人気のボイストレーナーになるには?必要な資格や働き方などを解説
「歌に関わる仕事に就きたい」
「自分の声を生かして仕事をしたい」
「声に悩みを持つ方を助けてあげたい」
このような方は、ぜひボイストレーナーになってみませんか?
ここでは、将来ボイストレーナーとして活躍するために知っておきたい、必要な資格や適性、働き方などを詳しく解説していきます。
ボイストレーナーという職業が気になっている方は、ぜひ参考にご覧ください。
ボイストレーナーとは

なにごとも、未経験ではじめるときには不安がつきものです。
実際に働きはじめたときのことをイメージできるように、
- ボイストレーナーとはどういった職業なのか
- 主にどのような仕事をするのか
- ボイストレーナーが必要とされている理由
まずは、この3点をご紹介していきます。
声にまつわる悩みを解消する「声の指導者」
ボイストレーナーとは、顧客の声に関する悩みを解消する指導者です。
単純に歌がうまい、声が良い、ボイトレ歴が長いからといってなれるものではありません。
顧客が追い求める「理想の声」を出すために必要なアプローチ法を熟知し、一人ひとりの声の悩みに合わせて適切な指導を行えるのがボイストレーナーです。
ボイストレーナーの元へ訪れる顧客の悩みはさまざま。
「高音を出せるようになりたい」
「歌が上手くなりたい」
という歌唱の悩みから、
「滑舌がよくなりたい」
「声の通りをよくしたい」
など、話し方についての悩みまであります。
これらの悩みは、多くの方が自分ではどうしたらいいか分からない、解決方法が分からないというものばかりでしょう。
ボイストレーナーは、自らの知識や技術、指導経験をすべて活用して、声の悩みを解消に導いていくことが使命と言えます。
主な仕事内容

ボイストレーナーの主な業務は「顧客への指導」です。
その他、働き方によっては教室への集客、宣伝などの業務に携わることもありますが、基本的には専門知識をもっての接客がメイン。
顧客の悩みや目的をヒアリングしたのち、たとえば下記のような内容を指導します。
- ウォーミングアップの方法
- 発声方法
- 腹式呼吸の方法
- 共鳴法
- ノドの使い方
- 歌唱テクニック(ビブラート、抑揚など)
- 滑舌改善
また、プロの歌手やアーティストに専属でつく場合は、
- レコーディング前のコンディション調整
- コンサート期間中のメンテナンス
- ノドを痛めた際のリハビリレッスン
なども行うことがあります。
ボイストレーナーが必要とされている理由
近年、歌手や声優だけでなく、YouTuberや配信者、ナレーターなど「声」で表現する仕事が増えています。このような状況から、正しい発声や喉のケアを指導できるボイストレーナーの需要は高まっています。
自己流の練習では喉を痛めたり、声質を悪化させてしまうケースも少なくありません。
そのため、プロの視点で的確にアドバイスを行い、個々の声の特性を引き出せる存在が求められています。
また、オンラインレッスンの普及により、地理的な制約なくレッスンを受けられるようになったことで、ボイストレーナーはさらに活躍の場を広げています。
ボイストレーナーに向いている人って?3つの適性

ボイストレーナーは専門性の高い職業です。そのため、なかには「ボイストレーナーとしてやっていけるかどうか不安」「自信がない」という方もいるかもしれません。
しかし、次の3つのポイントがあてはまれば適性が高いといえるでしょう。ぜひチャレンジしてみてください。
1.向上心が高い
ボイストレーナーは顧客の成長のために、日々試行錯誤が必要な職業です。そのため、常に「より良い指導がしたい」という向上心を持っていることが大切です。
というのも、声が一人ひとり違うように抱えている課題の原因も千差万別。
基本的なボイトレメソッドを熟知していても、「こう指導すれば必ず改善する」といった鉄則は存在しません。個人に合わせた指導法を考える必要があるのです。
たとえば、高音発声に悩むAさんBさんがいるとしましょう。2人は身長・体重・年齢・性別全て違います。そのうえ、プロの歌手志望・趣味といったボイトレをする目的も違います。
そんな2人に同じ指導をして、同じように改善するといえるでしょうか?
