みなさん、こんにちは!
町田でマンツーマンのボイストレーニングが受けられるNAYUTAS町田校です!
「高い声になると肩に力が入る」「歌の途中で息が足りなくなる」「大きな声を出そうとすると喉が苦しくなる」と感じたことはありませんか。
ボイトレというと、喉や声帯だけを練習するイメージを持つ方もいるでしょう。しかし、声を出すときには呼吸が必要であり、姿勢や身体の使い方によって発声時の筋肉の働き方が変わることも、日本国内の研究で調べられています。
ただし、ここでいう「声を出しやすい体づくり」は、健康法や筋力トレーニングという意味ではありません。ボイトレをすれば健康になる、肺活量が必ず増える、肩こりが治るといった効果を一律に示すものでもありません。
今回は、町田でボイトレを始めたい方に向けて、より声を出しやすい状態を探すために意識したい呼吸・姿勢・身体の力みについて、国内の研究も確認しながら実践的に解説します。
目次
声を出しやすい体とは「力いっぱい頑張れる体」ではない
歌いにくい音が出てくると、「もっと息を吸わなければ」「お腹にもっと力を入れなければ」「姿勢を良くしなければ」と考えてしまうことがあります。
しかし、強く力を入れれば声が出しやすくなるとは限りません。
声を出すときには呼吸、声帯の振動、共鳴、発音など複数の働きが関係しています。また、姿勢によって最大発声時に使われる呼吸補助筋の活動が変化する可能性も、日本の健常成人を対象とした研究で示されています。
まず確認したいポイントは、次の3つです。
1:必要な息を無理なく使えているか
2:呼吸や発声を邪魔する姿勢になっていないか
3:首・肩・顎などへ必要以上の力が入っていないか
「理想のフォーム」を一つ覚えるのではなく、自分が実際に声を出したときの状態を観察してみることから始めましょう。
ポイント1|「たくさん吸う」より息の使い方を確認しよう

「歌の途中で息が足りなくなる」という悩みがあると、できるだけ大量に息を吸おうとする方もいます。
しかし、息をたくさん吸えば必ず長く歌えるとは限りません。フレーズの最初で息を使いすぎていれば、後半で足りなくなることもあります。
呼吸について確認するときには、次のような状態がないか見てみましょう。
- 息を吸うたびに肩が大きく上がる
- 歌い始める前に必要以上に息を吸い込む
- フレーズの最初で一気に息を使ってしまう
- 長い音になると身体全体へ力が入る
- 高音になると急に呼吸が苦しくなる
こうした状態があるからといって、原因がすべて呼吸にあるとは限りません。
大切なのは、「息が足りない=もっと吸う」と決めつけるのではなく、どのタイミングで吸い、どの程度の息を使っているのかを確認することです。
日本でも健康な成人を対象に呼吸トレーニングが研究されている
呼吸筋そのものについては、日本国内にも健康な成人を対象とした研究があります。
2018年に『日本看護研究学会雑誌』へ掲載された研究では、国立病院機構鈴鹿病院の中村真弓氏と三重県立看護大学の玉田章氏が、健康な成人女性を対象に器具を用いた呼気筋訓練を行いました。
14日間の訓練後、実験群では最大呼気流量(PEF)と最大呼気圧(MEP)が経日的に有意に増加したことが報告されています。
ただし、この結果を一般的なボイトレへそのまま当てはめることはできません。理由は次の3点です。
1:専用器具を用いた呼気筋訓練の研究である
2:歌唱や一般的なボイストレーニングを検証した研究ではない
3:研究の目的には術後無気肺予防への応用が含まれている
したがって、「ボイトレをすれば呼吸筋が強くなる」「肺活量が増える」という根拠にはできません。
一方、日本でも呼吸の仕方や呼吸筋を対象としたトレーニングによって、呼吸に関する一部の指標が変化すること自体は研究されていると理解できます。
ポイント2|姿勢は「胸を張ること」ではない
歌うときに「姿勢を良くして」と言われることは珍しくありません。
では、発声と姿勢には本当に関係があるのでしょうか。
2019年には、医療法人社団鶴友会 鶴田病院の小田原守氏と熊本保健科学大学の研究者らが、呼吸器系・筋骨格系・発声器官に既往歴のない健常成人14人を対象として、姿勢と最大発声時の呼吸補助筋活動の関係を調べています。
研究では、背臥位・端座位・直立位で発声した際の筋活動などを比較しました。その結果、外腹斜筋の活動に姿勢による違いがみられ、研究者らは、最大発声時の呼吸補助筋活動が姿勢の違いによって変化することを示唆しています。
ただし、対象者14人の小規模な研究です。「この姿勢にすれば良い声になる」「姿勢を直せば歌が上手くなる」と証明したものではありません。
ここから考えたいのは、姿勢と発声はまったく別のものではないということです。
「良い姿勢」を作ろうとして身体を固めていない?

