エッジボイスとは?習得するメリットから出し方、注意点まで
「エッジボイスという練習が歌に良いって聞いたけど、実際どうなの?」
「練習してみたけれど、なかなかできるようにならない……。」
本記事では、このようにエッジボイスに対する疑問やお悩みを抱えている方に向けて、以下のことを解説していきます。
- エッジボイスの2つの役割
- 習得するメリット
- やり方(3パターン)
- 練習時の注意点
エッジボイスはマスターすることで高音がキレイに出せるようになったり、歌の表現力が高まったりとメリットがいっぱい。
なかなかコツをつかめないという方は、この記事で自分に合ったやり方を見つけて、歌唱力の底上げをしていきましょう!
エッジボイスとは?
エッジボイスとは、「あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ ーー」と、あに濁点をつけたようなブツブツ声を発声するボイストレーニングの一種。
まるで、揚げ物(フライ)をしている際のパチパチとした油の音かのような印象を受けるため、別名ボーカルフライともいわれています。
使い方としては「基本的な発声練習のツール」と、「歌唱における表現技法」の2つの役割を持っており、声帯を閉じたままの状態で発声するのが特徴です。
エッジボイスの2つの役割
①発声練習ツール
エッジボイスの2つの役割のうち、ひとつめは「発声練習ツール」としての役割があります。
主に声帯へのマッサージ、ウォームアップのほか地声成分の追加としての効果が期待されており、主に次のようなときに、練習に取り入れられています。
- 歌いすぎて喉が疲れてしまっているとき
- 声帯をリラックスさせたいとき
- 声帯閉鎖の練習時
- 歌唱時の息漏れを改善したいとき
- 安定したハリのある地声を出せるようになりたいとき
エッジボイスは、声帯に余計な力が入っていたり、声帯が閉じていないと上手く出すことができません。そのため、ウォーミングアップや声帯閉鎖の練習時における最適な発声練習ツールとなっています。
②表現技法
また、エッジボイスそのものを表現技法として歌のなかでも使用します。
主に、「切なさ」を演出したいときなどに使われることが多いですが、そのほか、悲しさや儚さ、色っぽさ、エモさなど、さまざまな感情を表現するときにエッジボイスは欠かせないテクニックです。
エッジボイスが使われている曲
では、実際にエッジボイスが使われている楽曲を聞いてみましょう。
エッジボイスを使いこなすアーティストさんはたくさんいますが、女性では、マライア・キャリーさんやアリアナグランデさん、宇多田ヒカルさん、JUJUさん、miletさんなど。
男性では、ジャスティンビーバーさんや、福山雅治さん、平井堅さん、ONE OK ROCKのTakaさんが、よく曲中でエッジボイスを使われています。
ここでは、比較的初心者の方でもエッジボイスだと気付きやすい、2つの楽曲をピックアップしました。
【女性歌手編】
マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」
【男性歌手編】
ONE OK ROCK 「Heartache」
どんな効果があるの?エッジボイスを習得するメリット
では、エッジボイスには習得すると具体的にどのような効果やメリットがあるのでしょうか。3つご紹介します。
歌の表現力が上がる
まず、歌の表現力がグンとUPします。
前述の通りエッジボイスを歌のなかで使うと、切なさや儚さなどさまざまな感情を表現しやすくなります。
そのため、「歌が単調に聞こえる。」「歌に感情が乗らない」というお悩みの方は、エッジボイスの習得が効果的です。
しかし、エッジボイスを曲中で使いすぎてしまうとくどい印象になってしまうため、要所要所で取り入れるのが◎ 歌い出しやフレーズの頭など、感情を込めて歌いたいところにポイントで取り入れるようにしましょう。
声帯のコントロール能力が向上する
次に、声帯のコントロール能力も向上します。
エッジボイスは、声帯が閉じている状態でないと上手く発声できません。そのため、エッジボイスの練習をしていると同時に声帯閉鎖のトレーニングにもなり、自然と声帯のコントロール能力も向上します。
声帯閉鎖、及び声帯のコントロールができるようになると、高音にハリが出たり、音程が安定したり、響きのあるキレイな声を出せるようになったりと、歌唱力にもいい影響を与えます。
イケボになれる
イケボ(=魅力的な声)になるには、声の色っぽさが大切な要素。エッジボイスはそんな色っぽさを演出するのに最適なテクニックです。例えば、歌手の福山雅治さんを思い浮かべてみてください。元々の声質も色っぽいですが、端々に登場するエッジボイスが歌に深みを与えています。
