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【声にはその人の生き方が映る】

こんにちは、NAYUTASナユタス蒲田校ボーカル講師の水沢ふうです。

私は舞台やライブで歌うこと、そして今は“声を教える”という立場でも活動しています。

歌や声というものに日々触れていると、改めて感じることがあります。

それは『声には人の生き方が映る』ということ。

声は、喉だけで作るものではありません。 その人がどんな呼吸をしているのか、体をどう使っているのか、 そしてどんな想いを抱えて生きているのか。 そうした一つひとつが混ざり合って、唯一無二の“声”を形づくります。

たとえば、優しく話す人は、息の流れそのものが柔らかい。 自信がないとき、人は自然と声が小さくなる。 無理して明るく振る舞っているときの声は、少し上(うわ)ずって聞こえる。 逆に、心から安心しているときの声は、 低く落ち着いたトーンで、相手の心を包み込みほっとさせます。

つまり、声というのは、心と体をつなぐ橋のような存在なんです。 だからこそ、声を整えることは“自分を整えること”でもあります。 発声練習は単なるテクニックの訓練ではなく、 自分の呼吸と向き合い、自分の心を見つめる時間でもあると、私は思っています。

レッスンで感じる「その人の生き方」

レッスンで生徒さんと向き合っていると、 声の奥にその人の人生が見えるような瞬間があります。

たとえば、ずっと我慢してきた人の声は、どこか硬くて閉じています。 けれど、自分の気持ちを少しずつ言葉にできるようになると、 その声は不思議とまろやかになっていくんです。

ある生徒さんは、人前で話すことが怖くて、 「声が震えるのが恥ずかしい」と悩んでいました。

けれど、レッスンを重ねていくうちに、 「震えてもいい。私は私のままで話していいんだ」と気づいた瞬間、 その声はまるで光を帯びたように、柔らかく、真っ直ぐに響きました。

声は、その人が”どんなふうに生きてきたか”、 そして”これからどう生きたいのか――”その“意志”までも映し出す。 だから私は、生徒さんの声を聴くたびに、 その人の心の扉をそっと覗かせてもらっているような気持ちになります。

私が教えたいのは、枠にとらわれた「正しい発声」ではありません。 人それぞれの個性や人生に寄り添った、「“その人の声”を育てる発声」です。

世の中には「こう歌わなきゃ」「こう話さなきゃ」といった基準が溢れています。 でも私は、声に“正解”なんてないと思っています。 どんな声にも魅力があって、 その人の背景や想いがあるからこそ、心に届く。

うまく出ない声の裏には、 心のどこかで「こうでなきゃ」と頑張りすぎている自分がいたりします。 だから私はいつも、テクニックよりもまず、 「そのままのあなたの声でいいんだよ」と伝えたい。

声を出すことは、自己表現の第一歩であり、 「自分を好きになる練習」でもあります。 自分の声を好きになれたとき、人は不思議と前を向ける。 それは、生き方そのものを肯定する力になると思っています。

声は、その人のすべて映し出す鏡です。 嬉しいとき、悲しいとき、悔しいとき どんな瞬間も、声はあなたの“生きる証”を刻んでいます。

だからこそ私は、声を教えることを通して、 生徒さんの生き方に寄り添いたいと思っています。 その人が自分の声を受け入れ、自信を持って話したり歌えたりするようになる瞬間は、 何度見ても胸が熱くなります。

今日もまた、生徒さんの声に耳を澄ませながら、 私自身も“生き方”を磨いていきたい。 声を通して、“人生をもっと自由に”、”もっと優しく”そんな想いで、これからも活動していきます。

NAYUTAS蒲田校 ボーカル講師 水沢ふう

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