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ボイストレーニングコース

歌が上手い人が歌うときに意識していることを教えてください。

歌が上手い人が歌うときに意識していることは、大きく分けて

技術的な側面」と「表現的な側面」の2つがあります。

これらが複合的に絡み合い、聴く人の心を揺さぶる歌声を

生み出しています。


技術的な側面:安定した土台作り

1. 呼吸のコントロール

歌の土台となるのが呼吸です。上手い人は、無意識に近いレベルで

腹式呼吸を使いこなし、歌唱中に息切れすることなく、

安定した声量を保ちます。

・息の量とスピードの調整: 必要な時に必要なだけの息を吸い込み、

吐くスピードもフレーズに合わせて細かく調整しています。

・支え(ブレスサポート): 息を吐き出す際に、お腹や体幹の筋肉で

支えることで、安定した声の圧力を維持し、声に芯と響きを与えています。

2. 発声の最適化

喉に負担をかけず、効率的に声帯を振動させるための意識が重要です。

・喉のリラックス: 喉に余計な力が入ると、声が硬くなったり、

枯れやすくなったりします。上手い人は常に喉が開いた状態を意識し、

リラックスさせています。

・声帯の正しい閉鎖: 息漏れのない、クリアな声を作るために、

声帯が適切に閉じていることを意識しています。

・共鳴の活用: 声を鼻腔、口腔、胸腔など、体の様々な部分(共鳴腔)

に響かせ、声量や声質を豊かにします。特に低音では胸、高音では

頭部への響きを意識します。

3. 音程とリズムの正確さ

・絶対的な音感や相対的な音感: 楽器の音や他のパートとの調和を

常に意識し、正確な音程で歌います。

・グルーヴ感: リズムに対してただ正確なだけでなく、

曲のジャンルやニュアンスに合わせて、あえて前後に揺らしたり、

溜めたりすることで、躍動感を生み出します。

4. 滑舌と発音

歌詞がはっきりと聞き取れることは、歌のメッセージを伝える上で不可欠です。

・子音と母音の明確化: 特に日本語では母音が曖昧になりがちですが、

それぞれの音を明確に発音することで、クリアな歌声になります。

・言葉の粒立ち: 一つ一つの言葉が「点」ではなく「粒」として

聞き取れるように意識します。


表現的な側面:歌に魂を吹き込む

1. 歌詞の理解と感情移入

ただ歌詞を読み上げるのではなく、その歌が伝えたいメッセージや、

歌い手の感情を深く理解しようとします。

・情景描写: 歌詞の背景にある情景やストーリーを想像し、それを

声に乗せて表現します。

・感情の表現: 喜び、悲しみ、怒り、切なさなど、歌詞に込められた

感情を声色、強弱、歌い方で表現します。聴き手が感情移入できるよう、

共感性を意識します。

2. メロディとハーモニーの解釈

・抑揚(ダイナミクス): 声の強弱や、フレーズごとのエネルギーの

波を意識して、平坦ではない歌を構築します。

・フレージング: どこで息を吸い、どこでフレーズを区切るかによって、

歌の印象は大きく変わります。歌の「息遣い」を大切にします。

3. 個性と独自性の追求

上手い人は、「その人にしか出せない魅力」を持っています。

・声質の活かし方: 自分の声が持つ独特の響きや特徴を理解し、

それを最大限に魅力的に聴かせる方法を探ります。

4. 聴き手への意識

・語りかけるような歌唱: 一方的に歌うのではなく、

聴き手一人ひとりに語りかけるような意識で歌います。

・パフォーマンス全体: ライブなどでは、歌だけでなく、

表情やジェスチャー、ステージングも含めて、聴き手に最高の

体験を提供しようと意識します。

 

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