ハスキーボイスは、声帯が完全に閉じず、わずかに隙間が開いた状態で発声することで、息が混じったかすれた声になる仕組みです。ブルースシンガーのような、魅力的なハスキーボイスを出すための練習方法と、注意点についてご紹介します。
ハスキーボイスを出すための練習方法
ハスキーボイスは、喉に過度な負担をかけない「人工的な」出し方を習得することが重要です。
1. 息のコントロールを学ぶ
ハスキーボイスは息を多く使うため、腹式呼吸をマスターすることが基本となります。
- ため息の練習: 「はぁー」と、ため息をつくように優しく息を吐き出します。このとき、声帯が軽く開いている感覚を掴みます。
- 息を混ぜる: ため息の「はぁー」に少しずつ声を混ぜていきます。息の量は変えずに、声を乗せていくようなイメージです。
- ロングブレス: 深く息を吸い、20秒ほどかけてゆっくりと「スー」と息を吐き出す練習も効果的です。
2. 声帯の開閉を意識する
ハスキーボイスは声帯を完全に閉じないことがポイントです。
- 「あ」の濁音: 顎を引き、舌先を下の歯につけてリラックスした状態で、「あ」の濁音を絞り出すように出してみます。喉に力を入れないように注意しましょう。
- ウィスパーボイス: 囁くような声(ウィスパーボイス)を習得することも、ハスキーボイスへの第一歩となります。フレーズの始めや終わりに、息を多めに混ぜて歌う練習をしてみましょう。
3. 喉に負担をかけない工夫
- 鼻腔共鳴: 息の量だけに頼ると、ただの息漏れ声になってしまいます。鼻腔で響かせる感覚を意識すると、ハスキーボイスに深みが加わります。
- 適度な水分補給: 喉の乾燥は声帯への負担を増大させます。練習中はこまめに水分を摂り、喉の潤いを保ちましょう。
ハスキーボイスを練習する上での注意点
魅力的なハスキーボイスを手に入れるためには、声帯にダメージを与えないことが最も重要です。
- 無理な発声は避ける: 喉を締めすぎたり、大声を出して声を枯らすような方法は、声帯に大きな負担をかけ、ポリープや結節などの病気に繋がる可能性があります。
- 正しい発声法を学ぶ: 独学で無理な練習を続けると、声帯を痛めてしまうリスクがあります。ボイストレーニングの専門家や、信頼できる情報源を参考に、正しい方法で練習しましょう。
- 喉のケアを怠らない: 日常的に喉を酷使する生活習慣(喫煙、過度の飲酒、大声で話すなど)は、声帯に恒久的なダメージを与える可能性があります。
ハスキーボイスは、先天的な声質や、声帯に何らかのダメージを負った結果として現れることもあります。しかし、正しいボイストレーニングによって、安全にハスキーボイスに近い声を出すことは可能です。焦らず、地道に練習を続けることが大切です。
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