公開日:2026年10月26日
最終更新日:2026年10月26日
「会議で何度も聞き返される」
「プレゼンになると、つい早口になる」
「ちゃんと話しているつもりなのに、語尾が聞こえにくいと言われる」
仕事で毎日使う声だからこそ、こうした悩みは地味に気になりますよね。
今回ご紹介するのは、NAYUTAS宇都宮校に通う30代・営業/接客職の生徒さんです。
受講前は、会議で何度も聞き返されることがあり、プレゼンになると普段以上に早口になっていました。
本人は、
「もっと大きな声で話したほうがいいのかな」
と感じていたそうです。
でも、実際の話し方を確認すると、単純な声量不足だけが原因ではありませんでした。
講師が特に気になったのは、
- 語尾になると声が小さくなる
- 口の開きが小さい
- 緊張すると力が入りやすい
- プレゼンになると早口になる
という部分です。
そこで、月4回のマンツーマンレッスンで、実際の会議やプレゼンを想定した練習を続けました。
約6か月後には、以前より聞き返される場面が減り、会議でも落ち着いて話しやすくなりました。
さらに、自分でも、
「今ちょっと早かったな」
と気づけるようになっています。
実例|会議で何度も聞き返されていた30代営業・接客職
※こちらは、NAYUTAS宇都宮校に通う実在の生徒さんの経過をもとに、ご本人の許可を得て掲載しています。個人が特定されないよう、一部の表現を調整しています。変化の程度や期間には個人差があります。
受講前|「声が小さいから聞き返される」と思っていた
営業や接客の仕事では、声を使わない日はほとんどありません。
この生徒さんも、
- 社内会議
- お客様への説明
- プレゼン
- オンラインでの打ち合わせ
など、日常的に話す機会がありました。
ただ、会議では、
「すみません、もう一度お願いします」
と聞き返されることがありました。
また、プレゼンでは、
「ちゃんと説明しなきゃ」
と意識するほど話すスピードが速くなってしまうことも。
本人は「声量が足りないこと」が一番の原因だと思っていました。
講師が確認したのは「語尾・口の動き・早口・力み」
実際に話してもらうと、声そのものが極端に小さいわけではありませんでした。
むしろ気になったのは、文章の後半です。
話し始めは聞こえていても、長い文章になると少しずつ声が小さくなり、大事な結論が入る語尾ほど弱くなることがありました。
さらに、緊張すると口元の動きが小さくなり、普段より早口になります。
つまり、
「声を大きくすれば解決」ではなく、最後まで声を保つことと、言葉を急がず届けること
が必要でした。
話すスピードは「遅ければいい」わけではありません
早口が気になると、
「とにかくゆっくり話そう」
と思いがちです。
でも、全部をゆっくり話すと、今度は不自然になったり、話が間延びしたりします。
J-STAGEに掲載された日本語の日常会話の研究では、話速が聞き取りやすさに関係する要素の一つとして扱われ、会議と雑談でも話速に違いが見られています。
一方、NAYUTAS宇都宮校のレッスンでは、この研究から「会議では必ずゆっくり話すべき」と決めているわけではありません。
実際の仕事では、
結論は少し丁寧に
数字や固有名詞の前後では短く間を取る
説明部分は自然なテンポで話す
というように、内容に合わせて調整します。
参照:梁辰・倉片憲治「性別・年代及び会話形式による話速の違い―日本語日常会話コーパス(CEJC)を用いた分析―」『日本音響学会誌』81巻1号、2025年、73-79頁
https://doi.org/10.20697/jasj.81.1_73
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jasj/81/1/81_73/_article/-char/ja/
NAYUTAS宇都宮校で行った練習
1.語尾まで声を残す
まず取り組んだのが、短い文章を最後まで同じ感覚で話す練習です。
たとえば、
「本日の進捗をご報告します」
「次回は金曜日を予定しています」
といった、仕事でも使いそうな短い文章を使います。
ポイントは、大声で言うことではありません。
文章の最初だけ元気で、最後だけ小さくならないこと。
録音しながら、
「最初と最後でどのくらい違うか」
