ボイストレーニングの教室に通うことを検討している人は、「明瞭にハキハキ喋れるようになりたい」「歌唱の表現力を高めたい」など、さまざまな理由を持っているでしょう。
しかし、ボイトレに対する希望を持っているのと同等に「本当にボイストレーニングに通って上達するのかな」「自己流でも発声や歌唱は良くなるかも」といった不安や疑問を感じている方も多くいます。
この記事では、ボイトレの効果があるのか、ないのかについて独自の考えや一般論などを紹介します。実際に問うスクールに通う生徒さんの様子なども踏まえて紹介していますので、ぜひとも参考にしてみてください。
- ボイトレに通うか迷っている
- 今通っている教室にこのまま通い続けていいのか不安に感じている
- ボイストレーニングをしているものの上達している実感がない
上記に当てはまる人は、ぜひ最後までチェックしてみてください。
ボイトレ教室に通う効果はある?ない?
ボイトレというと「歌を上手くするための習い事」というイメージを持っている人もいるのではないでしょうか。
実は、ボイトレには歌を上手くすること以外にも以下のような効果が期待できます。
- 高い声や低い声を綺麗に発声できるようになる
- 発声できる音域を広げられる
- 滑舌が良くなる
- 声量を増やせる
- 表現のテクニックを学べる
プロのトレーナーによる指導を受けることで、上記の効果を得られる人も多く、歌や声に関するスキルを底上げすることができます。
一方で「ボイトレに通う意味はない」という人が存在するのも事実です。実際に、「通ってみたけど成果がなかった」と主張する人もいるでしょう。しかし、成果が実感できなかった理由として「継続期間」や「講師との相性」が挙げられるケースが多く見られます。
ボイトレに通うメリット
まずは、ボイトレに通うことで得られるメリットについて詳しくみていきましょう。
メリット1.音域が広がる
音域とは、自分で出せる一番高い音から一番低い音までの幅を指します。ボイストレーニングを受けることで、この幅を広げることが可能です。
これまで出なかった高い声で歌えるようになったり、低い音程でも聞き取りやすく発声できるようになったりします。
メリット2.声質が改善される
ボイトレをすることで、前とはちがう、良い声が出せるようになります。また、自分の声を活かす発声方法や楽曲、歌唱表現などを学ぶことで、声をコンプレックスに感じている人でも、自分の声を個性と感じられるようになることもあるでしょう。
メリット3.声が安定する
ボイトレでは、発声の基本を体感的かつ理論的に学びます。発声に必要な呼吸法の習得はマストとなるため、大きく安定した呼吸ができるようになるでしょう。
歌っていると途中で声がかすれてしまったり、のびやかに歌えなかったりする人は、呼吸法を習得することで声が安定し、理想に近付くことができるでしょう。
メリット4.音痴が改善される
音程を取るのが苦手で、カラオケなどで歌っているとすぐに音を外してしまうという人にもボイトレがおすすめです。発声方法や歌唱表現などを学ぶなかで繰り返し練習していると、自然と音程をとるスキルがあがり音痴を改善する効果も期待できます。
メリット5.リズム感が養われる
ボイトレを続けることで、リズム感が身につくのも大きなメリットのひとつです。ボイトレ前には難しく感じていた曲がスムーズに歌えたり、バックミュージックのリズムを感じられたりするようになります。
メリット 6.声量がアップする
呼吸法を習得し、共鳴腔の感覚などがつかめるようになると、声量がアップします。大きな声を無理なく発声できるようになることで歌の表現にも幅ができ、日常生活でも大きな声で話す活発なイメージを作りやすくなるでしょう。
また、声量を自在にコントロールできるようにもなり、さまざまなニュアンスの楽曲において世界観を表現する歌唱ができるようになる人も多くいます。
メリット7.滑舌がよくなる
ボイトレで発声練習や舌のストレッチなどをすることで滑舌がよくなります。歌は別に上手にならなくても良いけど、滑舌を良くしたいという理由でボイトレに通う人もいるほどです。
滑舌を改善するには、プロの指導を受けて理論的かつ効率的なトレーニングを継続するのが一番の近道となるでしょう。
メリット8.健康への効果が期待できる
ボイトレでは、さまざまな筋肉を複合的に使用します。一見すると歌を歌っているだけのように見えますが、体幹を中心にさまざまな筋肉を活用しているため、自然と筋力が向上します。
肺活量が増えることや筋肉量が増えることで、健康への効果も期待できるでしょう。関節などに負担をかけないため、エクササイズの一環としてもおすすめです。
ボイトレの効果がでるまでに3年から4年かかるって本当?
