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ボイストレーニング

『声が小さい』と言われる人が見直したい発声のポイント

皆さんこんにちは!ボイトレ講師の木皿です。

 

10月の仙台もイベント盛沢山です。

毎年恒例のサーキットイベントMEGARocksで仙台の音楽の秋はスタートし、同じ日には眠らない街国分町でカラオケスナック合同のカラオケグランプリもあったようです。

 

いつかステージの上で歌うことを目標に練習するのもいいですね♪


「カラオケで自分の声が伴奏に負けてしまう」
「大きな声を出そうとすると、喉が苦しくなる」
「もっと声量を出したいけれど、どう練習すればいいかわからない」

 

このような悩みを抱えている方は、決して少なくありません。

 

歌における「声の大きさ」は、単純に大声を出せば解決するものではありません。

むしろ、声が小さいことを気にして無理に声を張り上げると、喉に力が入り、声が硬くなったり、音程が不安定になったり、声が枯れやすくなったりすることがあります。

 

では、歌でしっかりと声を届けるためには、何を見直せばよいのでしょうか。

 

今回は、ボイトレの観点から「声が小さい」と言われる原因と、声量を高めるために見直したい発声のポイントについて解説します。

 

目次

 

1.声が小さく聞こえる主な原因

2.声量を改善する5つの発声ポイント

3.「声量」と「声の響き」は別物

4.カラオケで声が伴奏に負ける場合

5.やってはいけないこと

6.自宅でできる声量アップ練習

7.まとめ

 

「声が小さい=声帯が弱い」ではありません

まず知っておきたいのは、声が小さいからといって、必ずしも声そのものが弱いわけではないということです。

声の大きさには、さまざまな要素が関係しています。

たとえば、

  • 息の使い方
  • 声帯の振動
  • 喉周辺の余計な力み
  • 口や舌の動き
  • 共鳴
  • 姿勢
  • 発声の方向性
  • マイクの使い方
  • 歌う環境

などです。

つまり、「声量を上げたい」と思ったときに、単純に「もっと大きな声を出す」という練習だけをしても、十分な効果が得られない場合があります。

重要なのは、声を大きくすることではなく、声を効率よく響かせ、相手に届けられる発声を身につけることです。

 

①声が小さく聞こえる主な原因

 

ここからは、「声が小さい」と言われる人にありがちな原因を見ていきましょう。

 

1.息を十分に使えていない

歌声を支える重要な要素の一つが呼吸です。

歌うときには、呼吸によって取り込んだ空気を利用して声帯を振動させ、声を作ります。

しかし、息をうまく使えていないと、声が弱く感じられることがあります。

 

特に、「小さな声で歌おう」と意識しているわけではないのに、歌声が弱く聞こえる場合は、呼吸の使い方を見直してみる価値があります。

ただし、ここで注意したいのが、

「息をたくさん吐けば声が大きくなる」わけではない

ということです。

息を必要以上に強く吐くと、声帯に負担がかかったり、息漏れの多い声になったりすることがあります。

大切なのは、必要な量の息を安定して使うことです。

 

2.喉に力が入りすぎている

 

「声が小さい」と言われる人の中には、実は声量を出そうとして喉に力が入りすぎているケースがあります。

「もっと大きな声を出さなければ」

と思うと、無意識に首や顎、舌、喉周辺に力が入ることがあります。

すると、声帯の働きがスムーズでなくなり、結果として声が響きにくくなることがあります。

特に高音になるほど、

「大きな声=強く押し出す」

という感覚になってしまう人は注意が必要です。

声量を上げるためには、力を入れる場所と抜く場所を整理することが重要です。

 

3.口が十分に開いていない

 

歌うときに口の開きが小さいことも、声が小さく聞こえる原因の一つです。

もちろん、口を大きく開ければ必ず声量が上がるわけではありません。

しかし、口の動きが小さすぎると、母音が不明瞭になり、歌詞が聞き取りにくくなることがあります。

すると実際の音量以上に、

「声が小さい」

という印象を与える場合があります。

特に、

「あ・え・い・お・う」

の母音を十分に意識できているかを確認してみましょう。

歌声では、単純な音量だけでなく、言葉が明瞭に聞こえることも「声が届く」ための重要な要素です。

 