を確認しました。
2.一文ごとに、短く間を取る
プレゼンで早口になる方は、
「止まったら変に思われるかも」
と、無意識に言葉を詰め込んでしまうことがあります。
そこで、
一文話す→短く間を取る→次の一文を話す
という流れを練習しました。
たとえば、
「今回の売上は前年比110%です。/ 次に、地域別の結果をご説明します。」
というように、話す内容に区切りを作ります。
間は長くなくて大丈夫です。
聞き手が、
「今の内容はここまで」
と理解できる程度で十分です。
3.実際の会議・プレゼン原稿を使う
この生徒さんの場合、練習用の例文だけではなく、実際の仕事に近い内容も使いました。
会議で説明する文章や、プレゼンを想定した原稿を使い、
- どこで息を吸うか
- どこで間を取るか
- どの言葉をはっきり言うか
- 結論をどこに置くか
を一緒に整理します。
一般的な発声練習だけで終わらせず、
翌日の仕事でも使える話し方に落とし込む
ことを意識しました。
4.口の開きを確認する
緊張すると、口元が固くなっていました。
そのため、声を大きくする前に、
「言葉の頭がきちんと出ているか」
「母音がつぶれていないか」
を確認しました。
特に営業や接客では、
「金額」
「商品名」
「期限」
「人名」
など、聞き間違えてほしくない言葉があります。
そこだけ少し丁寧に発音するだけでも、伝わり方は変わります。
5.呼吸と発声を整える
緊張すると力が入り、息を止めるように話すこともありました。
そこで、まず無理のない声で短い文章を話し、
息を止めずに語尾まで声を運ぶ
感覚を確認しました。
「もっと声を張って」
ではなく、
「最後まで息を残してみましょう」
という進め方です。
録音すると「早口」が自分でも分かる
この生徒さんには、録音もよく使いました。
話している本人は、
「そんなに速くないと思う」
と感じていても、聞き返すと、
「思ったより急いでるな」
「最後がかなり小さくなってる」
と気づくことがあります。
そこで、
話す→録音を聞く→1か所だけ直す→もう一度話す
という流れを繰り返しました。
一度に、
「語尾も」
「滑舌も」
「スピードも」
「声量も」
と全部直そうとはしません。
今日は間だけ。
次は語尾だけ。
そんなふうに、修正点を絞りました。
人前で話す「慣れ」も大きかった
この生徒さんの場合、技術面だけではなく、人前で話す練習そのものに慣れていったことも大きな変化でした。
本人からは、
「人前で話す練習をしたことで、少しずつ慣れていけたのが大きかったです。自分では失敗したと思っても、周りからは意外とそう見えないこともある、と教えてもらってから、会議やプレゼンでも落ち着いて発言できるようになりました。以前ほど怖さを感じなくなりました。」
という感想をいただいています。
会議やプレゼンでは、言い間違えた瞬間に、
「失敗した」
と思ってしまうことがあります。
でも実際には、少しくらい言葉につまっても、聞いている側はそれほど気にしていないこともあります。
この生徒さんには、実際の会議やプレゼンに近い内容で繰り返し話してもらい、
「多少崩れても、そのまま続けて大丈夫」
という経験も積んでもらいました。
完璧に話すことより、途中で少し崩れても落ち着いて戻れることのほうが、実際の仕事では役立つからです。
月4回・6か月でどう変わった?
この生徒さんは、月4回のレッスンを約6か月続けています。
その中で、まず変わったのが自分の話し方に気づけるようになったことです。
以前は早口になっていても、本人にはあまり自覚がありませんでした。
現在は、
「今、ちょっと速くなった」
「最後が弱くなった」
と、自分でも気づけるようになっています。
実際の仕事でも、以前より聞き返される場面が減り、会議やプレゼンでも落ち着いて話しやすくなりました。
さらに、講師側から見ても、受講前と比べて話すときの迷いや不安が減り、全体として頼りがいのある印象に変わってきたと感じています。
話すスピード、語尾、間の取り方を自分で調整できるようになったことで、話し方全体に落ち着きが出てきました。
今回の実例で一番大きな変化は、
「聞き返されにくくなったこと」だけではなく、「人前で話すことへの怖さが減ったこと」
です。
大声を出せば、声は通る?