ボイトレは、どれくらい続ければ上達を実感できるのか、気になる人は多いでしょう。
ボイトレを始めたばかりの頃は、先が見えず上手くなっている自分が想像しにくいものです。今の自分の実力のまま、延々続いていくのではと考えてしまい「このままボイトレに通い続ける意味はあるのか」と悩む人も少なくありません。
ボイトレで効果が出るまでの期間を調べたところ、ネット上には「3年から4年で上達を感じた」「3年ボイトレしたけれどうまくいかず限界を感じた」など、いろいろな情報が出ているので、惑わされてしまう人もいますよね。
そこで今回は、3年から4年の期間ボイトレをするとどれくらいレベルアップできるのか、得られる効果とともにまとめてみました。
ボイトレの効果とは?3年4年続けることで得られる具体的な変化
ボイストレーニングを3年、4年と続けることで、具体的に以下のような変化が得られるケースが多くみられます。
- 長期間のトレーニングによって、音域が広がる
- より良い声質へと変化していく
- 呼吸法を習得することで声が安定する
- 音程の正確性が向上する
- リズム感が養われる
- 以前は難しく感じていた曲もスムーズに歌えるようになる
当スクールでも、3年から4年通っている生徒さんには、上記のような歌唱力の向上が見られます。ただし、これらの変化は、日々の練習の積み重ねによって徐々に得られるものです。毎日地道な努力を続けた結果と言えるでしょう。
ボイトレを3年4年続けるとどこまでレベルアップできるのか
3年から4年続けると効果が期待できると言われても、通う前から3年4年継続した未来のことを考えるのは難しいですよね。
継続年数ごとの効果の目安として以下を参考にしてみてください。
- 基礎を身につけながら何らかの効果を実感できる…1年
- 歌が上達、カラオケが人よりも上手くなる…2年~3、4年
- プロレベル…5年
しかし、これはあくまでも目安であり、元々もっている資質や練習環境などによって変わってきます。残念ながら、3年4年でどれくらいの成果が得られるのかには個人差があり、はっきり表すことはできないのです。
ボイトレ3年4年で到達できるレベルが人によって違うわけ
3年から4年で得られるボイトレの効果に個人差がでる理由として以下が挙げられます
- 練習の量と質
- 練習の効率
- 現在の状況と目標
他にも、元々の資質、歌、音楽経験の有無などが関わることもあります。
みんなが同じ内容で同じ時間練習したとしても、成果が同じようにでるわけではないのです。
ボイトレで効果を実感できる練習の量や質とは
当然ですが、歌の上達には練習が必要になります。どれだけ練習しているかによって成果は変わってきます。
- 毎日練習
- 1週間に1回練習
- 月に1回練習
毎日練習している人と、月に1回だけ練習をしている人では、成長のスピードが違うのは当然ですよね。
ボイトレは、練習イコール上達なので、どれだけ上達できるかは、結局のところ自分次第、ということになるでしょう。
練習の内容と効率
練習の質や効率によっても、成果がでる期間は変わります。
1回の同じ練習量で課題の半分をクリアする人もいれば、課題のすべてをクリアする人もいるでしょう。
それだけでも、進み具合に差がでます。
体の感覚をつかみやすい人とつかみにくい人、専門用語を知っていてスムーズに進める人と、専門用語がわからず用語の意味から調べなければならない人など、人によってさまざまな差がありますよね。
目標を決めずにただ歌っている人と、苦手なポイントに的をしぼり克服するための正しい練習をしている人では、得られる結果も変わってきます。
特に社会人の方は、限られた時間の中で練習する人もおおいはずです。質のよい練習、効率のよい練習を意識しているかどうかでも、上達スピードは変わってくるでしょう。