4.声を前に届ける意識が弱い

 

歌うとき、

「自分の中で声を出している」

状態になっていないでしょうか。

例えば、カラオケで歌うときに、

「自分の声を確認する」

ことばかり意識してしまうと、声が内向きになりやすくなります。

歌は自分のためだけに出すものではありません。

人前で歌うのであれば、

「どこに声を届けるのか」

を意識することも大切です。

例えば、目の前の人に話しかけるように歌うだけでも、声の方向性に変化が生まれることがあります。

「大声を出す」のではなく、

「声を遠くまで届ける」

というイメージを持ってみましょう。

 

5.姿勢が崩れている

 

発声するときの姿勢も確認してみましょう。

猫背になっていたり、顎が前に出ていたりすると、呼吸や発声がしづらくなることがあります。

歌うときは、無理に胸を張る必要はありません。

大切なのは、身体を必要以上に固めず、自然に立てることです。

チェックするポイントは、

  • 足裏で安定して立つ
  • 膝をロックしすぎない
  • 肩を上げすぎない
  • 首を前に突き出さない
  • 顎を必要以上に引かない
  • 胸やお腹を固めすぎない

などです。

「良い姿勢を作ろう」と力みすぎるのも逆効果になる場合があります。

自然に呼吸でき、身体を動かしやすい状態を目指しましょう。

 

②声量を上げるために見直したい5つの発声ポイント

 

ここからは、実際に歌うときに意識したいポイントを紹介します。

 

POINT1.まず「大きな声」を出そうとしない

 

意外に感じるかもしれませんが、声量を改善したいときほど、

「とにかく大声を出す」

という練習から離れてみましょう。

大声を出すことと、歌声がよく響くことは同じではありません。

例えば、普通の会話でも、相手との距離が近いときには必要以上に大声を出す必要はありません。

一方、遠くにいる相手に話しかける場合は、声を届けるための調整が必要になります。

歌でも同じです。

必要なのは、

「どれだけ大きな声を出せるか」

ではなく、

「どれだけ効率よく声を届けられるか」

です。

 

POINT2.呼吸を安定させる

 

声量を支えるためには、呼吸の安定が重要です。

まずは歌う前に、自然な呼吸ができているか確認しましょう。

息を吸うときに肩が大きく上がっていないか。

息を吐くときに一気に全部吐き出していないか。

この2点を確認してみてください。

練習では、例えば「スー」と一定の強さで息を吐く練習を行う方法があります。

重要なのは、長時間息を吐くこと自体ではありません。

一定の呼吸をコントロールする感覚を身につけることです。

呼吸が安定すると、歌声も安定しやすくなります。

 

POINT3.喉ではなく身体全体を使う

 

声量を出そうとすると、喉だけで頑張ってしまう人がいます。

しかし、歌は喉だけで行うものではありません。

呼吸、声帯、口腔、舌、顎、姿勢など、さまざまな身体の働きが関係しています。

特に意識したいのが、

「喉だけで声を押し出さない」

ことです。

大きな声を出すときに、

「喉を開く!」

「お腹から声を出す!」

などと言われることがあります。

これらの表現は発声指導で使われることがありますが、具体的な身体の使い方は人によって異なります。

そのため、言葉だけを真似するのではなく、

「どこに力が入っているのか」

「どの状態なら楽に声が出るのか」

を確認することが重要です。

 

POINT4.母音を意識して歌う

 

声が小さく聞こえる人は、歌詞の発音が弱くなっていないか確認してみましょう。

例えば、

「ありがとう」

という言葉を歌う場合、

「あ・り・が・と・う」

という母音が明瞭に伝わることで、言葉として聞き取りやすくなります。

逆に口の動きが小さく、母音が曖昧になると、声そのものは出ていても歌詞が聞き取りにくくなる場合があります。

そこでおすすめなのが、歌詞を母音中心に確認する練習です。

例えば、

「ありがとう」

なら、

「あ・い・あ・お・う」

というように母音を意識して歌ってみます。

もちろん実際の歌唱では子音も重要ですが、母音の響きを確認することで、自分の声がどのように響いているかを把握しやすくなります。

 

