コラム
ボイトレ

喉で歌うクセをやめたい方必見【喉が痛い・喉締め・声が小さい】の悩みを解決する方法

「歌ったあと、決まって喉が痛くなる。」
「喉締め発声がなかなか直らない。」
「声が小さいといわれる……。」

ボイトレでよく聞くこれらの悩み。実は" 喉で歌うクセが抜けない人 "が抱えやすい悩みでもあります。

喉声が良くないと頭で分かっていても、なかなか改善するのは難しいもの。

「どうにか喉に負担をかけない歌い方になれないかな?」と方法を探されている方も多いのではないでしょうか?

そこ本記事では、喉声に悩む方に向けて、発声の悩み別に原因や対処法をご紹介します。

喉声は発声の悩み一つひとつに向け合っているうちに自然と改善していきます。だからまずは、目の前のご自身の課題に向き合ことを優先させましょう!

発声の悩みがある方は、まず原因をつきとめよう!

ご自身の発声の悩みを解決するにあたり、まず悩みの種を把握することが大切。

原因をつきとめることができれば、その後の改善に繋げやすくなり、より効率的に歌を上達させることができます。

なぜ自分は喉が痛くなってしまうのか?喉締め発声がなおらないのか?声が小さいのか?

原因を探りながら本記事を読み進めていけばきっと改善のヒントを見つけることができるでしょう。

では早速一つ目の悩みから見ていきましょう〜!

ボイトレでよく聞く悩み①:歌うと決まって喉が痛くなる

「歌った後や、ボイトレした後に決まって喉が痛くなる。」
「高い声や地声で歌うと喉が痛い。」
「1、2回歌っただけで喉が痛くなったり、声が枯れたりする。」

このように、喉に痛みを感じ思うように歌えない方はいませんか?

歌が上手くなるために歌の練習をしているのに、歌うほど喉が痛くなるのですから、もどかしいですよね。

「体質的に喉がもともと弱いのかな?」と考える方もいるようですが、喉が痛むのは発声の仕方に問題があることがほとんど。悪い歌い方を正し発声スキルを高めていけば、喉の痛みは改善することができます。

喉が痛くなる原因

喉が痛くなる原因は、乾燥などの外的要因をのぞけば単純です。喉に過度の負担がかかっているからです。
人の声は、肺から送り込まれた空気で声帯を振動させることで発せられますが、声帯は非常に繊細な器官です。無理な発声を続ければすぐに傷んでしまいますし、声が出しにくくなったり声が枯れてしまったりすることもしばしば……。
そのため、歌うと喉が痛むという方はまず自分の悪い発声をつきとめ、喉に負担をかけない歌い方を知り、改善していく必要があります。

喉に負担のかかる悪い発声と、その対処法

喉に負担がかかる発声とはどのような発声なのかといいますと、2つの例をご紹介しましょう。

力まかせの発声になっている

まず、力まかせに発声している人は喉を痛めやすいです。

なぜなら、力まかせに大きな声や高い声を出そうとすると息の量も増え、圧も強まるからです。たくさんの息を声帯が受け止めきれなくなり喉が疲弊するのです。
例えば、「高音など出ない音域の部分は、たっぷり息を使って力まかせに歌えばOK」と思っている方はいませんか?

実はこれ、とても危険な歌い方。

実際は、高い声や大きな声を出すのにも常に息は一定で、たくさんの息は必要ありません。そして、体の力みは歌の大敵です!

リラックスした状態で歌えるようになるためにも、力まかせの発声に自覚がある方は「息をゆっくり吐く練習をする」など、息の量をコントロールするトレーニングが必要です。

喉が開いていない

喉に負担をかけずに歌うためには「喉が開いている」ことが大切。

そのため、喉が締まった状態で発声を続けている人は、喉を痛めやすい傾向にあります。

喉が開いている状態とは、声帯が開いている状態ではありません。喉の奥の空間が開いている状態のことを指します。

例えば、あくびをしたときを想像してみてください。喉の奥が大きく開く感覚はありませんか?

歌うときには、この喉の開きが大切です。

喉の奥の空間が狭いと、送られた息の行き場がなくなり声帯に過度な負担がかかります。そして、最終的には声帯を痛めます。

喉の開きを意識したことがないという方は意外にも多いものです。思い当たる方は、まず「喉の開き」の感覚を身につけることから始めてみるといいでしょう!

