最近「ウィスパーボイスってどうやって出すの?」「喉が痛くなるんだけど…」という相談をよく受けます。確かにウィスパーボイス(ささやき声)は、普通の声とは少し使い方が違いますし、無理に出そうとすると喉に大きな負担がかかってしまいます。
今回は、ウィスパーボイスを楽に出すためのコツやトレーニング方法をご紹介します。歌やナレーション、配信などでウィスパーボイスを使いたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
そもそもウィスパーボイスって何?
ウィスパーボイスとは、ささやくような息混じりの声のことです。歌の中で「切なさ」や「儚さ」を表現したいとき、またナレーションで「秘密」や「親密さ」を演出したいときなどに使われます。
例えば、宇多田ヒカルさんやAimerさん、King Gnuの井口さんの一部の曲でも使われていますよね。空気を多く含んだ声で、耳元で語りかけられるような印象を与えることができます。
でも、ここで注意が必要です。
多くの方が、**「息を多く吐けばいいんでしょ?」**と思いがちなのですが、それだけでは喉を痛めてしまうんです。
ウィスパーボイスが喉に負担をかける理由
人間の声は、声帯が閉じて振動することで生まれます。ウィスパーボイスは、声帯をわずかに開いた状態で息を通すため、普通の発声よりも繊細なコントロールが必要です。
無理に声を出そうとすると、
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声帯が乾燥して傷つきやすくなる
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喉まわりに無駄な力が入る
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声がかすれて長時間出せなくなる
といったトラブルが起きがち。
特に「頑張ってウィスパーを出そうとして喉が痛くなった」「出した後に声が出にくくなった」という方は、力の入れどころを間違えていることがほとんどです。
ウィスパーボイスを“楽に”出す3つのコツ
では、どのようにすれば喉に負担をかけずに、ナチュラルなウィスパーボイスが出せるのでしょうか?
① 息を吐く量は“ほんの少し”
ウィスパーボイス=息をたくさん出す、と思いがちですが、実は「少ない息で、芯のある声」を出すのがポイントです。リラックスして「フー…」と小さく息を吐くような感覚を掴みましょう。
② 喉ではなく“口先”を意識
ウィスパーボイスは喉から無理に出すのではなく、口先でささやくようなイメージが大事。特に「ンー…」と鼻にかかるような音を出してみると、喉を脱力しやすくなります。
③ 体の力を抜く(特に肩と首)
力が入っていると、どうしても喉に負担が集中します。まずは肩の力を抜いて、首の力もストンと落とすことを意識してみてください。深呼吸をしてから発声すると、より楽に声が出やすくなります。
ウィスパーボイスの練習方法(自宅でもOK)
自宅でできる簡単なトレーニング方法も紹介しておきます。
● ストロー発声
細いストローをくわえて、息を細く吐きながら声を出す練習です。声帯への負担を減らしながら、息のコントロールを身につけることができます。
● ハミング+ささやき練習
「ん〜」とハミングしてから、そこから徐々に息を混ぜてささやき声に移行してみましょう。滑らかに変化させることで、喉が閉まるのを防げます。
声は“感覚”がすべて
ウィスパーボイスは、実は筋力よりも感覚が大切です。
人それぞれ声帯の使い方や体のクセが違うので、YouTubeやSNSの情報だけで「真似したけどうまくいかない…」と悩む人が多いのも事実。
だからこそ、一度プロにチェックしてもらうことで、あなたの声に合った出し方やトレーニング方法が明確になります。
体験レッスンであなたの“理想の声”を探してみませんか?
ウィスパーボイスは、決して特別な人だけが出せる声ではありません。
正しい方法で練習すれば、誰でも習得できます。もし「自分の声に自信がない」「どうしても喉が痛くなる」と感じているなら、一度プロと一緒に声の出し方を見直してみましょう。
初心者の方でも安心して受けられる内容になっておりますので、ぜひお気軽にお申し込みください。
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