Aさんには効果テキメンだったとしても、Bさんにはあまり改善がみられなかったということもあるでしょう。
この場合、ボイストレーナーはBさんが改善しなかった原因を突きとめ、新たなアプローチ方法を検討し指導しなければいけません。
失敗しながらも、向上心を高くもち一人ひとりに寄り添ったボイトレができるように、ボイストレーナーも常に成長していく必要があります。
2.顧客の悩みに真摯に向き合える
顧客の悩みにしっかりと耳を傾けるチカラもボイストレーナーには欠かせません。
なぜなら、ボイストレーナーと顧客の間には信頼関係が必要不可欠だからです。
ボイトレをはじめたとして、必ずしもすぐに効果がでるとは限りません。
レッスンを行う過程で、「なかなか上達しない」「思ったより効果を感じない」と顧客が感じてしまうこともあるでしょう。信頼関係が築けていなければ、真っ先にボイストレーナーに対する不信感を持ち、モチベーションが低下してしまう可能性があります。
こういったケースを防ぐためにも、単にボイトレを行うだけでなく顧客と真摯にコミュニケーションをとり、求めているレッスンや必要なアドバイスを提供するスキルが必要です。
3.顧客の成長をやりがいに感じられる
顧客の成長を自分のことのように喜べる方もボイストレーナーに向いています。
なぜかというと、ボイストレーナーは顧客の仕事や趣味といった生活の充実を支える影の立役者だからです。
自分が指導したことで、
「プロの歌手として活躍しはじめた」
「オーディションに受かるようになった」
「コンプレックスが解消され、性格が明るくなった」
レッスンを通してこのような顧客の変化を感じられることは、ボイストレーナーの醍醐味といえるでしょう。
自分が表立って活躍するというよりは、縁の下の力持ちとなって顧客の夢や目的をサポートをしていきたい。
または、それをやりがいと感じられる方は非常にボイストレーナーに向いています。
ボイストレーナーに求められるスキル
ボイストレーナーとして活躍するためには、歌が上手いだけでは不十分です。生徒一人ひとりの声を理解し、的確に導くためにはさまざまなスキルが求められます。
ここでは、人気のボイストレーナーに共通して必要とされる代表的なスキルとして、以下の5つを解説します。
- 正しい発声・呼吸法の理解と指導力
- 聴き取る力(分析力)
- コミュニケーション・心理的サポート力
- 音楽理論やジャンル知識の広さ
- 発信・セルフブランディング力
それぞれ詳しく見ていきましょう。
正しい発声・呼吸法の理解と指導力
ボイストレーナーにとって最も基本となるのが、発声や呼吸法に関する正しい知識と、それを的確に指導する力です。声を出す際の姿勢、呼吸の深さ、喉の開き方などを理論的に理解し、相手の癖や間違いを見抜けることが重要です。
また、ただ技術を伝えるだけでなく、生徒の体格や声質に合わせたアドバイスを行う柔軟性も求められます。特に最近では、発声と健康管理を結びつけたレッスンが注目されており、正しい呼吸法の指導はトレーナーの信頼度を大きく左右します。
聴き取る力(分析力)
優れたボイストレーナーは「聴く耳」を持っています。
生徒の声の出し方、音程、響きのバランスを細かく聞き分け、どこをどう改善すれば良くなるのかを瞬時に判断できる分析力が必要です。
これは単なる経験則ではなく、長年のトレーニングで培われる専門的な感覚です。声はその人の性格や体調によっても変化するため、日々のコンディションを見抜く洞察力も求められます。
このような分析力があることで、生徒の上達スピードを飛躍的に高め、信頼される指導者へと成長できるのです。
コミュニケーション・心理的サポート力