また、最近のトレンドのイケボといえば「ハイトーンボイス」も挙げられるのではないでしょうか。エッジボイスを出している間に使われる”閉鎖筋”は、鍛えると声帯に余計な力が入らなくなり、高音域の発声がしやすくなります。
「キレイな高音を出せるようになりたい」
このような方にも、エッジボイスの練習は効果的といえるでしょう。
エッジボイスの出し方【おすすめ動画を紹介!】
エッジボイスの出し方は、ネット上にさまざまなやり方が溢れていて、どれが正解か分からないという方もいるかもしれません。
ですが、大切なのは自分に合ったやり方を見つけること。
エッジボイスができるようになるには、いくつかのアプローチ方法があります。
ここでは、「脱力から作る」「息を吸い込みながら作る」「音域を下げていって作る」の3つのやり方に焦点をあて、おすすめの動画をご紹介します。どのYoutuberさんもとても分かりやすく紹介されているので、ぜひ参考にしてみてください。
やり方1. 脱力から作る
安倉さやか先生の動画(3:03あたり~)
安倉さやか先生がいうように、エッジボイスに力みや気合いは厳禁。リラックス状態が上手く作れないという方は、「寝起き」にエッジボイスをやってみるのがおすすめですよ♪
やり方2.息を吸い込みながら作る
IVANA先生の動画(3:38あたり~)
IVANA先生の動画では吸気ボーカルフライ(エッジボイス)のやり方が紹介されています。喉締めとの違いやよくありがちなミスなども、知っておくとエッジボイスの習得がグッと進むはず♪
やり方3. 音域を下げていって作る(男性へ推奨)
しらすた先生の動画(1:55あたり~)
しらすた先生の動画は男性の方必見!音域を下げながら作る方法は、男性の成功率が高い印象があります。声帯がくっつく感覚を含め2つの方法が紹介されていますので、ぜひ両方試してみては?
できない人は、練習時ココに注意!
もし、いくつか動画をみてもできなかったときは、以下の点を見直してみてください。
とにかくリラックス♪
エッジボイスができるようになるには、声帯をリラックスさせることが大切!
上手くできないと、ついつい体にグッと力が入ってしまいますが、それでは声帯もこわばり発声もしにくくなります。
エッジボイスの練習をする際は、深呼吸をして肩の力を抜いてリラックス状態で行うようにしましょう。
生まれつきと思わず、マイペースに。
なかなか出来るようにならないと「エッジボイスは生まれつきなのでは?」と、練習のモチベーションが下がってくるかもしれません。
しかし、エッジボイスは生まれつきのものとは考えにくく、誰もが正しい練習を積み重ねれば、皆いつかできるようになるはずです。
ポイントは焦らないこと。
エッジボイスを自在にあやつり、歌で使いこなせるようになるまで、1〜2年かかる人もいます。マイペースに自分に合った練習法を積み重ねることが習得への道です。
やりすぎはNG!ほどほどに
エッジボイスに限らず、ボイストレーニングは長時間練習したからといって、できるようになるものではありません。
過度な練習はかえって喉を痛めてしまいますし、練習の効率も悪くします。
早くできるようになりたいと気持ちがはやるのも分かりますが、ほどほどで練習を切り上げることも大切です。
1日たっぷり時間をかけて練習するよりも、短時間でも集中的に毎日練習することの方が、スキルを定着させる最良の方法です。
【合わせて読みたい記事】
▶︎ 1日何時間ボイトレしたら効果を実感する?理想の「自主トレ時間」
▶︎ ボイトレ1日30分は短い!?効果のある練習時間と継続させるコツ
エッジボイスを習得したい方は、ナユタスの「無料体験」へ♪
もしご自身で練習してみてなかなかコツがつかめないという方は、一度ボイトレ教室のレッスンを受けてみるのもおすすめです◎
プロのトレーナーに実際に発声をみてもらえば、改善点がはっきりするだけでなく、取り組むべき練習も明確になります。あなたに合ったボイトレ方法が分かるでしょう。
ナユタスでも、理論と感覚論を両立させた独自のボイトレメソッドを元に、生徒様に合わせた的確な指導を行っています。
エッジボイスの習得はもちろん、他の歌の悩みもしっかり解決に導きます。
「なかなか、エッジボイスのコツがつかめない。」
「なんとなく出来たけれど、歌にどう使ったらいいか分からない。」
という方は、ぜひお気軽にナユタスまでご相談ください。各校舎では「無料体験」も実施中です♪
▼無料体験の申し込みはこちら▼
https://nayutas.net/trial/
皆様のお問合せをスタッフ一同、お待ちしております!