ボイトレ効果を高めるための練習方法とポイント
ボイトレの効果を高めるためには、計画的な練習を効率良く行うことが重要です。まず、正しい姿勢と呼吸法を意識しましょう。腹式呼吸をマスターすると、安定した発声に繋がります。
次に、基礎練習を丁寧に行いましょう。リップロールやタングトリルなどのウォームアップは、声帯をリラックスさせ、発声に適した身体環境を整えます。音階練習や発声練習では、音程や音色のコントロールを意識し、課題を見つけて改善していくことが大切です。
自分の歌声を録音して客観的に聴き、改善点を見つけることも効果的です。定期的にレッスンを受けることで、自分では気づかない癖や改善点を指摘してもらい、効率的にレベルアップできるでしょう。
ボイトレの効果がないと感じる理由
ボイトレには、根気強く継続したレッスンが必要であることを紹介してきましたが、トレーニングに通う場合、自分自身以外の要因でボイトレの効果を得られないケースもあります。
続いては、ボイトレで効果がないと感じる理由についてみていきましょう。
適切な練習時間を確保できていない
ボイトレは毎日継続した練習が必要です。日々、声をメンテナンスして調整していくことでコントロールの精度が上がり、理想の発声ができるようになります。
しかし、ボイトレで効果が出ないと感じている人のなかには以下のケースが少なくありません。
- レッスン日以外は練習をしていない
- 毎日練習していない
- 週に1度、1時間以上まとまった時間で練習している
- 好きな曲をただ歌っているだけ
ボイトレは、毎日15~30分でも良いので継続した練習が上達の鍵となります。ボイトレはやりすぎても喉を痛めるリスクがあるため、長時間をまとめて練習するよりも、毎日短時間を継続する方がおすすめです。
適切な練習方法で実行できていない
前述したとおり、ボイストレーニングには継続した練習が必要です。また、練習も「やればいい」という訳ではなく最低限のクオリティを確保しなければ、意味がないでしょう。
当スクールでも「毎日練習しているのに上手くならない」といった相談を受けることがあります。しかし、よく話を聞くと講師が指示した練習メニューは実践せず、誤った方法で練習をしていたり、好きな楽曲を歌っているだけだったりというケースも少なくありません。
このようなケースでは、講師に指示された練習方法で適切に練習すると、劇的に効果が見えることが多いです。
講師との関係性が良くない
ボイトレを指導する講師に求められるのは、専門性と豊富な知識、経験です。しかし、人間的に相性が悪かったり、言葉の選び方や掛け方がどうしても好きになれなかったりする相手が世の中には存在しますよね。
いくら優秀な講師であっても、自分と相性が悪ければ良い結果は生まれにくいでしょう。とはいえ、第一印象で決めてしまうのは時期尚早です。自分から歩みよる姿勢を持って3ヶ月から半年ほど続けてみても関係性が良くならないのであれば、講師や教室の変更を検討してみるのがよいでしょう。
自分に合うボイトレ教室を選ぶポイント
ボイトレで効果を実感するには、自分に合う教室を選ぶことが重要です。
オンライン指導よりも対面指導を選ぶ
最新のボイトレ教室では、オンライン指導に対応しているケースも少なくありません。しかし、カメラで歌唱時の姿勢を正確に指導するのは難しいですし、マイクやスピーカーの性能によっても声の響き方や聞こえ方は異なります。
なるべく早く効果を実感したいと思うなら、オンライン指導よりも対面指導を選ぶのがおすすめです。
初めてボイトレを受けることを伝える
初めてボイトレに通う人は、必ず講師に初心者であることを伝えましょう。初心者であると伝えることで、専門用語などを控え分かりやすく指導してくれるケースが多いです。
目的に合わせて講師を選ぶ
一言にボイトレと言っても、そこに通う生徒の目的はさまざまです。