慢性的な喉の痛みは、ボイトレよりも医療機関へ

もし、慢性的な喉の痛みを抱えているという方がいましたら、ボイトレで解決しようとせず、まずは医療機関を受診しましょう!
なかには「鼻の通りが悪い」ことが原因で、喉の痛みを感じる方もいるようです。(口呼吸により喉が乾燥するため)
症状をごまかしながら練習を重ねてしまうと、さらに悪化する恐れがあります。
喉を休めても痛みがなかなか治らない方は、まずは医療機関に相談してみましょう。

ボイトレでよく聞く悩み②:喉締め発声がなかなか直らない

次のお悩みは、「喉締め発声がなかなか直らない」です。喉の痛みの悩みと少々似ている部分もありますが、

「歌っているときに苦しい……。」
「無理に大きな声や高い声を出そうとすると、咳き込みそうになる。」

このような方は、喉締め発声になっている可能性があります。喉締め発声はクセになってしまうと正しいトレーニングなしには改善が難しいといわれています。

早めに原因を追求し、正しい発声方法を身につけるようにしましょう!

喉締めが直らない原因

喉締めがなおらない原因として考えられるのが「喉の力み」です。

なぜなら、喉が力めばおのずと声帯もこわばり、発声も窮屈になるからです。

例えば、腕や首筋に血管を浮かばせながら歌っている人をみたことはありませんか?これは、喉締めの典型。歌声もとても苦しそうに聞こえますよね。
そのため、喉締めを根本的に直そうとするならば、「喉の力み」を解決しなければいけません。

喉の力みをとるには?2つの対処法

喉の力みをとる方法は2つあります。

腹式呼吸をしっかり習得する

まずは、腹式呼吸をしっかり習得しましょう!

喉が力んでしまうのは、吐く息の量が多い、息の圧が強いなどの「息のコントロール」が上手くできていないからです。つまり、呼吸が不安定だから喉に不要な力みが生じているのです。

そのため、一度発声の基礎に返り、腹式呼吸を強化するのもいいでしょう。

理想は呼吸の乱れをなくし、息の量を一定に保てるようになることです。

歌う前にウォーミングアップを行う

歌う前にウォーミングアップメニューを行うのもおすすめです◎

歌の練習前に喉を温めることで、喉まわりがリラックスしより一層声が出しやすくなります。

おすすめは、リップロールやタングトリル、ハミング、エッジボイスなど、喉に負担がかかりにくいメニュー。

喉の緊張を解くためにも、歌う前のウォーミングアップは習慣化することをおすすめします。

ボイトレでよく聞く悩み③:声が小さい……

最後にご紹介するのが「声が小さい」というお悩み。

声の小ささは、歌のトレーニングをしている方だけでなく、日常生活で不便さを感じている方もいるのではないでしょうか?

「声が小さく、よく聞きかえされる。」
「声の通りが悪く、プレゼンが上手くいかない。」
「歌声も弱々しくきこえる。」

このように、自分の声に自信を持てなく悩んでいる方は少なくないと聞きます。

声が小さい原因

声が小さい原因は、人によりさまざま。

・喉声になっている
・腹式呼吸が身についていない
・姿勢が悪い

などが挙げられますが、ボイトレに訪れた生徒さんを見ていると非常に多いのが、声帯閉鎖が弱く十分な地声のエネルギーを作ることができていないというケース。

声帯閉鎖と声の大きさは一見無関係そうにも見えますが、声帯閉鎖が上手く機能しない場合、息漏れが起こり効率的に息を使うことができません。
そのため、声帯閉鎖を改善しない限り、声を大きくすることが難しくなるのです。

なかには「肺活量を鍛えれば、声も大きくなるのでは?」と考える人もいるようです。もちろん、肺活量が増えれば声が大きくなる可能性はUPするかもしれません。

しかし、十分な肺活量を持った方でも声が小さいこともありますし、肺活量を鍛えていない方でも大きい声を出せることもあります。

「声が小さい」の直接的な原因とは考えにくいでしょう。

声帯閉鎖を鍛える方法とは?

声帯閉鎖を鍛えるには、エッジボイスの練習がおすすめです◎

エッジボイスとは、「あ”あ”あ”あ”あ”ーー」と、あに濁点をつけたようなブツブツ声を発声するボイストレーニングのひとつ。

声帯閉鎖ができていないとエッジボイスは上手く出すことができないため、声帯閉鎖の練習にもよく取り入れられています。

喉を痛めない歌い方の基本テクニック

喉を守りながら歌うためには、正しい発声方法と日常的な意識が欠かせません。ここでは腹式呼吸・姿勢・ウォームアップといった基本的なテクニックを解説します。それぞれを身につけることで、喉に負担をかけず安定した声を出せるようになります。

腹式呼吸で安定した声を出す

歌うときに胸だけで呼吸をしてしまうと、息のコントロールが難しく喉に力が入りがちです。

腹式呼吸を取り入れることで、息の支えが安定し声量や声質が改善されます。腹式呼吸は、お腹を膨らませながら息を吸い、へこませながらゆっくり吐くのが基本です。

練習時には仰向けに寝てお腹に手を置き、手が上下するのを感じながら呼吸するのが効果的です。腹式呼吸を習慣化すれば、喉に無理な負担をかけずに長時間歌えるようになります。

腹式呼吸については下記で寄り詳しく解説していますので併せてご覧ください。

プロシンガーも実践! 正しい腹式呼吸法とは?

