コラム
ボイトレ

ボイトレのロングトーン練習|声が震える原因と歌を安定させるコツ

ロングトーンは、歌の安定性を高めるボイストレーニングの基礎です。
声が震えたり、息が続かなかったりする悩みは、正しい練習で改善できます。
この記事では、ロングトーンが上手くできない原因を解説し、安定したボーカルを手に入れるための具体的な練習方法やコツを紹介します。

  • 息が長く続かない
  • ロングトーンで声が途切れてしまう
  • 声の震えを改善したい

上記のお悩みを持つ方にぴったりの内容を紹介しています。この記事を参考に、着実にステップを踏んで、歌唱力の土台を築きましょう。

ロングトーンとは?歌の安定感を高める基礎練習の重要性

ロングトーンとは、一定の音程と声量を保ちながら、できるだけ長く声を伸ばし続けるボイストレーニングの基本的な発声方法です。
歌において、フレーズを安定して歌い上げるためには、ブレのない持続的な発声が欠かせません。

ロングトーンの技術を習得するための練習を通じて、発声の土台となる呼吸コントロールや声帯の正しい使い方を身につけることができ、歌全体のクオリティ向上に直結します。

歌が上手くなりたい人やバラード調のロングトーンを多用する楽曲を上手に歌唱したい人にとって、ロングトーンの基礎練習は必要不可欠です。

ロングトーン練習で得られる3つの効果

ロングトーンの練習を継続することで、歌唱力向上につながる多くのメリットがあります。
ここでは、代表的な3つの効果について解説します。
声の安定性、音程の正確性、そして表現力の豊かさがどのように向上するのかを見ていきましょう。

効果1:声の安定性が増し、震えがなくなる

ロングトーン練習は、一定の息を吐き続けることで声帯の振動を安定させる効果があります
声が震える主な原因は、息の量が不安定であることや、声帯周りの筋肉が不必要に緊張していることです。

ロングトーンの練習によって息のコントロール技術が向上すると、声帯がリラックスした状態で均一に振動しやすくなります。
これにより、ボーカルのブレが減少し、震えずに滑らかな聴き心地の良い安定した歌声に繋がります。

効果2:正しい音程をキープできるようになる

ひとつの音を長く伸ばし続けることで、自分の出している音程が正しいか、途中で下がったり上がったりしていないかを正確に把握する能力が養われます
歌の中でメロディが動くと、音程のズレに気づきにくいことがあります。

しかし、ロングトーンの練習によって静止した音に集中することで、微妙なピッチの変化を聴き分ける耳が育ちます。
この練習は、歌全体の音程感を向上させる上で非常に効果的です。

効果3:歌の表現力が豊かになる

ロングトーンは、声の強弱をコントロールする練習にもなります。
最初は一定の声量で伸ばすことから始め、慣れてきたら、徐々に強くしていくクレッシェンドや、弱くしていくデクレッシェンドといった表現を取り入れます。
息の量を自在に操れるようになると、歌の中で繊細なニュアンスをつけられるようになります。

これにより、ボーカルの表現の幅が格段に広がり、感情豊かな歌唱が可能になります

ロングトーンで声が震える・続かない主な原因

ロングトーンが安定しない背景には、いくつかの共通した原因が存在します。
息のコントロール、体の力み、そして呼吸法の問題が深く関わっています。

これらの課題を解決することは、地声と裏声を滑らかにつなぐミックスボイスのような高度な技術を習得する上でも基礎であり必要不可欠であるといえるでしょう。
ここでは、具体的な原因を3つに分けて掘り下げていきます。

原因1:息の量が一定に保てていない

ロングトーンが安定しない最大の原因は、吐く息の量が一定でないことです。
最初に息を強く吐きすぎてしまうと、すぐに息が尽きてしまい長く続きません。

また、途中で息の量が不安定に増減すると、声帯への圧力も変化し、声が震えたり揺れたりする原因となります。
安定したロングトーンには、最初から最後まで均一な量の息を供給し続ける技術が不可欠であり、この改善にはロングブレスの練習が有効です。

原因2:喉や肩に不要な力が入っている

声を長く伸ばそうと意識するあまり、喉や肩、首周りに力が入ってしまうケースも多く見られます。
体が力むと、声帯やその周辺の筋肉が硬直し、声帯の自由な振動が妨げられます

