ミックスボイス(またはミドルボイス)とは、
地声(チェストボイス)と裏声(ファルセット)の
中間にある声区、あるいは地声と裏声の切り替わりが
分からないようにスムーズに発声する歌唱法を指します。
多くのプロの歌手が使っているテクニックで、
これを習得することで以下のようなメリットがあります。
。音域が広がる: 地声の力強さを保ちながら、裏声のような
高い音域まで安定して出すことができるようになります。
・喉への負担が少ない: 地声で無理に高音を出したり、
裏声を多用したりするよりも、喉に負担をかけずに
高音を出すことができます。
・声に安定感と響きが増す: 地声のパワフルさと裏声の
柔らかな響きをバランスよく融合させることで、
豊かな響きのある声になります。
・表現の幅が広がる: 低音から高音までスムーズに
移行できるため、歌の表現力が格段に向上します。
ミックスボイスの仕組みと感覚
ミックスボイスは、地声を作る筋肉(甲状披裂筋)と
裏声を作る筋肉(輪状甲状筋)を同時に、
かつバランスよくコントロールすることで生まれる
声だと考えられています。
特別な「ミックスボイスを作る筋肉」があるわけでは
ありません。感覚としては、以下のような点が挙げられます。
・鼻腔共鳴: 鼻の奥や額、頭頂部などに声が響く感覚を
意識することが重要です。
ハミング(口を閉じて「んー」と出す)でこの感覚を
掴む練習がよく行われます。
・軽い圧力感: 上顎全体や鼻腔に軽い圧力感を
感じることがありますが、喉や声帯周辺にはほとんど
圧力を感じないのが正しいミックスボイスです。
・息の流れ: 高音になっても息の量が極端に変わらず、
息がスムーズに流れるような感覚が重要です。
ミックスボイス習得のためのポイント
ミックスボイスを習得するには、主に以下の要素が
重要とされています。
- 腹式呼吸: 声を安定させ、支えるための基礎となります。
- 地声と裏声の強化と分離: まずはそれぞれの声区をしっかりと出せるように練習し、それぞれの感覚を掴みます。
- 声帯閉鎖の意識: 息が漏れすぎないように、声帯が適度に閉じる感覚を養います。
- 共鳴の活用: 特に鼻腔共鳴を意識することで、より響きのあるミックスボイスが出せるようになります。
- 喉のリラックス: 喉に力が入ってしまうと、かえってミックスボイスが出にくくなります。リラックスした状態で発声することが大切です。
これらの要素を意識しながら、リップロールやハミング、
サイレンのような発声練習などを通して、地声と裏声の
境目がなくなるようなスムーズな声を目指していきます。
焦らず、段階的に練習を重ねることが習得への近道です。
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