みなさんこんにちは!ボイトレ講師の木皿です。
「カラオケで2〜3曲歌っただけなのに喉が疲れる」
「高音を歌うと喉が苦しくなる」
「歌い終わったあと、声がかすれる」
「長時間歌っても疲れない人は何が違うの?」
歌が好きな方の中には、このような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
特にカラオケやライブ、発表会などで長時間歌う機会があると、「喉を鍛えれば、もっと長く歌えるようになるのでは?」と考える方もいるかもしれません。
しかし、歌うとすぐ喉が疲れる原因は、単純に喉の筋肉が弱いからとは限りません。
むしろ、声を出すときに必要以上の力が入っていたり、自分の声域に合わない音域を無理に歌っていたり、呼吸や発声のバランスが崩れていたりすることで、喉に負担が集中している可能性があります。
この記事では、ボイトレ講師の視点から、歌うと喉が疲れる原因、喉に負担をかけやすい歌い方、疲れにくい発声のポイント、カラオケでできる対策について詳しく解説します。
「もっと楽に歌いたい」「高音を出すと喉が苦しい」「歌ったあとも声をきれいに保ちたい」という方は、ぜひ最後までご覧ください。
歌うと喉が疲れるのはなぜ?
まず知っておきたいのは、歌うこと自体が喉に悪いわけではないということです。
私たちは日常生活でも声を使っています。
会話をしたり、笑ったり、電話をしたりするだけでも声帯は振動しています。
歌う場合は、通常の会話よりも、
- 声を長く伸ばす
- 音程を変化させる
- 大きな声を出す
- 高い音を出す
- 強弱をつける
など、声をより細かくコントロールする必要があります。
そのため、発声の方法が自分に合っていないと、喉に負担が集中しやすくなります。
特に注意したいのが、
「大きな声を出そうとして喉に力が入る」
という状態です。
声量を上げようとするたびに喉を強く締めてしまうと、短時間でも疲労感が出やすくなります。
歌うと喉が疲れる主な原因7つ
ここからは、歌うと喉が疲れやすい代表的な原因を見ていきましょう。
1.喉に力を入れて歌っている
最も多い原因の一つが、喉周辺に力が入りすぎていることです。
特に高音を出そうとすると、
「もっと声を出さなければ」
と考えて、無意識に首や顎、舌、喉周辺を固めてしまう方がいます。
高音になるほど声を強く押し出してしまうと、喉への負担が増えやすくなります。
例えば、
低音
↓
普通に歌える
中音
↓
少し力が入る
高音
↓
喉を締める
という状態になっている場合、高音域で急激に疲れやすくなります。
高音を出すために必要なのは、単純な「力」ではありません。
声帯や呼吸、共鳴などを適切にコントロールすることが重要です。
2.自分の声域に合わない曲を歌っている
好きなアーティストの曲を歌いたいという気持ちは自然なものです。
しかし、原曲の歌手と自分では声域が違います。
例えば、原曲では余裕を持って歌われている高音でも、自分にとっては限界に近い音かもしれません。
その状態で何度も歌えば、当然ながら喉への負担も増えます。
特にカラオケで、
「原曲キーじゃないと嫌」
と考えている方は注意が必要です。
原曲キーで歌うことと、上手に歌うことは同じではありません。
むしろ、自分の声域に合わせてキーを調整することは、自分の声を適切に使うための重要な選択です。
3.声量を喉の力だけで作っている
「大きな声=喉を強く使う」
と考えていませんか?
実際には、歌の声量は喉の力だけで作るものではありません。
声には、
- 呼吸
- 声帯の振動
- 共鳴
- 口の開き
- 発音
- 身体全体の使い方
など、さまざまな要素が関係しています。
喉だけで声を大きくしようとすると、どうしても力みやすくなります。
そのため、
「もっと大きな声を出そう」ではなく、「どうすれば効率よく声が響くか」
という考え方が重要です。
4.息を強く吐きすぎている
意外かもしれませんが、息をたくさん吐けば歌いやすくなるとは限りません。
「声を出すにはたくさん息が必要」
と思って、必要以上に強い息を当ててしまうと、声帯への負担につながる場合があります。
特に、
- 高音
- 大きな声
- ロングトーン
- サビ
などで息を強く押し出してしまう人は注意が必要です。
歌では、単純に息の量を増やすのではなく、必要な量の息を適切にコントロールすることが大切です。
5.顎や舌に力が入っている
「喉が疲れる」と感じていても、実は喉だけが原因とは限りません。
顎や舌、首周辺に力が入っていることで、発声全体が硬くなっている場合があります。
例えば高音を歌うときに、
- 顎が上がる
- 下顎に力が入る
- 舌の奥が固まる
- 首筋が緊張する
といった状態になっていないか確認してみましょう。
鏡を見ながら歌ってみると、自分では気づかなかった力みが見つかることがあります。
6.ウォーミングアップなしでいきなり歌っている
カラオケに行って、最初の曲からいきなり高音の曲を歌っていませんか?