正しい姿勢とリラックス

姿勢が崩れると呼吸が浅くなり、喉だけに頼った発声になってしまいます。

背筋を自然に伸ばし、肩や首の力を抜いた状態を保つことが大切です。リラックスした姿勢で歌うと、息の通り道が確保され、声がスムーズに響きやすくなります。

逆に肩や首に力が入ると、声帯を締め付けてしまい声が枯れる原因になります。歌う前には首や肩を軽く回してストレッチし、緊張をほぐしてから声を出すと効果的です。

正しい姿勢を意識することで、喉を守りながら自然で豊かな発声が可能になります。

姿勢の重要性については下記で詳しく解説していますので、こちらも併せてご覧ください。

ボイストレーニングと姿勢の関係「美しい声は姿勢から生まれる!」

声帯を守る発声練習(ウォームアップ)

いきなり全力で歌い始めると、声帯に大きな負担がかかり炎症や声枯れの原因になります。そのため、歌う前には必ずウォームアップを取り入れましょう。

軽くハミングしたり、「リップロール」や「タングトリル」で声を震わせると、声帯が無理なく温まります。低音から高音へ段階的に声を出していくスケール練習も効果的です。

ウォームアップをすることで声帯の柔軟性が高まり、長時間歌っても喉を痛めにくくなります。短時間でも良いので、歌う前に必ず準備運動を取り入れる習慣をつけることが大切です。

ウォームアップの重要性については下記で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

ボイストレーニングのウォームアップ

喉を痛めない歌い方の習得にスクールが向いている理由

喉を守りながら歌を上達させたいなら、自己流よりもスクールで学ぶのが効果的です。専門家の指導を受けることで正しい発声を習得でき、個別の課題に合わせたトレーニングも可能になります。また、学習を続けやすい環境が整っている点も大きな魅力です。ここでは、スクールに通うメリットを以下の3つの観点から詳しく解説します。

  • 専門家の指導で正しい発声を身につけられる
  • 個別の課題に合わせたレッスンが受けられる
  • モチベーションを維持しやすい環境がある

それぞれ詳しくみていきましょう。

専門家の指導で正しい発声を身につけられる

独学では、自分が喉に力を入れすぎているのか、腹式呼吸が正しくできているのかを正確に判断するのは難しいものです。

間違った方法で練習を続けると、喉を痛めてしまったり、声が思うように出せなくなったりするリスクもあります。スクールでは、経験豊富な講師が一人ひとりの声や姿勢を細かくチェックし、正しい発声方法を指導してくれます。

声の出し方を客観的に見てもらえることで、自分では気づけない癖を早期に修正でき、喉を守りながら上達できるのが大きなメリットです。

独学についてはメリット・デメリットを下記で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

独学でボイトレのメリットデメリット

個別の課題に合わせたレッスンが受けられる

人それぞれ声の悩みや喉の使い方の癖は異なります。高音が苦手な人もいれば、声量が小さくて歌に迫力が出ない人、長時間歌うとすぐに喉が枯れてしまう人もいます。

このような課題を自己流で改善するのは難しいですが、スクールなら一人ひとりの課題を把握し、最適な練習メニューを提案してくれます。

無理なく効果的に練習できるので、短期間で成果を実感しやすいのが特徴です。

自分に合った指導を受けることで、喉を痛めずに歌のレベルを着実に引き上げることができます。

モチベーションを維持しやすい環境がある

独学での練習は、自分のペースで進められる一方、続けるのが難しく途中で挫折してしまうこともあります。スクールに通うと定期的なレッスンがあり、課題や目標が明確に設定されるため、学習を継続しやすくなります。

また、同じ目的を持つ仲間と一緒に学ぶことで励まし合い、成長を実感できるのも魅力です。

さらに、講師からのフィードバックを定期的に受けることで、自分の進歩が可視化され、やる気が維持できます。このような環境は、喉を痛めない歌い方を長期的に身につける上で非常に重要です。

