蒲田駅周辺も随分と賑やかになりましたね。ナユタス蒲田校スタッフです。この活気ある街で、声優を目指す多くの方の夢をサポートさせていただけることを嬉しく思っています。最近は、演技の深さを追求したいという生徒さんが増えており、その向上心に日々刺激を受けています。
なぜ「行間を読む力」が必要なのか?
声優のオーディションや演技指導で、「セリフは正確に読めているけれど、何か物足りない」「もっと深みが欲しい」と言われた経験はありませんか? 台本に書かれている言葉をそのままなぞるだけでは、どこか平坦で、聞き手の心に響かない演技になってしまいがちです。
この壁を乗り越えるために不可欠なのが、「行間を読む力」、つまりサブテキスト(Subtext)を意識する演技です。セリフの裏に隠されたキャラクターの本音や感情、意図を見つけ出すことで、あなたの演技には血が通い、一気に深みと温度が生まれます。
プロの声優になるためには、このサブテキストを読み解き、声に反映させる技術が、アマチュアとの決定的な差を生み出します。
サブテキストとは何か?〜言葉と本音の「ズレ」が人間らしさを生む
1. サブテキストの定義
サブテキスト(Subtext)とは、文字通り「下にある(Sub)テキスト(Text)」、つまり台本のセリフとして書かれていない、その裏に隠されたキャラクターの真の感情や思考、目的のことです。
セリフは、キャラクターが「口に出した言葉」に過ぎません。しかし、現実の人間関係と同じように、キャラクターもまた、心の奥底にある本音をすべて言葉にするわけではありません。
2. 「言葉と本音のズレ」を意識する
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「大丈夫」と言いながら、顔は引きつっていて、本当は辛い。
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「別に」とぶっきらぼうに答えながら、心の奥では相手の言動を本当は気にしている。
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「楽しかったよ」と笑顔で別れを告げながら、心の中では「行かないで、一人にしないで」と願っている。
こうした「言葉」と「本音」の間に生まれるズレこそが、私たち人間のリアルな感情の機微であり、人間らしさを生み出す源です。
声優の演技では、この「ズレ」であるサブテキストを深く意識することで、セリフに感情の「温度」が宿ります。そして、聞き手はその声の「温度」によって、キャラクターの人間的な奥行きを感じ取るのです。
サブテキストを読み解く3つのステップ
では、具体的にどのように台本からサブテキストを読み解き、演技に活かせば良いのでしょうか。実践的な3つのステップをご紹介します。
ステップ1:セリフの前の「本音」を書き出す
セリフを読む前に、そのキャラクターが『本当は何を思っているか』を、あなたの言葉で一文にしてみましょう。
【例】セリフ:「行かないで」
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(本当は):「一人にしないで。あなたがいないと私はどうしたらいいの?怖いんだから」
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(本当は):「私のことなんてどうでもいいんでしょ?どうせまた嘘をついているんでしょ?」
この「本音」を心の中で強く唱えてから、セリフを読んでみてください。同じ「行かないで」というセリフでも、声のトーン、スピード、そして間の取り方が無意識のうちに変わるはずです。これが、サブテキストがセリフに温度を与える瞬間です。
ステップ2:セリフを言う「目的」を明確にする
次に、「なぜ、キャラクターはこのセリフを言うのか」、その目的を明確にしましょう。
【例】セリフ:「行かないで」
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目的A:相手を引き止め、自分の側にいてほしい(→懇願や依存の感情)
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目的B:自分の不安や寂しさを相手に理解させたい(→訴えや弱さのアピールの感情)
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目的C:相手の愛情や覚悟を試している(→冷たさや試すような圧力の感情)
目的が変われば、演技は全く別物になります。
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目的A(引き止めたい)なら、切実さや必死さが声に乗り、
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目的C(試している)なら、あえて少し冷たいトーンや挑発的な間が生まれるでしょう。
セリフの目的を掘り下げることで、キャラクターの行動原理が浮かび上がります。
ステップ3:セリフの後の「期待と不安」を想像する
さらに、そのセリフを言った後、キャラクターが「どうなりたいのか」、「未来に何を期待し、何を不安に思っているのか」を考えます。
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相手に振り向いてほしいという強い期待
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自分の気持ちが理解されないかもしれないという不安
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相手の行動が変わることを信じている希望
未来への期待や不安は、セリフの語尾や息の吐き方に影響を与えます。希望があれば声は少し上向きになり、不安があれば声のトーンが落ちたり、かすれたりするかもしれません。この「未来への感情」こそが、セリフを立体的にする最後の仕上げになります。
サブテキスト活用の注意点
サブテキストの活用は演技に深みを与えますが、やり方を間違えると、かえって不自然な演技になってしまうことがあります。以下の失敗例に注意しましょう。
❌ 失敗例1:セリフにない感情を「勝手に」盛り込む
行間を読みすぎるあまり、台本の文脈から逸脱した感情を勝手に作り出し、演技に反映させてしまうことです。サブテキストは、あくまで台本の文脈に沿った、より深い解釈でなければなりません。脚本家が意図しない解釈をしてしまうと、作品の世界観から浮いてしまいます。
❌ 失敗例2:サブテキストが「セリフ」を邪魔する
サブテキストを意識するあまり、肝心のセリフそのものがおろそかになってしまうこともあります。声優の仕事は、まず「セリフを伝えること」です。
サブテキストは、セリフを豊かにするための道具であって、セリフそのものを変えてしまうものではありません。本音を心で感じつつも、セリフはセリフとして明確に発声するバランス感覚が重要です。
まとめ:プロの演技力を身につけるために
サブテキストを意識できるようになることで、声優としての演技力は格段に向上します。オーディションでは、「演技に深みがある」「キャラクターを深く理解している」と評価されやすくなり、チャンスを掴むきっかけになります。
しかし、独学で自分の演技のサブテキストが聞き手に正しく伝わっているかを確認するのは非常に困難です。
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キャラクターの本音(心のつぶやき)
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セリフの目的(行動原理)
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未来への期待と不安
を一つひとつ探っていくので、独学では気づきにくい表現の深さも効率よく、そして実践的に身につけることができます。
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