歌が上手な人に共通しているのは、「感情を声に乗せる技術」を持っているということ。
その中でも特に印象に残るのが「ビブラート」と「こぶし」。どちらも歌に表情をつける大切なテクニックです。
今回は、それぞれの違いと基本のやり方を、初心者にもわかりやすく解説します。
1. ビブラートとは?
ビブラートは、音を伸ばすときに声を「揺らす」技法。
クラシックやポップス、バラードなど幅広いジャンルで使われています。
特徴:
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音程の細かな上下で揺れる
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声がなめらかで伸びやかに聞こえる
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感情が深く伝わる
練習法:
① まずは音をまっすぐ伸ばす
② その後、1秒に4〜6回くらいの速さで上下に揺らす
③ 肩や喉ではなく、お腹(横隔膜)でコントロールするのがポイント
録音してみると、「ただ音を伸ばしている」のと「ビブラートをかけている」のでは、印象がガラッと変わるのが分かります。
2. こぶしとは?
こぶしは、演歌や民謡などでよく使われるテクニックで、「音を転がす」ような表現です。
特徴:
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音を上下にすばやく装飾する
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和の情緒や独特の味を出せる
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パワフルな印象
練習法:
① 「あ〜ああ〜〜」のように、一音を装飾するように上下に揺らす
② 音を「下げて戻す」「上げて戻す」などのパターンで練習
③ 音程感覚と喉の柔軟性が必要なので、まずはゆっくり真似からスタート
こぶしは一歩間違うと「クセが強すぎる」印象になるので、使い方がとても重要です。
3. どちらを使う?ジャンルと歌い方の選び方
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ビブラート: バラード、洋楽、ポップスなど
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こぶし: 演歌、昭和歌謡、和風バラードなど
「自分にはどっちが合う?」と迷う場合は、いろんなジャンルの曲を試してみるのが一番です。自分の声質や感性にしっくりくる技法が、自然と身につきやすくなります。
感情をのせる声を出してみたいあなたへ
テクニックは練習で磨けますが、「どんな風に使うか」「どのタイミングで入れるか」は、プロの視点があるとぐっと上達が早くなります。
「自分のビブラートが合っているか分からない」
「こぶしって、どう入れたらカッコよくなるの?」
そんな疑問を持ったまま練習するより、実際にボイトレを体験してみると、コツがスッとつかめることも多いです。