ボイトレでできることって何?ボイトレで歌が上達しないと言われるわけ
カラオケで声が裏返る、大きな声が出せないなど、声や歌のお悩みを抱える人は少なくありません。
ボイトレでもしてみようかな、と思っても、ボイトレで歌は上達しない、などの声も多いですよね。
周囲にボイトレをしている人がいなくて、実際の情報が分からず迷ってしまう人もいるでしょう。
そこで、今回はボイトレでできることをまとめてみました。
ボイトレ教室では、実際にどんなことをするのか。
また、ボイトレで歌が上達しないと言われる勘違いされやすい理由についても、解説します。
歌唱力や声を磨き、自分も満足、そして周りからも褒められる歌声を手に入れたいあなたは、ぜひチェックしていってくださいね。
そもそもボイトレでできることってなんだろう
ボイトレはボイストレーニングのことです。
つまり、ボイトレでできることは、声のトレーニング。
歌のトレーニング(歌唱トレーニング)と、ボイトレは別ものなんですね。
ボイトレをしているだけでは、歌が上達しないと言われている理由のひとつは、ここにあるでしょう。
「なーんだ、それならボイトレする意味ないよね」と思いましたか。
しかし、本当にボイトレで歌は上達しないのか。
そんなことはありません。
まずは、ボイトレを筋トレのようなものだと思ってみてください。
ボイトレでは、発声や呼吸法、喉の使い方など、声をだすための基礎を身につけます。
そのうえで歌唱に必要な技術(音程、リズム、表現)などを練習し、歌唱力をあげていきます。
野球をするのに筋トレだけを続けていても野球はうまくなりませんが、野球のパフォーマンスをあげるためには、強い筋肉が必要ですよね。
歌も同じで、発声や呼吸の土台がしっかり安定していればこそ、より自由に歌えるようになるのです。
ボイトレでできること【基礎編】
ボイトレで得られる効果はさまざまありますが、基本は、
1.姿勢
2.腹式呼吸
3.喉の開き方
です。
この3つの基本を身につけていけば、正しい発声ができるようになり、歌も楽に歌えるようになります。
簡単な練習方法もご紹介しながら、ひとつずつ見ていきましょう。
姿勢
空気は体内の、いろいろな器官を通り抜けてくるため、良い姿勢を作り空気の通り道を妨げないようにし、声を出しやすい状態にする必要があります。
正しい姿勢をマスターすれば、体に余計な力が入らず、リラックスした自然な状態になるので、歌を歌いやすくなりますよ。
正しい姿勢とは
猫背や反り腰に気を付けて、背筋を伸ばして顎をひき、体は上手に脱力させ、リラックスしましょう。
最初は壁を使って、正しい姿勢の感覚から覚えていきましょう。
腹式呼吸
腹式呼吸は、横隔膜の動きを使った呼吸法。
腹式呼吸を習得すると、呼吸のコントロールができるようになるので、発声も安定します。
なぜ、呼吸のコントロールで発声が安定するのか。
吐く息が声帯を震わせることで、声になるからです。
声帯をしっかりと振動させるためにも、呼吸は大事な要素になります。
ボイトレに通うと、こうした知識もトレーニングをとおして知ることができますよ。
腹式呼吸の練習
時間をかけて鼻から大きく息を吸い込み、時間をかけてゆっくりと息を吐いていきます。
このとき、胸ではなくお腹に息をためていくイメージで行いましょう。
腹式呼吸は、息を吸い込むとお腹がふくらみ、息を吐くとお腹がへこみますから、最初はお腹の上に手をおき、お腹の動きも意識してみましょう。
腹式呼吸をするときは、良い姿勢をこころがけます。
腹式呼吸での発声ができると、伸びやかで豊かな声がでる、声量のコントロールができるほか、高い声が出しやすくなるなどの効果もあります。
喉を開くとは
喉を開くとは、舌の根を下げて、喉の奥に広い空間を作ることです。
喉を開かずに歌うと、狭いスペースから大きな声を無理にだそうとするので、喉や顎などに余分な力がかかり、声帯にも負担がかかります。
喉を開けば、たくさんの空気を出すことができるので、楽に大きな声がだせるようになるわけです。
普段、あくびや食事で口を開けるとき、舌根は自然に下がり喉が開いている状態。