POINT5.「遠くにいる人」に届けるイメージを持つ

 

最後に意識してほしいのが、声の方向性です。

歌うときに、

「自分の口元から声を出す」

だけではなく、

「客席の後ろまで声を届ける」

というイメージを持ってみましょう。

例えばライブハウスで歌うなら、目の前の人だけではなく、

「会場の一番後ろにいる人に歌詞を届ける」

と考えます。

この意識によって、声を前へ届ける感覚を作りやすくなります。

ただし、これも「思い切り叫ぶ」という意味ではありません。

あくまで、

声の方向を意識する

ということです。

 

③「声量」と「声の響き」は別物

 

ここで、もう一つ重要なポイントがあります。

それは、

声量が大きいことと、声がよく響くことは同じではない

ということです。

例えば、同じ音量でも、

「近くで聞こえる声」

と

「遠くまで届く声」

では、印象が大きく異なります。

歌では、単純な音圧だけではなく、声の響きや明瞭さ、発音、音域、マイクとの距離なども関係します。

そのため、

「声が小さいから、もっと強く歌おう」

という発想だけではなく、

「今の声はなぜ届きにくく聞こえるのか?」

と考えることが重要です。

 

④カラオケで声が伴奏に負ける場合は?

 

「普段の会話では声が小さいと言われないのに、カラオケでは声が小さく聞こえる」

という人もいます。

この場合、必ずしも発声だけが原因とは限りません。

カラオケでは、

  • マイクの持ち方
  • マイクと口の距離
  • マイクの角度
  • カラオケ音源の音量
  • エコー
  • 自分の声のモニター環境
  • 歌う声の音域

など、さまざまな条件が関係します。

特にマイクと口の距離が離れすぎていると、声が拾われにくくなることがあります。

また、「自分の声が聞こえない」と感じて声を張り上げると、必要以上に喉へ力が入ってしまうこともあります。

まずはマイクや音響環境を確認したうえで、自分の発声を見直すことが大切です。

 

⑤声量アップのためにやってはいけないこと

 

声を大きくしたい人ほど、次のような練習には注意しましょう。

「とにかく大声を出す」

大声を出すことだけを繰り返すと、喉に負担がかかる可能性があります。

声量アップは「大声を出す能力」だけを鍛えるものではありません。

 

「息を大量に吐く」

息をたくさん吐けば吐くほど声が大きくなるわけではありません。

息漏れが多くなれば、かえって効率の悪い発声になる場合があります。

 

「喉を開こうとして力む」

喉を開こうとする意識が強すぎると、首や顎などに余計な力が入る場合があります。

「喉を開く」という言葉だけに頼らず、実際にどのような状態で声が楽に出るのかを確認しましょう。

 

「高音だけを力で押す」

高音になると声量を出そうとして、声を押し上げてしまう人がいます。

しかし、高音域では声の出し方そのものを調整する必要があります。

低音と同じ感覚で高音を強く押しても、必ずしも良い結果にはつながりません。

 

⑥自宅でできる声量アップ練習

 

ここでは、自宅でも取り組みやすい練習を紹介します。

 

① 呼吸のコントロール

まず、楽な姿勢で立ちます。

息を吸い、無理のない範囲で「スー」と一定の強さで吐きます。

ポイントは、

「できるだけ長く吐く」

ことではありません。

息の強さが途中で大きく変化しないように意識しましょう。

 

② リップトリル

唇を軽く閉じた状態で、

「ブルブルブル……」

と唇を振動させながら声を出します。

リップトリルは、発声前のウォームアップとして使われることがあります。

強く息を吹きすぎず、楽に振動する範囲で行いましょう。

 