ボイストレーニングでは、生徒のメンタルケアも欠かせません。人前で声を出すことに抵抗を感じる人や、自分の声にコンプレックスを持つ人も少なくありません。
そこで大切になるのが、相手の気持ちを理解し、安心して声を出せる環境をつくるコミュニケーション能力です。
また、生徒の成長を的確にほめたり、落ち込んだときにモチベーションを回復させたりといった心理的サポートも重要です。
単に技術を教えるのではなく、信頼関係を築きながら「その人の声を育てる」姿勢が、プロのボイストレーナーに求められます。
音楽理論やジャンル知識の広さ
ボイストレーナーには、音楽理論やジャンルごとのスタイルを理解する幅広い知識も必要です。
ポップス、ロック、R&B、クラシック、アニソンなど、歌うジャンルによって発声法やリズムの取り方は異なります。
多様なスタイルに対応できる指導者ほど、生徒のニーズに柔軟に応えられます。
また、理論的な裏付けを持って説明できることで、説得力と信頼性も向上します。音楽理論に基づいたアドバイスを行うことで、生徒が感覚的ではなく「理解して上達する」レッスンを実現できるのです。
発信・セルフブランディング力
現代のボイストレーナーに欠かせないのが、SNSやYouTubeなどを活用した発信力です。
レッスン内容や歌唱アドバイスを発信することで、自分の指導スタイルを広く知ってもらうことができます。
特に若い世代では、オンライン上で講師を選ぶケースが増えており、発信力はそのまま集客力につながります。
また、動画を通じて自身の声や人柄を伝えることは、信頼感の構築にも効果的です。専門知識と発信スキルの両方を兼ね備えたトレーナーこそ、今後の時代に求められる新しいプロと言えるでしょう。
ボイストレーナーのなり方Q&A

では、ボイストレーナーになるためにはどうすれば良いのでしょうか?ここでは、Q&A方式で解説します。
Q1.資格はあるの?
ボイストレーナーは、公的に認められた資格がありません。
しかし、ボイストレーナーとしてのスキルを証明するものとして、JAVCERT(ジャヴサート)という民間資格があります。1〜3級まであり誰でも受験が可能です。
そのほかにも、研修を通してライセンスを発行している団体はいくつも存在します。資格がなくともトレーナーとしての活動はできますが、「指導者として学ぶ姿勢」を示すことに役立つでしょう。
Q2.就職するためにはどうすればいい?
ボイストレーナーとして活動するためには、第三者へ指導できる知識や技術が備わっていなければいけません。
- 音楽大学の声楽学科
- 音楽専門学校のボーカル科、ボイストレーニング科
こういった経歴を持っていると、顧客から信頼を得やすく就職も有利になるでしょう。
先に述べたようなライセンスを取得するのと、同じような効果があると言えます。
Q3.未経験でも就職は採用してもらえる?
なかには「未経験OK」という求人もあります。
ボイストレーナーはプロを対象としているイメージが強いですが、最近では個人で発信できるツールが増えています。そのため、一般の方の需要も高まっています。
指導者として未経験でも、経歴や知識、スキルを持ち合わせていれば採用されるチャンスは十分にあるでしょう。
Q4.年収ってどのくらい?
ボイストレーナーの平均年収は、250万〜600万といわれています。社員かフリーランスか、フリーランスであってもスクール勤務か個人教室か、などの要素により相場は変わってくるようです。
フリーランスの場合、プロの歌手の専属になるなど実績がついてくるとレッスン単価も上がる傾向があります。レッスンの良い口コミが広がれば、年収600万〜1000万に到達できるケースもあります。
Q5.人気のボイストレーナーになるには?