喉を開く感覚がわかりにくい場合は、あくびをして舌の位置や喉の開きを感じてみましょう。
ただし、舌根をただただ奥にひっこめるのは余分な力が入ったり、かえって声がこもってしまうので注意が必要です。
舌根を平らにし、自然と下がる程度の感覚を身につけていきます。
割り箸を使った練習
割り箸を割り、口にくわえ奥歯で軽く噛みます。
その状態で、「あーーー」と発声をします。
割り箸を噛んでいると、喉を開いた状態で発声ができます。
舌の位置や喉の開き具合をチェックしながら練習してみましょう。
ボイトレでできること【歌唱トレーニング】
歌の上達にボイトレが必要なことは分かったけれど、基礎トレーニングばかりではつまらない、と思う人も少なくないでしょう。
でも安心してください。
ボイトレ教室でできることは、基礎トレーニングだけではありません。
声のトレーニングと同時に、歌唱トレーニングを行っている教室がほとんどだからです。
課題曲を決めたら、基礎を応用しつつ音楽的な練習もしていきます。
音程、リズム、言葉の伝え方、表現方法などですね。
・基礎練をしてから歌唱レッスン
・課題曲に基礎レッスンを取り入れていく
など、レッスンの流れは教室によってさまざま。
個人教室は、教室や講師の方針によってレッスン内容や指導方法が変わってきますが、大手ボイトレスクールでは、基本のカリキュラムにそこまで大きな違いはありません。
しかし、中には、歌唱トレーニングがなく、ボイトレのみを行っているスクール、ボイトレと歌唱レッスンのコースが分かれているスクールもあります。
ボイトレのみのスクールは、ボイトレを追求したい人にはおすすめですが、歌唱トレーニングも受けたい場合には、物足りなさを感じてしまう可能性も。
教室選びのときは、レッスン内容をしっかりチェックしておきましょう。
ボイトレでできることを増やすために必要なこと
ボイトレでできることは、たくさんあります。
ですが、できることを増やし、定着させるためにいちばん効果的なのは、自主練をすることです。
ボイトレに通いプロの指導を受けていれば、歌が上達していくと思われがちですが、ただボイトレ教室に通っているだけでは、上達スピードも遅くなってしまいます。
ボイトレ講師は、あなたの歌の改善ポイントを見抜き、改善するための的確な方法を教えてくれます。
ボイトレのレッスン時間外で、講師に指導された練習をいかにできるかが上達のポイントです。
そして、自主練でうまくいかなかったこと、疑問に思ったことを次のレッスンで質問し、見てもらい、アドバイスをもらう。
その繰り返しで、少しずつテクニックが身についていきます。
ボイトレ教室は、
・練習の成果を見てもらう
・練習方法や内容を教えてもらう
・疑問を解消したり悩みが相談できる
そんな場所と捉え、日々の練習は自主練で積み重ねていきましょう。
自主練できる場所がない
自主練をしたくても、自宅では大きな声が出せない人もいますよね。
自宅での練習が難しいときは、カラオケボックスやレンタル音楽室を利用しましょう。
大手ボイトレスクールでは、レッスン室があいていれば、部屋を貸してくれるところもあります。
また、大きな声を出さなくてもできる練習がありますから、今の自分にできることを工夫しながら、積極的に取り入れていくことで、より上達が期待できるようになりますよ。
【まとめ】
ボイトレでできることって何?ボイトレで歌が上達しないと言われるわけ
ボイトレは、声のトレーニング。
しかし、ボイトレ教室では、同時に歌唱トレーニングもできるところが多いです。
今は、大人の趣味の生徒さんも多く、みなさん声に磨きをかけています。
興味がある方は、体験レッスンで実際のボイトレを体感してみましょう。
大手ボイトレスクールは、カリキュラムに大きな差がないと言いましたが、レッスンの予約や時間、料金のシステムはスクールによって違います。
とはいえ、どのスクールも、自由度が高く、仕事や家事があっても通いやすくなっていて、自分のライフスタイルに合わせやすいのが嬉しいところ。
より自分に合ったスクールを探してみてくださいね。