉じず、思ったように声が出なくなることもあります。

喉を冷やすことで炎症を抑え、組織の修復を助けることができるため、トレーニングの効率もアップします。

筋トレ後にアイシングをするように、発声後の「喉のクールダウン」は、ボイトレを長く続けるうえで欠かせないケアです。

慢性的な喉の疲労につながるリスクも

喉を冷やさない状態が続くと、声帯の炎症が小さく残り続け、慢性的な疲労感につながります。

声を出すたびに違和感が残る、話すだけで喉が重く感じるといった症状が出る人も少なくありません。

これが積み重なると、声帯ポリープや結節などのトラブルを招くリスクも高まります。冷やすことは単なる気休めではなく、声帯を守るための実践的な予防策です。

喉の疲労を感じたら、軽く冷たいタオルを当てる、冷気を直接当てずに鎮めるなど、無理のない方法でクールダウンを取り入れるようにしましょう。

クールダウンについては下記で詳しく解説しています。こちらも併せてご覧ください。

ボイトレ後の喉ケアでよくある質問

ボイトレや歌唱の練習後、喉のクールダウンやケア方法について迷う方は多いです。
ここでは、練習後の喉の冷やし方や保湿、回復を早めるポイントなど、よくある質問をまとめました。
正しいケアを行うことで、声帯の疲労を防ぎ、安定した発声を保つことができます。

Q1:ボイトレのあとに喉を冷やすのは本当に必要?

A:はい。長時間の発声で熱を持った喉を冷やすことで、声帯の炎症を防ぎ、回復を早めることができます。ただし、氷や保冷剤を直接当てるのではなく、タオルで包んで5〜10分ほど優しく冷やすのがポイントです。

Q2:喉が痛いときにもアイシングをしていい?

A:強い痛みや腫れを感じる場合は無理に冷やさず、安静にして様子を見ましょう。軽度の疲労やほてりであればアイシングが有効ですが、痛みが続く場合は医療機関の受診をおすすめします。

Q3:はちみつで喉をケアするのはどんなタイミングがいい?

A:クールダウンのあとや寝る前のタイミングが効果的です。ただし、熱い飲み物に混ぜると栄養が失われるため、常温やぬるめの水で摂るようにしましょう。少量をゆっくり喉に行き渡らせることで、粘膜の保湿をサポートします。

Q4:ボイトレ後に温めるのと冷やすの、どちらがいい?

A:声を出した直後は熱を取るために冷やし、その後は血流を促すために温める流れが理想です。つまり「冷やす→休ませる→温める」の順番を意識すると、喉のコンディションを長く保てます。

Q5:喉の疲れを翌日に残さないためのコツは?

A:練習後は発声を止めず、ハミングなどで軽くクールダウンを行いましょう。さらに首や肩のストレッチ、常温の水分補給、軽いアイシングをセットにすることで、翌日の声の通りが格段に変わります。

【まとめ】ボイトレのあとクールダウンはなぜ必要?おすすめクールダウン法とは

引用元:https://www.photo-ac.com/

ボイトレや歌唱で声をたくさん出したあとの、クールダウンの方法をご紹介しました。

喉の疲れをそのままにしてしまうと、疲労が蓄積して、今後の喉のコンディションに影響してしまいます。

今回ご紹介した方法は、手軽にできることばかりなので、ボイトレのメニューにクールダウンまで組み込んでおくとよいですね。

また、クールダウンのあとの、喉のケアも大切です。

歌が好きであればあるほど、ボイトレや歌唱はとても楽しいものですよね。

喉の不調を抱えてしまうと、練習を休むことになりモチベーションが下がったり、楽しみが半減してしまいます。

喉の調子を良い状態に保っていれば、その分パフォーマンスも上がるので、日頃から喉のケアを心がけておきましょう。