「姿勢を良くしなければ」と考えるあまり、かえって身体を固めてしまうことがあります。
姿勢を確認するときには、次のような状態になっていないか見てみましょう。
- 胸を必要以上に張っている
- 腰を強く反らせている
- 顎を無理に引いている
- 肩を後ろへ強く寄せている
- お腹をずっと固めている
これらの姿勢が常に悪いという意味ではありません。
ポイントは、その姿勢のまま自然に呼吸できるか、声を出したときに余計な苦しさがないかです。
見た目だけで「良い姿勢」を作るのではなく、自分が呼吸・発声しやすい状態を探していきましょう。
ポイント3|高音で首・肩・顎がどう変わるか見てみよう
普段の高さなら問題なく歌えるのに、高音になった瞬間だけ苦しくなることがあります。
そんなときは、声だけでなく身体にも注目してみてください。
高音を出す瞬間には、次のような変化が起きることがあります。
- 肩が上がる
- 首を前へ突き出す
- 顎を大きく上げる
- 顎を逆に強く引きすぎる
- 顔や首全体を固める
- 身体全体で声を押し出そうとする
もちろん、身体が動くことそのものが悪いわけではありません。歌唱表現として身体を大きく使うこともあります。
確認したいのは、自分が意図して身体を動かしているのか、それとも出しにくい声を何とか出そうとして無意識に力んでいるのかという違いです。
「高音が苦手」とまとめて考えず、「高音になると顎が上がる」「この音だけ首が固くなる」と具体化できれば、次の練習で確認するポイントも明確になります。
ポイント4|顎・舌・口まわりも発声の一部として考えよう
声の調子が悪いと、「喉の使い方が悪いのかな」と喉だけに意識が向きがちです。
しかし、歌詞を発音するときには顎、舌、唇なども動きます。
口まわりの状態を確認するときには、次のようなポイントがあります。
- 顎を強く噛みしめていないか
- 口を開けようとして力任せになっていないか
- 舌へ必要以上に力を入れていないか
- 特定の母音や子音だけ発音しにくくないか
- 高音になると口や顎の動きまで固くなっていないか
「口を大きく開ければいい」と一律に考える必要はありません。
歌詞を発音しやすく、声を出したときに余計な緊張を感じにくい状態になっているかを確認してみましょう。
鏡を使うなら「見る場所」を毎回変えよう

身体の癖を確認するときに便利なのが鏡です。
ただし、自分の全身を何となく眺めながら歌っても、どこを直せばよいのかわからないことがあります。
そこで、一度に見るポイントを一つに絞ります。
たとえば、次のような順番です。
1:1回目は肩だけを見る
2:2回目は首と顎を見る
3:3回目は息を吸う瞬間を見る
4:4回目は高音へ入る瞬間を見る
確認項目を分けると、「何となくフォームがおかしい」という感覚から、「この音で肩が上がる」という具体的な課題へ変えやすくなります。
動画を撮ると「歌っているときの自分」がさらにわかりやすい
鏡とあわせて活用したいのが、スマートフォンなどでの動画撮影です。
歌っている最中は、歌詞や音程、次のフレーズなどにも意識を使うため、自分の身体の動きを正確に把握するのは簡単ではありません。
動画を見るときには、次のような場面を重点的に確認するとよいでしょう。
- 息を吸う直前
- 高音へ入る瞬間
- 大きな声を出す瞬間
- 長いフレーズの後半
- 毎回歌いにくくなる部分
こうした確認を続けることで、自分が特定の場所で同じ動きを繰り返していることに気づく場合があります。
動画を見る目的は「自分の姿を厳しく採点すること」ではありません。発声したときの身体の変化を客観的に知る材料として使うことがポイントです。