歌う前の準備も重要です。
特に、
「最初の1曲目から全力で歌う」
という習慣がある方は、喉に負担をかけやすくなります。
スポーツでも、いきなり全力疾走するのではなく、ウォーミングアップを行います。
歌も同じように、徐々に声を使っていくことが大切です。
7.休憩を取らずに歌い続けている
カラオケで何時間も歌い続けると、当然ながら声を使う時間も長くなります。
特に、
- 高音曲を連続して歌う
- 大声で歌い続ける
- 休憩なしで何曲も歌う
といった状況では、疲労が蓄積しやすくなります。
「歌の練習だから、たくさん歌わなければ上手くならない」
と考える必要はありません。
声を休ませることもトレーニングの一部です。
喉に負担をかけない歌い方①「喉を開こう」としすぎない
歌のレッスンなどで、
「喉を開いて!」
と言われた経験がある方もいるかもしれません。
ただし、「喉を開く」という言葉を文字通り実践しようとして、喉を大きく広げようと力んでしまうケースがあります。
重要なのは、喉を無理に広げることではありません。
余計な力みを減らし、自然に声が出せる状態を作ることです。
顎や舌、首に余計な力が入っていないか確認してみましょう。
喉に負担をかけない歌い方②無理に大声を出さない
歌の練習では、まず「楽に声が出る音量」で練習してみましょう。
特に高音を練習するときは、
「大きな声で出す」
より、
「小さめの声でも正しい音程で出せる」
ことを目指します。
そこから徐々に声量を調整していきます。
この順番で練習することで、声を無理に押し出す癖を減らしやすくなります。
喉に負担をかけない歌い方③自分に合ったキーで歌う
カラオケでは、積極的にキーを変更しましょう。
例えば、
「サビだけ苦しい」
という場合は、キーを下げることで歌いやすくなる可能性があります。
反対に低音が苦手なら、キーを上げたほうが歌いやすい場合もあります。
重要なのは、
自分が無理なく歌える音域の中で、楽曲を表現すること。
です。
原曲キーにこだわりすぎる必要はありません。
喉に負担をかけない歌い方④息を「押し出す」のではなく「流す」
歌うとき、
「息をたくさん吐かなければ」
と考えると、身体に力が入りやすくなります。
まずはリラックスした状態で、
「スーーー」
と息を一定に吐いてみましょう。
その後、
「スーーー」
↓
「ズーーー」
↓
「ウーーー」
のように、少しずつ声を加えていきます。
これは、呼吸と発声の感覚を確認するためのシンプルな練習です。
無理に大きな声を出す必要はありません。
喉に負担をかけない歌い方⑤リップロールを活用する
リップロールも、歌う前のウォーミングアップとして取り入れられます。
唇を軽く閉じ、
「ブルルルル……」
と振動させながら声を出します。
低い音から高い音へ、また高い音から低い音へ、無理のない範囲で声を動かしてみましょう。
ただし、リップロールそのものを長時間やればよいわけではありません。
あくまで、無理なく声を動かすための準備運動として活用してください。
喉に負担をかけない歌い方⑥歌う前に軽く声を出す
カラオケに到着していきなり高音曲を歌うのではなく、最初は比較的歌いやすい曲や低めの音域から始めるのもおすすめです。
例えば、
1曲目:低〜中音域中心
↓
2曲目:中音域
↓
3曲目:少し音域を広げる
というように、徐々に声を使っていきます。
自分の声の状態に合わせて調整しましょう。
喉が疲れやすい人におすすめの練習方法
ここからは、普段のボイトレでできる練習を紹介します。
①ハミング
口を閉じた状態で、
「んーー」
と軽く声を出します。
鼻や顔の前側に振動を感じるような感覚が得られる場合があります。
力まずに声を出すことを意識してください。
②ストローを使った発声
ストローを使って声を出す練習方法もあります。
これは「SOVT(半閉鎖声道発声)」と呼ばれる発声練習の一つです。
声の出し方を整えるためのトレーニングとして、ボイストレーニングの現場でも活用されています。
ただし、方法を間違えると十分な効果を得られない場合もあるため、可能であれば専門家にやり方を確認してもらうとよいでしょう。
③小さな声で音階練習
音階練習をするときに、最初から大きな声を出す必要はありません。
例えば、
「ド・レ・ミ・レ・ド」
を小さめの声で歌います。
ポイントは、
- 喉に力を入れない
- 音程を丁寧に取る
- 息を押しすぎない
- 音が途切れないようにする
ことです。
「喉が鍛えられていないから疲れる」は本当?