モチベーションの重要性については下記でより詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

歌の上達は楽しさがカギ!モチベーション維持法のコツ

歌い方だけじゃない!喉を痛めないための生活習慣

喉を守るためには発声方法だけでなく、普段の生活習慣も大切です。乾燥や疲労、食生活の乱れなどは声帯に直接影響を与えるため、日常からのケアが必要不可欠です。ここでは、喉を傷めないために意識したい生活習慣を4つの視点から解説します。

  • 十分な水分補給と加湿で声帯を守る
  • 睡眠と休養で喉の回復力を高める
  • 食生活や嗜好品の影響に注意する
  • 適度な運動とストレス管理で喉を整える

それぞれ詳しくみていきましょう。

十分な水分補給と加湿で声帯を守る

乾燥した空気は声帯を直接刺激し、声枯れや炎症の原因になります。そのため、こまめな水分補給と適切な加湿は喉を守る基本です。

歌う前だけでなく、日常的に常温の水を少しずつ飲む習慣をつけましょう。

冷たい飲み物や刺激物は声帯を収縮させる可能性があるため避けるのが無難です。また、冬場やエアコン使用時には加湿器を活用したり、濡れタオルを室内にかけたりして湿度を40〜60%程度に保つことが望ましいです。

このような環境作りが、喉を乾燥から守り、発声時の負担を軽減します。

参考:空気調和・衛生工学会 近畿支部・低湿度が人間に与える影響の調査研究

睡眠と休養で喉の回復力を高める

声帯も体の筋肉の一部であるため、酷使すれば疲労がたまり炎症を起こします。そのため十分な睡眠と休養を取ることが、喉の健康を維持する上で欠かせません。

特に睡眠中は声帯の修復が進むため、質の高い睡眠を確保することが重要です。

寝不足や不規則な生活は回復力を下げ、声枯れを繰り返す原因となります。歌った翌日や長時間の練習後は、意識的に喉を休める時間を作りましょう。

また、声を出さない時間を設ける「沈黙の休養」も効果的です。休息をしっかり取り入れることで、喉を長く使い続けられる健康な状態を保てます。

参考:株式会社龍角散・のど研究室 特集記事「夏バテのどの健康回復」を公開しました

食生活や嗜好品の影響に注意する

喉の状態は日々の食生活や嗜好品の影響を大きく受けます。例えば、アルコールは体内の水分を奪い、声帯を乾燥させやすくします。

喫煙は有害物質で声帯を刺激し、炎症や声質の劣化を引き起こす大きな要因です。さらに香辛料などの刺激の強い食品も、喉を荒らす原因になる場合があります。

一方で、ビタミンやミネラルを含む野菜や果物は粘膜を保護し、免疫力を高める効果が期待できます。

特にビタミンCやビタミンEは炎症予防に役立ちます。喉の健康を意識した食生活を整えることで、発声時のトラブルを未然に防ぐことが可能です。

参考:九州大学・ビタミンC大量投与のかぜ症候群に対する治療効果について

適度な運動とストレス管理で喉を整える

喉の健康を保つには、全身のバランスも欠かせません。適度な運動を取り入れることで血流が良くなり、声帯の回復や炎症予防に役立ちます。ウォーキングや軽いストレッチでも十分効果があります。

また、ストレスがたまると自律神経が乱れ、筋肉の緊張から喉に力が入りやすくなることもあります。

ストレス解消のために趣味やリラックス法を取り入れることは、結果的に喉を守ることにつながります。深呼吸やヨガなどのリラックス法は、腹式呼吸の練習にもつながり一石二鳥です。

生活全体を整えることが、喉の健康と発声力の向上を支える土台になります。

目の前の課題に向き合おう!そうすれば自然と喉声も改善します!

今回は、ボイトレでよく聞く3つの悩み「喉の痛み」「喉締め発声」「声が小さい」をトピックに、原因と対処法をご紹介しました。

もうお気づきの方もいるかもしれませんが、上でご紹介した悩み別の対処法のほとんどが、喉声の改善につながります。

喉が開く感覚を身につけたり、喉の力みを抜いたり、腹式呼吸を鍛えたり。

これらのことは、喉だけで歌うという悪いクセを修正し、発声自体を良い方向へと導いてくれます。

そのため、

「喉で歌うのをやめたい。」
「喉を使わない歌い方を知りたい。」
「喉で歌わないようにするための方法が知りたい!」

と喉声に悩む方もぜひ取り組んで欲しいボイトレメニューとなっています。

歌の悩みを解決するなら、ナユタスにお任せください!

もしご自身で取り組んでみて、悩みを解決することが難しく感じた場合はお気軽にナユタスのボイストレーナーにご相談くださいね♪

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