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ボイトレ

ボイトレ基礎知識!声の種類を覚えて表現力を磨こう

ボイトレ基礎知識!声の種類を覚えて表現力を磨こう

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ボイトレをはじめると「ミックスボイス」や「チェストボイス」などという言葉をよく耳にするようになります。

これは、歌を歌うときの声の種類で、それぞれに特徴があり発声方法が変わります。

声の種類を使い分けることができると、歌の表現の幅もグッと広がるのでぜひ習得しておきたいテクニックです。

また、魅力的に歌うためには、自分の声質に合う曲を見つけることも大切なポイント。

まずは、どんな声の種類があるのかを知り、今後のボイトレに活かしていきましょう。

ボイトレでよく聞く声の種類とは?

歌を歌うときの声には種類があり、曲調やジャンルによって声を使い分けることができます。

また、ひとつの曲の中でもポイントによって声の種類を変えて歌ったり。

プロの歌を聴いたとき、優しい歌声に感動したり、元気な声で明るい気分になったり、迫力に圧倒されたりするのは、もちろん声質や歌唱テクニック、パフォーマンスやその人の人間性など、いろいろな要因がありますが、声の種類を使い分けて音楽を表現していることもひとつの要素なのです。

そして、さまざまな声の種類は、ボイトレで身につけることができます。

また、ボイトレや歌唱で声の種類をうまく使いこなすには、自分の声質に合う歌やジャンルを選ぶのがポイントになります。

あまりに自分の声質からかけ離れてしまうと、力を発揮できず歌いこなせない、なんてことも。

声質と歌の雰囲気が合っていると、歌い心地も聴き心地も良くなるので、自分の声質に合った曲を見つけておきましょう。

ボイトレで習得できる声の種類

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ボイトレで習得できる声の種類をご紹介します。

聞きなれない言葉があるかもしれませんが、声の種類ごとにそれを得意とするアーティストをご紹介するので、歌声をイメージしてすり合わせてみてください。

また、あなたの声質ならどの種類の声を活かせそうかも想像してみてくださいね。

チェストボイス

チェストボイスは地声に近い声です。

声に息が混ざらず、聞き取りやすくはっきりしていて、声に力強さがあるのが特徴。

声を胸に響かせて歌います。

・チェストボイスが魅力的な歌手
相川七瀬・絢香(みんな空の下)

ファルセット

ファルセットはいわゆる裏声のこと。

ただ、裏声にもいくつかの種類があるので、厳密に言うと裏声の一種となります。

ファルセットは透明感があり、柔らかく広がるような声質が特徴です。

また、ファルセットは高い声を出すときに使われるイメージが強いですが、低音域でも活用することができます。

・ファルセットが魅力的な歌手 
絢香

ミックスボイス

ミックスボイスは、地声と裏声が混ざり合った声です。

ミックスボイスは多くのボーカリストが活用しているテクニックなので、ボイトレの声の種類では、ミックスボイスやミックスボイスのトレーニング方法を調べる方も多いのではないでしょうか。

ミックスボイスを習得すると、高い音域も地声感のある力強い声で歌うことができます。

また、地声から裏声をなめらかに切り替えることができるので、歌の途中で声がひっくり返ったり、声を張り上げたりせずキレイに歌うことができるようになります。

ミックスボイスのボイトレをするときには、いきなりミックスボイスを目指すのではなく、地声と裏声、それぞれを鍛えるところから始めましょう。

・ミックスボイスが魅力的な歌手
地声感のあるミックスボイス 西川貴教T.M.Revolution
裏声感のあるミックスボイス 草野マサムネ(スピッツ)