よくある誤解の一つが、
「歌って喉が疲れるのは、喉が鍛えられていないから」
という考え方です。
もちろん、歌うことに慣れていない人が長時間歌えば疲れることはあります。
しかし、「疲れる=もっと歌って鍛える」という単純な話ではありません。
もし発声方法に問題がある状態で長時間歌い続ければ、むしろ声に負担をかける可能性があります。
重要なのは、
「どれだけ歌ったか」ではなく、「どのように歌ったか」
です。
例えば、30分間効率よく練習するのと、喉に力を入れながら2時間歌い続けるのでは、意味が大きく違います。
「歌ったあとに声がかすれる」は注意が必要
歌ったあとに、
- 声がかすれる
- 声が出しにくい
- 普段より声が低くなる
- 喉に痛みがある
- 声が弱くなる
といった症状が出る場合は、単なる「歌い疲れ」と決めつけないことが大切です。
特に症状が繰り返したり、長く続いたりする場合は、無理に発声練習を続けず、耳鼻咽喉科などの医療機関に相談してください。
ボイストレーニングは発声技術を扱うものであり、喉や声帯の疾患を診断・治療するものではありません。
痛みや強い違和感がある状態で、無理に歌い続けないことが大切です。
カラオケで喉を疲れさせないための7つのポイント
最後に、カラオケですぐ喉が疲れてしまう方が意識したいポイントをまとめます。
1.最初から全力で歌わない
1曲目から高音曲を全力で歌うのではなく、徐々に声を使っていきましょう。
2.高音曲を連続させない
高音を多用する曲の間に、比較的歌いやすい曲を挟みます。
3.自分に合ったキーにする
原曲キーにこだわらず、自分の声域に合わせましょう。
4.水分を適切に取る
歌う環境が乾燥している場合などは、こまめに水分を取ることも大切です。
5.休憩を取る
声を使わない時間も作りましょう。
6.マイクを活用する
声量を出すために無理をせず、マイクを適切に使いましょう。
7.喉に痛みが出たら無理をしない
「もう少し歌えば慣れる」と考えて無理をしないことが重要です。
喉が疲れない歌い方を身につけるには?
ここまで読んで、
「自分も喉に力が入っているかもしれない」
と思った方もいるのではないでしょうか。
しかし、自分で歌っていると、どこに力が入っているのかを客観的に判断するのは意外と難しいものです。
特に、
「高音になると喉が締まる」
「歌うと首が疲れる」
「サビになると声を張り上げてしまう」
「歌い終わると声がかすれる」
という方は、発声そのものを一度見直してみる価値があります。
ボイトレでは、単純に「大きな声を出す」「高い声を出す」という練習だけをするのではありません。
一人ひとりの声の状態や課題に合わせて、
- 呼吸
- 姿勢
- 発声
- 声の響き
- 音程
- 音域
- 声量
- 高音の出し方
- フレージング
- 表現力
などを確認しながら練習していきます。
「喉が疲れる」という悩みも、原因によってアプローチが変わります。
例えば、キーが高すぎる人と、喉に力が入りすぎている人では、必要な練習が同じとは限りません。
だからこそ、まずは自分の歌い方のどこに負担がかかっているのかを知ることが大切です。
まとめ|喉に負担をかけず、もっと楽しく歌おう
歌うとすぐ喉が疲れる原因は、単純に「喉が弱いから」だけではありません。
主な原因として、
- 喉に力が入りすぎている
- 自分の声域に合わない曲を歌っている
- 声量を喉の力だけで出している
- 息を強く吐きすぎている
- 顎や舌に力が入っている
- ウォーミングアップをしていない
- 休憩せずに歌い続けている
などが考えられます。
そして、喉に負担をかけない歌い方を身につけるためには、
「もっと頑張って声を出す」のではなく、「無理なく効率よく声を使う」
という考え方が重要です。
自分に合ったキーを選び、適切な音量で歌い、呼吸や発声を整える。
そして、必要に応じて休憩を取りながら声を使う。
これだけでも、歌い方を見直すきっかけになります。
もし、
「カラオケですぐ喉が疲れる」
「高音を出すと喉が締まる」
「歌ったあと声がかすれる」
「もっと楽に高音を出したい」
「自分の発声のどこが悪いのかわからない」
という悩みがあるなら、一度ボイトレを体験してみませんか?
ボイトレは、単に歌を上手くするだけではありません。
自分の声の特徴を知り、無理のない発声方法を身につけるためのトレーニングでもあります。
体験レッスンでは、現在の歌声を確認しながら、音程や発声、声域、喉の力みなど、あなたの歌い方に合わせた改善ポイントを見つけていきます。
「歌うとすぐ喉が疲れる」という悩みを、「もっと歌いたいのに歌えない」という状態のままにしておく必要はありません。
自分の声を正しく知るところから、一緒に始めてみましょう。
もっと楽に、もっと自由に、もっと長く歌える声を目指したい方は、ぜひお気軽にボイトレ体験レッスンへお越しください。