その結果、声が詰まったり、震えたり、苦しそうな声色になったりするケースが多いです。
ボイストレーニングでは、発声時にいかにリラックスできるかが重要であり、不要な力みを取り除くことが安定した発声への近づく効果が期待できるでしょう。

原因3:腹式呼吸が正しくできていない

歌唱の基本となる腹式呼吸が身についていないと、息を効率的に使うことができません。
日常的に行っている胸式呼吸では、吸い込める息の量が少なく、また息を支える力も弱いため、長く安定した声を出すのが困難です。

横隔膜を下げて肺に多くの空気を取り込み、腹筋群で息の排出をコントロールする腹式呼吸こそが、力強く安定したロングブレスやロングトーンの土台となります。

歌を安定させるロングトーンの正しい練習方法【3ステップ】

ロングトーンを効果的に習得するためには、正しい手順で練習を進めることが重要です。
いきなり声を出すのではなく、まずは土台となる呼吸から段階的に身につけていきましょう。

ボイストレーニングの基本である「呼吸」「息」「発声」の3ステップに分けて、具体的な練習方法を解説します。
この流れで実践し、無理なく安定した声を育てましょう。

ステップ1:腹式呼吸で息をコントロールする基礎を固める

最初に、息をコントロールする大元である腹式呼吸をマスターします。

仰向けに寝て、お腹に手を置きましょう。
鼻からゆっくり息を吸い、お腹が膨らむのを確認します。

次に、口からゆっくり息を吐きながら、お腹がへこんでいくのを感じてください。

この感覚を掴んだら、立った状態でも同じようにお腹が動くように意識して呼吸を繰り返します。
腹式呼吸をマスターすることが、安定したロングブレスの第一歩となります。

ステップ2:ロングブレスで息を長く均一に吐き続ける

腹式呼吸の感覚が掴めたら、次は息を吐く練習、ロングブレスを行います。

腹式呼吸で息をたっぷりと吸い込んだ後、歯と歯の間から「スー」と音を立てながら、できるだけ長く、そして一定の強さで息を吐き続けます。
ストップウォッチで秒数を計り、記録していくと上達度が分かりやすくなるのでおすすめです。

この段階では声を出す必要はなく、あくまで息のコントロールに集中しましょう。スモールステップで練習していくことも、自己肯定感ややる気を高め、練習の効率を上げるために必要です。

ステップ3:実際に声を出して一定の音程を伸ばす

ロングブレスで息を均一に吐けるようになったら、いよいよ声を出します。

まずはピアノやアプリで楽に出せる音をひとつ鳴らし、その音程に合わせて「あー」や「おー」などの母音で声を伸ばします。
この時、音程が途中で変わらないか、声量が一定に保てているか、声が震えていないかに注意しましょう。

安定したボーカルのためには、息の上に声を優しく乗せるようなイメージを持つことが重要です。

ロングトーンを上達させるための5つのコツ

基本的な練習方法に加え、いくつかのコツを意識することでロングトーンの上達はさらに加速します。
体の使い方から練習への取り組み方まで、より質の高いトレーニングにするための5つのポイントを紹介します。
これらのコツを日々の練習に取り入れて、効率的に安定した発声を身につけましょう。

コツ1:リラックスして体全体の力を抜く

ロングトーンの練習前には、必ず体の力を抜くことを意識しましょう

力みやすい肩や首周りは、ストレッチで十分にほぐしておくことが大切です。
肩を回したり、首をゆっくり左右に倒したりするだけでも効果があります。

ボイストレーニングにおいて、力みは声帯の自由な動きを妨げる最大の敵です。
発声は体全体で行うものと捉え、リラックスした状態を保つことが安定した声への近道です。

当スクールでも、まずは緊張をほぐし体をリラックスさせる事から指導を始めます。最初は、歌によって自分を表現することに緊張がうまれ、体が硬くなってしまう人も多いです。しかし、歌うための場所であるボイトレスクールでは、歌うことが当たり前に行われます。この環境に身を置くことで、リラックスして発声することを体が覚え、スキルとして習得する効果が期待できます。

歌うときは自分自身の体が楽器になったと思い、全体を柔軟に使って発声することが大切です。

コツ2:吐き出す息の量を均一に保つことを意識する

息の量を均一に保つ感覚を掴むために、ティッシュペーパーを1枚使った練習が効果的です。
顔の前にティッシュを垂らし、一定の角度を保って揺れ続けるようにロングブレスを行いましょう

