「しゃくり」と聞くと、歌の中で感情を表現するテクニックとして多くの人がイメージするのではないでしょうか。カラオケで歌がうまい人を見ると、自然な「しゃくり」が入っていて、聴いている人の心をぐっとつかみますよね。
しかし、自分でやってみようとすると「わざとらしくなってしまう」「どこで入れていいか分からない」「音程が不安定になる」といった悩みを抱える方も少なくありません。
今回は、しゃくりを自然に、そして感情豊かに使いこなすためのコツについてお話しします。
◆ しゃくりとは?
しゃくりとは、音を下からすくい上げるように入る歌い方です。たとえば、音程に対して一瞬低い音から入って、すぐに本来の音に到達するような動きが「しゃくり」です。
これは演歌やJ-POP、バラードなど幅広いジャンルで使われており、歌に抑揚や感情を加えるのに非常に効果的なテクニックです。
◆ しゃくりの基本的なやり方
しゃくりは、ただ単に音程をずらせばいいというものではありません。コツは以下の3つです。
1. 狙った音の半音〜1音下から入る
しゃくりは「下からすくい上げる」ように音を始めます。最初から狙った音を出すのではなく、半音または1音低い音からスタートし、すぐに本来の音へと移動します。
ポイントは、滑らかに音をつなげること。ピッチの移動がガタガタしてしまうと不自然に聞こえてしまいます。
2. 力を抜いた状態で行う
しゃくりは「抜け感」が大切。喉や体が力んでしまうと、音程移動がスムーズにいかず、かえって苦しそうに聞こえてしまいます。リラックスした状態で、息の流れを意識しながら音をつなげていきましょう。
3. 「歌詞の意味」と合わせる
テクニックにばかり意識が向くと、機械的なしゃくりになりがちです。重要なのは、「なぜその言葉にしゃくりを入れるのか?」という意味づけ。
たとえば、「さよなら」という言葉の「さ」にしゃくりを入れると、切なさやためらいを感じさせる表現になります。感情をのせることで、しゃくりはただの技術ではなく“伝えるための手段”になるのです。
◆ よくある間違いと改善方法
・なんでもかんでもしゃくりを入れてしまう
→しゃくりはスパイスのようなもの。入れすぎるとクドくなり、逆に歌が単調に聞こえることもあります。歌詞の意味に合わせて、入れる場所を選ぶことが大切です。
・音がブレてしまう
→しゃくりの後に到達すべき音が定まっていないと、音程が不安定に聞こえてしまいます。ピアノなどの楽器で音を確認し、しゃくりの「終点の音」をしっかり耳と体に覚えさせましょう。
◆ 練習方法の一例
以下のようなシンプルな練習を繰り返すことで、自然なしゃくりが身についていきます。
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ピアノやアプリで1音を出す(例:ソ)
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その半音下(ファ#)から「ア〜」でしゃくりを入れながらソまで滑らかに上げる
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録音して確認する(不自然でないか、スムーズか)
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実際の曲の中で真似してみる
 
最初は単音で、慣れてきたら実際のフレーズで練習してみましょう。
◆ 最後に:しゃくりは「声の感情表現」
しゃくりは、ただのテクニックではありません。歌に気持ちを乗せるための、非常に繊細で美しい表現手段です。だからこそ、正しい方法で丁寧に練習することが大切です。
独学では難しいと感じる方も多いですが、実際に声を出して、一緒に練習することで感覚を掴みやすくなります。
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