「指導した顧客が人気の歌手になり、評判が広がった」
「指導がわかりやすいと口コミが広がった」
「YouTubeでの解説が人気」
など、人気のボイストレーナーになるきっかけはさまざまです。
ですが、人気のボイストレーナーは1日にして成らず。
多くの経験を積み、指導能力に磨きをかける努力が求められます。
ボイストレーナーの2つの働き方
ボイストレーナーの働き方は、多くがフリーランスであるといわれており、自ら教室を運営するのとスクール勤務の2つの選択肢があります。
それぞれのメリット・デメリットを理解したうえで、自分らしい働き方を考えていきましょう。
「自ら教室を運営」のメリット・デメリット
・働き方の自由度が高い
・スクール勤務との掛け持ちも可能
・活躍すればそれだけ年収も増えやすい
・レッスン方法の確立や集客を自分で行う必要がある
・安定した収入を得るまでに時間がかかる
「スクール勤務」のメリット・デメリット
・スクール独自のマニュアルやサポートがある場合はトレーナーとして成長しやすい
・スクールに集客を一任できる
・指導実績が残しやすい
・安定した収入が得られる
・社員として働けるケースもある
・自分で運営する場合に比べ活動の幅を広げにくい
ボイストレーナーの将来性
ボイストレーナーは、これまで音楽業界を中心に活動する職業という印象が強くありました。
しかし近年では、発声指導の需要が多様化し、教育・ビジネス・エンタメなど幅広い分野から注目を集めています。ここでは、ボイストレーナーの将来性を支える主な理由を詳しく見ていきましょう。
声を使う職業の多様化が進んでいる
現代は「声」で自己表現する時代ともいわれ、声を使う仕事の幅が急速に広がっています。
歌手や声優だけでなく、配信者・VTuber・ナレーター・講師・営業職など、多くの人が日常的に声を使って活動しています。
その一方で、長時間の発声による喉の疲労や、聞き取りやすい声の出し方に悩む人も増加中です。このような課題をサポートできるボイストレーナーは、これまで以上に価値のある存在となりつつあります。
声を専門的に扱うスキルを持つ人材は、今後もあらゆる業界から求められていくでしょう。
オンラインレッスンの普及で活躍の場が広がった
オンラインレッスンの普及は、ボイストレーナーにとって大きな転機となりました。
これまで地域に縛られていた指導が、ZoomやSNSを通じて全国どころか海外にも広がっています。
対面に近いクオリティで指導できるツールの登場により、自宅でもプロのレッスンを受けたいというニーズが急増。実際に、フリーランスのボイストレーナーがオンラインのみで生計を立てるケースも増えています。
今後はAIや音声解析技術との連携により、より正確な指導や個別最適化されたレッスンが可能になると考えられ、ボイストレーナーの活躍の場はさらに拡大していくでしょう。
健康志向・自己表現の高まり
発声は単なるスキルではなく、健康やメンタルケアの一環としても注目されています。
近年は「歌うことでストレスを解消したい」「姿勢や呼吸を整えたい」といった目的でボイトレを始める人が増加。
特にリモートワークの普及により、人と話す機会が減ったことから「声を取り戻したい」というニーズも高まっています。
ボイストレーナーは、こうした日常的な悩みにも寄り添える存在として価値が上がっています。今後は“声の健康”を守る専門家として、音楽業界を超えて幅広い層に求められるでしょう。
教育・芸能以外の分野でも活躍が期待される
かつてボイストレーナーは歌手育成や芸能分野が中心でしたが、現在はその枠を大きく超えています。
たとえば、企業のプレゼン指導やスピーチトレーニング、学校教育や福祉施設での発声リハビリなど、声を活かした新たな分野が拡大中です。
特にビジネスの現場では「伝わる声」「印象を良くする話し方」が重視されており、専門的なトレーニングを求める企業研修も増えています。
音楽的知識に加えて、心理学やコミュニケーションの要素を取り入れたボイストレーナーは、今後ますます多方面で重宝される存在になるでしょう。
求人をチェック!未経験者はまず「スクール勤務」がおすすめ◎
人気のボイストレーナーになるには、実績が大切です。
自分の顧客が活躍すれば一気にボイストレーナーの名も知れ渡り、信頼度アップにつながります。
しかし、未経験でいきなり個人教室で始めるとなると最初の集客で苦戦するものです。
スクール勤務の場合、集客を一任できるので担当になった顧客へのトレーニングに全力投入できます。
また、スクールによってはマニュアルの用意や研修など未経験向けのサポートをしてくれるところもあります。
そのため、講師経験がない場合はスクール勤務からスタートするのがおすすめです◎
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ナユタスは、現在も各地に校舎を拡大中!理論と感覚論を両立させたレッスンを目指し、独自ツールの整備に努めています。
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