③ 小さな声から徐々に音量を上げる

いきなり最大音量を出すのではなく、

小さい声
↓
普通の声
↓
少し大きな声

というように、段階的に音量を変えてみましょう。

「声が大きくなるにつれて喉が苦しくなっていないか」

を確認することがポイントです。

 

声量アップで最も大切なのは「自分の状態を知ること」

ここまで紹介した内容を実践しても、

「自分の場合は何が原因なのかわからない」

という方もいると思います。

これは珍しいことではありません。

発声は自分では見えない部分が多いためです。

例えば、

「喉に力が入っている」

と思っていても、実際には呼吸や発音、姿勢など別の要素が関係している可能性があります。

反対に、

「もっと息を使わなければ」

と思っていても、実際には息を使いすぎているケースもあります。

だからこそ、ボイトレでは、

「正しい発声を覚える」だけではなく、「自分の発声のどこを改善すればいいのかを知る」

ことが重要です。

 

「声が小さい」は、変えられる可能性があります

「自分はもともと声が小さいから、歌も大きな声で歌えない」

と諦める必要はありません。

もちろん、生まれ持った声質や声帯の特徴、身体的な条件などには個人差があります。

しかし、歌における「声の届き方」は、発声、呼吸、共鳴、発音、身体の使い方、歌い方など、さまざまな要素によって変化します。

大切なのは、

「声を大きくする」ではなく「声を効率よく届ける」

という考え方です。

無理に叫ばなくても、歌声がしっかりと聞こえる発声を目指すことはできます。

 

まとめ|

 

「声が小さい」と言われるなら、まず発声を見直してみましょう

「声が小さい」と言われると、

「もっと大きな声を出さなければ」

と思ってしまいがちです。

しかし、歌において重要なのは、単純な音量だけではありません。

 

今回紹介したポイントをまとめると、

  • 息を安定して使う
  • 喉に余計な力を入れない
  • 自然な姿勢を作る
  • 口や舌を適切に動かす
  • 母音を明瞭にする
  • 声を遠くへ届ける意識を持つ
  • 「大声」ではなく「響く声」を目指す
  • カラオケではマイクや音響環境も確認する

といった点が重要です。

 

そして、最も大切なのは、自分の声が小さく聞こえる原因を知ることです。

声量の問題は、一人ひとり原因が異なります。

呼吸が原因の場合もあれば、喉の力み、発音、姿勢、共鳴、歌い方などが関係している場合もあります。

 

「声を大きくしたいけれど、何から始めればいいかわからない」

「カラオケで声が伴奏に負けてしまう」

「人前で歌うと声が小さくなってしまう」

「もっと響きのある声で歌いたい」

 

そんな方は、自己流で無理に声を張り上げる前に、一度プロのボイストレーナーに自分の発声をチェックしてもらうのも一つの方法です。

ボイトレでは、現在の声の状態や歌い方を確認しながら、一人ひとりに合った発声方法を探していきます。

「声が小さい」という悩みを、「もっと大きな声を出す」という単純な問題として考えるのではなく、

「自分の声を、もっと楽に、もっと遠くへ届けるにはどうすればいいのか」

という視点から見直してみましょう。

歌声は、正しい方向性で練習を続けることで、少しずつ変化していきます。

声量に悩んでいる方こそ、まずは自分の発声を知るところから始めてみてはいかがでしょうか。

ボイトレ体験レッスンで、自分の発声をチェックしてみませんか?

「声が小さい原因を自分で判断できない」
「もっと声量のある歌声を身につけたい」
「喉に負担をかけずに歌いたい」

という方は、ぜひ一度ボイトレ体験レッスンをご利用ください。

 

実際に声を出していただきながら、現在の発声の状態や改善ポイントを確認することで、独学では気づきにくい課題を発見できることがあります。

声量アップは、ただ声を張り上げることではありません。

「自分の声を、楽に、効率よく、相手へ届ける」

そんな発声を身につけることから始めてみましょう。

まずは体験レッスンで、ご自身の声がどのように変わる可能性があるのかを確かめてみてください。