ヘッドボイス

ヘッドボイスも裏声のひとつで、ファルセットの発声がベースになっています。

ファルセットは息が漏れる量が多いのに対して、ヘッドボイスは息漏れがありません。

そのため、裏声でも輪郭がはっきりしていて声にハリがあり、力強いのが特徴で、オペラ歌手が多く活用する発声法です。

ヘッドボイスは、頭に声を響かせます。

・ヘッドボイスが魅力的な歌手 
平原綾香

ウィスパーボイス

ウィスパーは囁くという意味で、ウィスパーボイスは、ため息の混じった囁き声のような声のこと。

秘めやかな甘さや切なさを表現する力があり、セクシーなイメージです。

一見、簡単そうにも思えるのですが、声と息の量のバランスなど繊細なコントロールが必要です。

しかし、ウィスパーボイスを習得すれば、表現の幅が広がるのでマスターしておきたい声の種類のひとつです。

・ウィスパーボイスが魅力的な歌手
Chara

ホイッスルボイス

ホイッスルはカーニバルでおなじみの笛。

笛のように空に突き上げるような高音を出すのがホイッスルボイスです。

超高音域の声を出すので、人が出せるいちばん高い声とも言われているんですよ。

圧倒的な力強さと迫力で、ホイッスルボイスをマスターすれば、聴いている人を魅了させることができるでしょう。

しかし、ボイトレでもホイッスルボイスは難易度が高く、声帯や身体のコンディションを含め、正しいトレーニングを行わなければ、喉を痛めてしまう可能性があります。

そのため、ホイッスルボイスを習得したい方は、ボイトレスクールに通うことをおススメします。

・ホイッスルボイスが魅力的な歌手
MISIA

ハイトーンボイス

ハイトーンボイスは、高音域が濁りなくクリアな音で伸びていく発声法。

憧れている人も多いのではないでしょうか。

ハイトーンボイスは、高い声を出せなければ歌えないイメージがありますが、地声が低い人でも練習を積めば習得できるので、チャレンジしてみましょう。

・ハイトーンボイスが魅力的な歌手 
三浦大知・Toshl(XJAPAN)

デスボイス

デスボイスとは、メタルやハードコア系のジャンルで多く使われる声の種類です。

がなり声、ダミ声、シャウトなどと呼ばれる声で、メロディを歌うというよりは叫びで音楽や感情の世界観を表現しています。

しかし、ただ叫んでいるだけではありません。

ちゃんとボイトレ方法があるんですよ。

メタル系のジャンルに親しみがないと、デスボイスを聴く機会も少ないかもしれませんが、DIR EN GREYというバンドのボーカル、京さんのデスボイスは秀逸で、海外からも高く評価されています。

どんな発声法で歌っているのか、ボイトレの観点から、勉強のつもりでいちど聴いてみるのもよいですね。

・デスボイスが魅力的な歌手 
京(DIR EN GREY)

いろんな声の種類の発声に役立つボイトレ方法

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いくつかの声の種類をご紹介しましたが、どの声を習得するにしても発声の練習が必要になります。

声の種類によって練習内容は変わってきますが、発声や息のコントロール、喉のリラックスなどに効果的なボイトレの基本トレーニング、リップロールをご紹介します。

リップロールは、プロのシンガーも実践しているボイトレで、本番前のウォーミングアップにも使われているんですよ。

場所を選ばずどこでもできる手軽なトレーニングでありながら、メリットが多く効果も高いのでとても重宝されています。

ぜひ、ボイトレに活用してください。

リップロール

① 唇を軽く閉じます
② 唇に息を流し声を出しながら「プルプルプル」と唇を震わせます
③ 10秒程度続けます

慣れてきたら、吐き出す息にムラがなく一定の量になるように意識してください。
長く続けてできるようになったら、「ドレミファソラシド」「ドシラソファミレド」と、リップロールをしながら音階を歌ってみましょう。

リップロールは、息のコントロールや喉のリラックス以外にも、音程をとりやすくなったり、喉の負担を減らして楽に発声ができるようになる効果もあります。

また、ミックスボイスの習得にもリップロールは有効ですよ!

ボイトレで声の種類を使いこなすためには自分の声質に合った曲を選ぶ

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紹介した声の種類の練習で、歌唱トレーニングをするときには、自分の声に合った歌を選ぶと声の練習にも効果的です。

では、自分に合った歌とはどんな歌なのか。

選曲をするときに大事なのは、歌っていて心地よい曲です。

自分の好みと得意は一致しないと考えることもできますが、音楽において心地よいの直感にはハズレが少ないです。

好きな曲でも「声が出しにくい」「リズムが難しい」など感じることがある中で、心地よいは自分に合っていると言えますよね。

心地よいの直感に自信がない場合は、友達や家族、ボイトレの先生に歌を聴いてもらい選んでもらうのもよいでしょう。

また、声質が似ているアーティストの曲を選ぶのもおススメですよ。

声質が近い人とは、声帯付近の構造や発声も似ているのです。

つまり、歌いやすい歌も同じというわけです。

声質が似ているアーティスの歌を選んだら、声の種類の使い分け方も参考にしてみましょう。

【まとめ】
ボイトレ基礎知識!声の種類を覚えて表現力を磨こう

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声の種類はたくさんありますが、それを踏まえていろんなアーティストの歌を聴いてみてください。

今までは、なんとなく聞き流していたところも、どんなテクニックを使っているのか見えてきて、勉強になりますよ。

ボイトレは難しい部分もあるかもしれませんが、焦らずコツコツと練習していきましょう。

何よりも楽しむことが大切ですから、ひとりで行き詰まってしまったり、挫折しそうなときは、ボイトレスクールを利用したり、ボイトレ仲間を見つけてみたり、工夫をしながら楽しんでくださいね。