大きな声で歌うとすぐに声が枯れてしまうとのこと。
声が枯れる原因はいくつか考えられます。
主な原因
・喉に無理な力が入っている
高い声を出そうとしたり、無理に大きな声を出そうとすると、
喉が締まり、声帯に過度な負担がかかります。これにより、
声帯が炎症を起こし、声が枯れてしまいます。特に、
普段の話し声の音域や音量を超えた声を出すときに
起こりやすいです。
・喉が開いていない
喉が閉まった状態で歌うと、声帯に負担が
かかりやすくなります。あくびをする時のように、
喉の奥が広がるような感覚で歌うことが大切です。
・自分に合わない高さの歌を歌っている
自分の声の音域に合わない曲を無理に歌うと、声帯に大きな
負担がかかります。特に高音を地声で無理に出そうとすると、
すぐに声が枯れてしまいます。
・呼吸が浅い(腹式呼吸ができていない)
胸式呼吸で歌っていると、喉だけで無理に歌おうとしがちになり、
声帯に負担がかかります。腹式呼吸ができていないと、
安定した発声が難しくなります。
・身体に余計な力が入っている
緊張や不安感、あるいは大きな声を出そうと意識しすぎる
ことで、全身に余計な力が入ってしまい、それが喉にも
影響して声が出にくくなったり、枯れやすくなったりします。
・喉の乾燥
声帯は粘膜で覆われているため、乾燥すると振動が
スムーズに行われず、無理に声を出そうとして声帯に
負担がかかります。水分補給が不足していたり、空気が
乾燥している環境で歌ったりすると起こりやすいです。
対策と改善方法
歌い方・発声の改善
・喉を開く
あくびをする時のように、喉の奥を広げるイメージで
歌いましょう。喉にひんやりと風が当たるように息を
吸い込むと、喉が開いている感覚が分かりやすいです。
・腹式呼吸をマスターする
お腹から声を出すイメージで、深い呼吸を意識しましょう。
背筋を伸ばし、肩の力を抜いて、お腹が膨らむように鼻から
息を吸い込み、ゆっくりと口から吐き出す練習を繰り返します。
これにより、喉への負担を減らし、安定した声量を得られます。
・無理な発声を避ける
自分の音域に合った曲を選び、無理に高い声や大きな声を
出そうとしないことが大切です。特に高音は、地声で無理に
出そうとせず、裏声に切り替える感覚を掴む練習をしましょう。
・全身をリラックスさせる
歌う前に首や肩のストレッチを行い、上半身の力を抜くことを
意識しましょう。緊張せずにリラックスして歌うことが、
喉への負担を減らすことにつながります。
・マイクをうまく使う
無理に大声を出さなくても、マイクを適切に使えば声は
届きます。マイクの音量を調整したり、マイクと口の距離を
工夫したりすることで、喉への負担を軽減できます。
喉のケア
・こまめな水分補給
特に、常温の水や白湯がおすすめです。
・部屋の加湿
加湿器などで部屋の湿度を適切に保ちましょう
(目安は60~70%)
・十分な休息
声帯を休ませるために、なるべく発声を控える時間を
設けることが大切です。
・喉に良い食事
辛いものや刺激の強い食べ物は喉への刺激となるため、
声が気になる時は控えめにしましょう。
ハチミツやのど飴なども喉のケアに役立ちます。
専門家への相談
もし、これらの対策を試しても声枯れが頻繁に起こる、
または症状が改善しない場合は、耳鼻咽喉科を受診することを
おすすめします。声帯ポリープや咽頭炎など、他の病気が原因で
声が枯れている可能性もあります。また、より専門的な歌い方を
学びたい場合は、ボイストレーニングの専門家に
相談することも有効です。