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そのボイトレ正しい?ポップスとクラシックの違いを知ろう

そのボイトレ正しい?ポップスとクラシックの違いを知ろう

ボイトレをしている人の中には、ポップスやロックをうまく歌えるようになりたい、という目標をもっている人も多いですよね。

カラオケをうまく歌いたい、SNSやライブなどでシンガーとして活躍したい、プロを目指したいなど目的はそれぞれにあるでしょう。

しかし、目指す場所は違えど、ポップスを歌いたい人なら共通して知っておきたいことがあります。

それは、ポップスの上達を目指すならポップスが上達するためのボイトレをする、ということです。

ボイトレとひと言で言ってもジャンルはさまざま。

もし、ポップスをうまく歌いたい人が、クラシック(声楽や合唱)の歌い方を習っても「練習してもなんだか歌いにくい…」なんてことになりかねません。

ポップスとクラシックでは歌い方が全然違うのです。

ネットで気軽に情報収集できるので、独学で勉強する人も多いですが、せっかくの練習時間とその成果をムダにしないためにも、自分に必要な情報を選び活かせるように、まずはポップスとクラシックの違いについても知っておきましょう。

ポップスとクラシックのボイトレは別物!?

引用元:https://www.photo-ac.com/

声楽や合唱などをやってきた人がポップスを歌うと、とても歌いにくいということがあります。

そもそも、ポップスとクラシックではジャンルが違うので、歌唱法や体の使い方など、ボイトレで身につけたテクニックがポップスを歌うためのものじゃないからです。

もちろん、ポップスとクラシックで考え方や練習方法など共通する部分もありますし、歌という根本は同じ。

しかし、そこから枝分かれしてジャンルが変わっていくんですね。

陸上競技にたとえてみましょう。

陸上という大枠の中にも、短距離、長距離、幅跳びなどの種目があり、目的によってするべき練習や鍛える場所が変わってきますよね。

歌も同じで、上達のためにただボイトレをすればよいわけではないのです。

ポップスを歌うなら、ポップスのためのボイトレをしなければなりません。

しかし、ジャンルが違うからと言ってまったく無関係なわけでもないんですよ。

ポップスでも、ハモリをするときにはクラシックの要素が必要になってくることもあります。

ボイトレでは、先生によってクラシックの練習方法を取り入れてレッスンすることもあるでしょう。

ポップスの上達を目指すならポップスのボイトレが必要

引用元:https://pixabay.com/ja/

次にあげるのは、ポップスとクラシックの声の違いと特徴です。

ポップス
・息の漏れが少ない
・声の立ち上がりが早い
・しっかりした声
・言葉がはっきりしている
・力強い

クラシック
・息の漏れが多い
・声の立ち上がりが遅い
・声に広がりがある
・響きが豊かでやわらかい

比べてみると分かりますが、ポップスとクラシックは対照的ですよね。

ボイトレの観点から見ても、目指す場所が違うことがわかります。

ですから、ポップスを歌いたい人がクラシックのためのボイトレを続けていても、ポップスの上達にはつながりにくく、ポップスのためのボイトレが必要になります。

ポップスとクラシックのボイトレで鍛える場所やテクニックが違う大きな理由

引用元:https://www.photo-ac.com/

ポップスとクラシックにはもうひとつ、大きな違いがあります。

それは、

・ポップスはマイクを使って声を響かせる
・クラシックは空間を利用して声を響かせる

ということです。

グランドピアノやアコースティックギターなど、生の楽器は音を楽器の胴体の部分に共鳴させることで大きな音が出ます。

声楽などもそれと同じなので、胴体や頭蓋骨など体中に声を共鳴させて歌い、発声した音は空間を使って響かせるため、そのためのボイトレをしていきます。

楽団の演奏の上に生歌を乗せていくので、相当な声量も必要ですね。

※クラシックでも現在ではマイクを使って歌いますが、ポップスで使用するマイクとは集音の性能が異なります。

一方、ポップスに求められるのは、マイクに上手くのるような、抜けの良い声の出し方です。

ポップスは、口の周辺の音をマイクにのせるので、クラシックのような空間に広がる大きな声よりも、前に出る声が必要になり、ボイトレではそれに適した発声を行います。

声量もないよりはあった方がよいですが、クラシックのような声量は必要なく、歌によっては小さな声でささやくようなテクニックを、ボイトレで磨いていくこともあります。

この違いはとてもわかりやすく、ポップスを歌う人がマイクを使わず生の声で歌っても、ホールの後ろまで豊かに響き渡る声を出すのはおそらく難しく、歌や声の魅力も伝えきれないかもしれません。

同じく、クラシックの歌手がポップスの人と同じようにマイクを使って歌うと、広がり過ぎた声がマイクに収まりきらず、クラシックならではの美しさは半減してしまうでしょう。

余談ですが、クラシックコンサートを行うホールは、天井や壁が特殊加工されていて、音の反響やふくよかさ、残響などが繊細に聴こえる作りになっていて、生の音楽ならではの美しさを堪能できます。

このように、ポップスとクラシックでは、歌の根本は同じでも、その先の考え方、鍛える場所、必要なテクニックが違うので、ボイトレ方法が変わってくるのも納得ではないでしょうか。

ポップスに有効なボイトレ、エッジボイス

引用元:https://www.photo-ac.com/

ポップスの上達に向けたボイトレの方法はたくさんありますが、2つ目の章のポップスの特徴で紹介した、

・息の漏れが少ない
・声の立ち上がりが早い
・しっかりした声
・言葉がはっきりしている
・力強い

これらのテクニックの向上に役立つボイトレ方法をひとつご紹介します。

エッジボイスです。

エッジボイスとは、歌の基本でもある声帯を閉鎖する感覚を覚えながら、はっきりした声を出せるようになるためのボイトレです。

息漏れが改善されれば、長時間でも歌いやすくなり、はっきりした声を出せるようになればマイクの乗りもよくなりますよ。

エッジボイスのやり方

まず、リラックスしましょう。

歌を歌うときも体がリラックスしていることは大事なポイントです。

そして、自分の出しやすい声で「あーー」と発声します。

そこから、音階を下るように、少しずつ声を低くしていき限界まで下げていきましょう。

どこかの地点で、「あーー」の声が「あ゛あ゛あ゛――」に変わります。

カエルの鳴き声のような、ガラガラとした音です。

よく例えられるのが、映画「呪怨」の幽霊が出している声です。

これが、エッジボイスです。

エッジボイスをすると、普段から声のとおりがよくなりますよ。

息漏れが改善されるので、声の輪郭がはっきりして聞こえやすくなるからです。

ポップスを歌いたい人には特に有効なボイトレなので、練習に取り入れてみましょう。

エッジボイスについて、さらに詳しく触れている記事もあるので、ぜひそちらも参考にしてみてくださいね。

この他にも声の立ち上がりをよくする練習や、ポップスのための腹式呼吸など、ポップスのためのボイトレはたくさんあるので、自分に必要な練習を取り入れてどんどん活用していきましょう。

【まとめ】
そのボイトレ正しい?ポップスとクラシックの違いを知ろう

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同じ歌でも、ポップスとクラシックはまるで対照的です。

ボイトレをするときには、まず自分の歌いたいジャンルがはっきりしていることが大切ですね。

そして、ポップスを歌いたい人は、ポップスの練習方法や発声方法を、クラシックならクラシックのボイトレをしましょう。

ボイトレをしていても、方向を間違えてしまうと最悪の場合マイナスにもなってしまいます。

ボイトレにおいても、たくさんの情報が溢れているので、今の自分には何が必要なのか、よく見極めて情報の選択をしていきましょう。