- プロを目指したい
- 気軽に歌いたい
- 運動の一環として通いたい
- 自分に才能があるか知りたい
- 地声の質を変えたい
- 抑揚やロングトーンなどスキルを学びたい
講師も同じです。J-POPが得意な講師や洋楽が得意な講師、発声指導が得意な講師や、音域拡大の指導が得意な講師などさまざまなです。教室に通う前に自分自身の目的を明確にし、自分に合った講師に指導してもらえるように要望しましょう。
3年や4年は長い?短い?ボイトレは効果がでるまで時間がかかるもの
ボイトレをしていなくても、歌は誰でも歌えてしまえるからでしょうか、他の楽器演奏に比べて簡単に思われがちです。
たとえば、「1週間でカエルの合唱を歌えるようにしておいて」と言われたら、よほど歌が苦手な人でなければ、そこまで難しく感じませんよね。しかし、「1週間でカエルの合唱をバイオリンで弾けるようにしておいて」と言われたら、とてもハードルが高く感じませんか。
「そんなのムリ!」と練習すら諦めてしまう人もいるかもしれません。
本来歌も同じで、テクニックや表現を磨き、人を感動させるような歌を歌うためには、他の楽器と同じように地道な練習とそれなりの時間が必要なのです。
そのため、効果がでないからとすぐに諦めるのではなく、2年から3年、長くても4年は継続してみるのがおすすめです。
当スクールの経験から得た感覚だと、1~2年目にさしかかる頃には基本の基礎が身につき、知識もついてくるので視野が広がり、新たな目標ができたりする生徒さんが多いです。そのあとも、大きな上達を実感するポイントはところどころありますが、どちらかといえば、小さな成功体験を積み上げていく人の方が、結果的に大きな成果を得ている傾向にあるでしょう。
もちろん、今日できたことが次の日にはできなくなっている、なんてこともしょっちゅうあります。しかし、そこで焦らず、できなくなったことをまた練習する、できるようになる、それを繰り返すうちに気付けば、できなかったことがいつの間にかスキルとして定着していきます。地道な作業ですが、そこを越えられるかどうかがボイトレによる効果を得られるかどうかの分かれ道なんですよね。
ボイストレーニングを3年以上続けるメリット
ボイトレを3年以上続けて得られるものはたくさんあります。
3年以上勉強をすれば知識も深まり、たくさんの練習方法を知ることができますよ。すると、新しい曲を歌うとき、独学でもある程度歌えるようになってきます。
自分の歌のどこがよいのか、どこを練習、改善するべきか、またそのためにはどんな練習が適しているのかなどが自分で分かるようになります。
自分が自分の先生になれるんです。すると、さらに練習の質や効率はあがっていくでしょう。
ボイトレは継続することで効果が得られる!まずは3年を目指してみて
ボイトレを3年~4年続けると、どれくらいレベルアップしてどんな効果が得られるのか。
どこまでレベルアップできるかは個人差がありますが、得られるものは多くあります。
正しい練習を継続すれば、必ず上達するのがボイトレです。
上達までには3年、5年、10年と聞けば果てしなく遠い道のりに感じてしまいますが、常に先ばかりを見るのではなく、目の前の課題に集中するのがおすすめですよ。
すると、いつの間にか前にできなかったことができるようになっています。
それに気付けたときの喜びは大きく、成長を実感して必ず自信につながるはず。
まずは、目の前の課題をクリアすることを目標に、楽しんでいきましょう。
NAYUTAS(ナユタス)では、効果が実感できるボイトレ指導を提供しています。専門性の高い講師陣があなたの目的に合わせたマンツーマン指導を行います。初めてボイトレを受ける人も別の教室に通っていたけど効果を感じられなかったという人も、NAYUTASにお任せください。