高い声を出そうとすると喉が苦しくなったり、歌い終わったあとに首や喉まわりが疲れてしまうことはありませんか?
「もっと楽に歌いたいのに、どうしても力が入ってしまう…」と感じている方は、とても多いんです。
いわゆる「喉締め(のどじめ)」は、がんばろうとするほど起こりやすい状態とも言えます。
この記事では、ボイトレ初心者の方にも分かりやすいように、喉締めが起こりやすい理由と、意識しやすい“脱力ポイント”を整理してご紹介します。
喉締めってどんな状態?
喉締めの“よくあるサイン”
「喉締め」と呼ばれる状態には、次のようなサインが見られることが多い。
- 高い声を出すときに首や肩に力が入る
- 歌ったあとに喉がヒリヒリ・イガイガしやすい
- 録音すると、声が細くてキンキンした印象になりやすい
- 高い音になるほど、顔や首の筋肉が固くなる
⇒これらにいくつか心当たりがある場合、喉まわりに余計な力が入っている可能性があります。
「喉だけでがんばる」状態になりやすい理由
初心者の方は、呼吸や姿勢、響き(声の通り道)よりも、喉そのものに意識が集中しやすい傾向があります。
その結果、「もっと大きく」「もっと高く」と思うほど、喉まわりの筋肉だけで何とかしようとしてしまい、力みにつながりやすくなります。
脱力ポイント① 姿勢と首・肩まわりをゆるめる
姿勢が喉のラクさに関わる理由
猫背になったり、あごが前に出た姿勢になると、首まわりの筋肉が緊張しやすく、喉の通り道も狭くなります。
チェックしたいポイント
- 背筋を軽く伸ばす:反りすぎず、まっすぐ立つイメージ
- あごを上げすぎない:高音になるほど上を向きたくなりますが、あごが上がると喉が締まりやすくなるので注意
- 肩の力を抜く:一度ギュッとすくめてからストンと落とすと、力の抜けた位置を感じやすくなります
「良い姿勢にしよう」と思いすぎて全身がガチガチになると本末転倒なので、“ラクに立てる位置”を探す感覚が大切です。
脱力ポイント② 呼吸を“喉ではなく体全体”で感じる
腹式呼吸ってなに?
ボイトレでよく出てくる「腹式呼吸(ふくしきこきゅう)」は、息を吸ったときにお腹まわりがふくらみ、吐くとへこんでいく呼吸の仕方を指します。
胸だけで浅く呼吸するよりも、息をゆっくりコントロールしやすくなります。
簡単な感覚づくりの練習
- 仰向けでお腹に手を置く
息を吸ったときに、お腹のあたりがふわっと持ち上がるかを確認します。 - 立った状態でも同じ動きを再現してみる
立っているときも、お腹に手を当てて「吸うと前にふくらむ・吐くと戻る」感覚を探します。
ここで大事なのは、喉で息を止めないことです。
「喉でブレーキをかける」のではなく、「お腹まわりで息の量を調整しているイメージ」を持つと、喉の力みが少しずつ減りやすくなります。
脱力ポイント③ 喉を“開く感覚”をやさしくつかむ
「喉を開く」とは?
ボイトレでよく聞く「喉を開く」という表現は、喉の奥に少しゆとりのある空間を作って、声の通り道を広げるイメージを指します。
専門的には、あくびをしたときのように喉頭(こうとう:声帯があるあたり)が少し下がり、喉の奥の空間が広がる状態を指すこともありますが、ここではイメージとして捉えて大丈夫です。
初心者でも試しやすい“喉を開く”きっかけ
- あくび+ため息
軽くあくびをするように口を開けて、「はぁ〜」とため息をつくと、喉の奥が少し広がる感覚をつかみやすいです。 - ハミング(ん〜)
口を閉じて「ん〜」と声を出し、鼻の奥や顔のあたりが振動する感覚に意識を向けると、喉の力みが抜けやすくなります。
どちらも、無理に大きな声を出さず、小さな音量から試すことがポイントです。
脱力ポイント④ リップロールで“喉以外”に意識を移す
リップロールとは?
リップロールとは、
軽く閉じた唇に息を当てて「ブルルル…」と唇を震わせるトレーニングのことです。
声を出しながら行う方法と、息だけで行う方法があり、どちらも喉の力みをチェックしたり、やわらげたりする目的で使われることが多いトレーニングです。
喉締めチェックとしてのリップロール
- 唇がスムーズに震える → 比較的、喉や首まわりの力が抜けているサインになりやすい
- すぐ止まってしまう/息が出しにくい → どこかに力みがある可能性がある
「完璧にできること」を目指すよりも、“喉に力が入るとやりにくくなる動き”として使うと、脱力の目安になりやすいです。
脱力ポイント⑤ 「全部を抜く」のではなく“使う場所を分ける”
本当の意味での“脱力”とは?
「力を抜いて」と言われると、全身をフニャっとさせたくなりますが、歌うときに必要なのは“使うところは使い、余計なところは休ませる”というバランス。
- 支えになる部分(姿勢・呼吸・体の軸)は、ほどよく働いている
- 喉まわりや首・肩など、余計に力みやすい部分は、できるだけラクにしておく
このイメージを持つだけでも、「喉だけでがんばる」状態から少しずつ離れやすくなります。
まとめ
喉締めを解消するために、特別なテクニックが必ずしも必要というわけではありません。
むしろ、次のような基本的な“脱力ポイント”を少しずつ整えていくことが、結果的に喉をラクにする近道になります。
- 姿勢を整え、首・肩まわりの力を抜く
- 呼吸を喉ではなく体全体で感じるイメージを持つ
- あくびやハミングで“喉を開く”感覚を少しずつつかむ
- リップロールなどで、喉の力みをチェックする
- 「全部を脱力」ではなく、“使う場所を分ける”意識を持つ
一度で劇的に変えようとするよりも、毎回の練習で「今日はここを少し意識してみよう」くらいのペースで続けることが、結果的に喉締めの改善につながります。
無理のない範囲で、できそうなポイントから試してみてくださいね✨
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