必ずしもそうではありません。
もちろん、声量が小さすぎれば相手に届きません。
でも、
- 語尾が消える
- 早口
- 発音が曖昧
- 間がない
という状態のまま声だけを大きくしても、聞き取りやすさがあまり変わらないことがあります。
むしろ、力みが増えて疲れやすくなる場合もあります。
「声が通らない」と感じたら、
声量を上げる前に、言葉が最後まで届いているか
を確認してみてください。
自宅や仕事前にできる3分練習
1分目|短い文章を録音
仕事で使いそうな文章を一つ読みます。
たとえば、
「本日の会議では3点ご説明します。」
これを録音します。
確認するのは語尾だけです。
2分目|区切りを入れて読む
文章へ「/」を入れます。
「本日の会議では/3点/ご説明します。」
区切りでほんの少し間を取ります。
3分目|もう一度録音
最初の録音と聞き比べます。
「どちらが聞きやすいか」
だけを確認してください。
毎回全部を直す必要はありません。
自分では「声量」「早口」「語尾」のどこが原因か分かりにくい場合は、話し方レッスンで実際の話し声を確認する方法もあります。
独学でもできる。でも、自分では原因を間違えることもある
録音や発音練習は、自宅でもできます。
YouTubeなどにも話し方の練習法はたくさんあります。
一方で、
「声が小さいと思っていたけれど、実際は語尾だった」
「滑舌が悪いと思っていたけれど、実際は早口だった」
ということがあります。
今回の生徒さんも、単純な声量不足ではありませんでした。
独学で十分改善できているなら、無理にスクールへ通う必要はありません。
でも、
「何を直しても聞き返される」
「会議になると急にいつもの話し方ができなくなる」
という場合は、一度第三者に聞いてもらうと原因を整理しやすくなります。
話し方レッスンにも難しさはあります
レッスンを受ければ、翌日から必ず話し方が変わるわけではありません。
特に、
- 緊張すると元の話し方へ戻る
- 普段の会話ではできても、プレゼンになると早口になる
- 仕事中は練習したことを忘れる
といったことがあります。
話し方は、発声だけでなく「その場で再現できるか」も大切です。
そのため、実際の会議やプレゼンに近い内容で繰り返し練習していきます。
よくある質問
Q.会議で何度も聞き返されるのは、声が小さいからですか?
A.声量が原因の場合もありますが、それだけとは限りません。語尾、早口、発音、間の取り方などが関係することもあります。
Q.緊張すると早口になります。改善できますか?
A.早口になる場面を確認し、一文ごとに間を取る練習や録音を使って調整できます。ただし、緊張そのものが完全になくなるとは限りません。
Q.仕事で使うプレゼン原稿を持ち込めますか?
A.はい。機密情報や個人情報を取り除いたうえで、実際の内容を使った練習もできます。
Q.営業や接客の話し方にも対応していますか?
A.はい。営業説明、接客、社内会議、プレゼンなど、実際に声を使う場面に合わせて練習内容を調整できます。
Q.オンライン会議の練習もできますか?
A.はい。オンライン会議を想定して、語尾や話すスピード、間の取り方などを確認できます。
Q.話し方だけでも受講できますか?
A.はい。歌ではなく、仕事や日常生活で使う話し声を整えたい方にも対応しています。
Q.月4回だとどのくらいで変わりますか?
A.今回の生徒さんは約6か月で変化を感じていますが、現在の課題や練習状況によって個人差があります。
Q.体験レッスンでは何をしますか?
A.普段困っている場面を伺い、実際に話していただきます。声量、語尾、発音、話速などを確認し、最初に取り組む課題を整理します。
まとめ|「もっと大きな声」より、まず伝わり方を確認する
今回ご紹介した30代の生徒さんは、
「声が小さいから聞き返される」
と思っていました。
でも実際に確認すると、
- 語尾が弱くなる
- 口の動きが小さい
- 緊張すると早口になる
- 力が入る
といった複数の課題がありました。
そこで月4回・約6か月、
- 語尾まで声を残す
- 一文ごとに間を取る
- 録音して比較する
- 実際の会議・プレゼン原稿で練習する
- 呼吸と発声を整える
- 人前で話す場面を想定して練習する
という内容を続けました。
現在は、以前より聞き返される場面が減り、会議でも落ち着いて話しやすくなっています。
そして、
「自分で早口に気づけるようになったこと」
「人前で話す怖さが減ったこと」
この2つが、今回の実例で特に大きな変化です。
会議で聞き返される原因を、一度整理してみませんか?
ボイストレーニング&ダンスNAYUTAS宇都宮校では、歌だけでなく話し方のマンツーマンレッスンにも対応しています。
「会議で聞き返される」
「プレゼンになると早口になる」
「接客でもう少し聞き取りやすく話したい」
そんな方は、まず今の話し方を確認するところから始められます。
スクール情報
ボイストレーニング&ダンスNAYUTAS宇都宮校
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ライトライン東宿郷駅から徒歩1分
執筆・情報提供
ボイストレーニング&ダンスNAYUTAS宇都宮校
本記事は、NAYUTAS宇都宮校で実際に行っているマンツーマンの話し方レッスンと、実在する30代の生徒さんの経過をもとに構成しています。
参考資料
参考:梁辰・倉片憲治「性別・年代及び会話形式による話速の違い―日本語日常会話コーパス(CEJC)を用いた分析―」『日本音響学会誌』81巻1号、2025年、73-79頁
https://doi.org/10.20697/jasj.81.1_73
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jasj/81/1/81_73/_article/-char/ja/
最終アクセス:2026年10月15日