もしティッシュの揺れが大きくなったり小さくなったりすれば、それは息の量が不安定な証拠です。
この方法で息の流れを視覚的に確認することで、均一な呼気を保つコントロール能力が向上します。

コツ3:自分の声を録音して客観的にチェックする

自分の声は、体内で響いている音(骨導音)と実際に外に出ている音とでは聞こえ方が異なります。
そのため、スマートフォンなどの録音機能を使って自分のロングトーンを録音し、客観的に聴き返す習慣をつけましょう。

音程のズレ、声の震え、息が続かなくなる瞬間の変化など、自分では気づきにくい課題を発見できます。

ボイトレスクールで講師に聴いてもらう事も、客観的な視点で発声をチェックするうえで重要です。他人に聞いてもらうことで、自分でも気づかなかった歌い方の癖を指摘してもらえることもあるため、「自分の発する声だけで歌を判断しない」というのは、非常に重要であると言えるでしょう。

客観的なフィードバックを次の練習に活かすことが、上達への確実な一歩です。

コツ4:目標秒数を設定して少しずつ伸ばしていく

練習のモチベーションを維持するために、具体的な目標を設定することが有効です。
最初から30秒や40秒といった長い目標を立てる必要はありません。
まずは「安定して10秒伸ばす」など、無理なく達成できる目標から始めましょう。

クリアできたら12秒、15秒と少しずつ目標を更新していくことで、達成感を得ながら着実に成長できます。
日々の練習の成果が目に見える形でわかると、継続しやすくなります。

コツ5:正しい姿勢で声の通り道を確保する

良い声を出すためには、正しい姿勢が不可欠です。
猫背になったり、顎が上がったりすると、喉が圧迫されて声の通り道が狭くなってしまいます。
足を肩幅程度に開いて立ち、頭のてっぺんから一本の糸で吊られているようなイメージで背筋をまっすぐ伸ばしましょう。

この姿勢は、横隔膜の動きをスムーズにし、呼吸を安定させます。
ボイストレーニングを行う際は、常に姿勢から意識を向けることが重要です。

ボイトレのロングトーンに関するよくある質問

ここでは、ロングトーンの練習に関して多くの方が抱く疑問について回答します。
秒数の目安や練習頻度、発声しやすい母音など、具体的なポイントを知ることで、より効果的にボイストレーニングを進めることができるでしょう。

ロングトーンは何秒間伸ばせれば合格ですか?

明確な合格基準はありませんが、まずは10〜15秒を安定して伸ばすことを目標にしましょう。
これがクリアできたら20秒、30秒と少しずつ時間を伸ばしていくのが一般的です。

大切なのは秒数の長さよりも、声量や音程を一定に保ち、声が震えないことです。
練習の際は、時間の記録とともに質のチェックも忘れないようにしてください。

練習は毎日行うべきですか?どれくらいの時間が目安?

理想は毎日5分から10分程度、短時間でも継続することです。
長時間無理に行うと喉に負担をかけてしまう可能性があります。
特に歌う前のウォーミングアップとして日々の練習メニューに組み込むと、発声のコンディションを整え、良い声の状態を体に覚えさせることができます。

継続が最も重要です。

ロングトーンの練習で出しやすい母音はありますか?

一般的に、口を縦に開きやすく、喉の奥の空間を確保しやすい「あ」や「お」が、比較的出しやすい母音とされています。
一方、「い」や「え」は口が横に開き、喉が締まりやすいため難しく感じる場合があります。

まずは得意な母音で安定させる感覚を掴み、最終的には全ての母音で均一なボーカルが出せるように練習しましょう。

まとめ

ロングトーンは、歌の安定性を飛躍的に高めるために不可欠なボイストレーニングの基礎です。声の震えを抑え、自在に息を操る技術を習得することで、歌唱の表現力はより豊かなものへと変化します。まずは腹式呼吸を土台とした正しい練習方法を継続し、リラックスした状態で均一に発声する感覚を身につけましょう。

もし、独学での練習に限界を感じたり、より効率的に上達したいと考えたりしているのであれば、プロの指導を受けることが近道です。ボイトレスクールNAYUTAS(ナユタス)では、個々の課題に合わせた的確なアドバイスが受けられます。まずは無料体験レッスンに参加して、自分の声が変わる可能性を実感してみてください。