「力を抜く=完全に脱力する」ではない
歌について、「もっと力を抜いて」と言われることがあります。
しかし、完全に力を抜けば立つこともできませんし、発音するためにも筋肉は使います。
そのため、「力みをなくす」という言葉も慎重に考える必要があります。
目指したいのは、身体からすべての力を抜くことではなく、必要なところでは身体を使い、必要以上に緊張している部分を減らすことです。
「リラックスしなきゃ」と考え続けるよりも、「今、どこに一番力が入っている?」と確認する方が、自分の状態を把握しやすくなります。
歌う前に30秒でも「身体の状態」を確認してみよう
歌い始める前に、その日の身体の状態を確認する習慣をつける方法もあります。
難しい運動をする必要はありません。
声を出す前には、次のような点を軽くチェックしてみましょう。
- 肩が強く上がっていないか
- 首や顎を動かしにくくないか
- 歯を強く噛みしめていないか
- 無理なく息を吸ったり吐いたりできるか
- 軽く声を出したときに痛みや強い違和感がないか
目的は、身体を無理に柔らかくすることではありません。
「今日は首が固い」「いつもより声が出しにくい」といったその日の状態を知るためのチェックとして取り入れてみましょう。
「深呼吸すれば健康になる」とボイトレを結びつけない
呼吸については、日本国内で健康成人を対象とした深呼吸訓練の研究もあります。
三重県立看護大学の玉田章氏らが18〜22歳の健康な女性を対象に行った2018年の研究では、10日間の深呼吸訓練を行ったグループで肺活量(VC)、努力性肺活量(FVC)、最大呼気圧(MEP)などに変化が確認されています。
ただし、これも一般的な歌唱やボイトレの研究ではありません。
「特定の条件で深呼吸訓練を継続した結果、呼吸に関する一部の測定値が変化した」という研究結果と、「歌えば健康になる」「ボイトレをすれば肺活量が増える」という説明は分ける必要があります。
ボイトレの記事として重要なのは、呼吸にはトレーニング可能な要素がある一方、それを一般的な歌唱の健康効果へ安易に置き換えないことです。
歌うことは身体を使うが「運動の代わり」ではない
歌えば呼吸を使いますし、姿勢を保ち、口や舌を動かします。
音楽療法とVocology(歌声の科学)を研究分野とする昭和音楽大学客員教授・羽石英里氏は、歌を利用した発声リハビリテーションについて解説しています。羽石氏は音楽療法の博士号を取得し、パーキンソン病を対象とした音楽療法研究にも取り組んできた研究者です。
2023年の総説では、歌唱について呼吸器官や体幹の筋肉を動的に使う活動であることが取り上げられています。
ただし、そこで中心となるのはパーキンソン病患者を対象とした発声リハビリテーションです。したがって、「歌えば健康な人の身体機能も改善する」「一般的なボイトレにリハビリテーションと同じ効果がある」とは言えません。
また、歌うことで身体を使うからといって、ウォーキングや筋力トレーニングなどの代わりになるとも言えません。
ボイトレはあくまで発声や歌唱を目的としたトレーニングとして考え、その過程で呼吸や姿勢、身体の使い方にも意識を向けていきましょう。
声に痛みや異常があるなら「力み」の問題と決めつけない
「声が出しにくい」と感じたとき、その原因が姿勢や力みにあるとは限りません。
体調や声の状態によっては、ボイストレーニングの範囲では対応できないこともあります。
特に注意したい状態には、次のようなものがあります。
- 声を出すと喉が痛む
- 突然、強く声がかすれた
- 普段とは明らかに違う声の出しにくさが続く
- 発声時に強い違和感がある
こうした状態が続く場合に、「もっと練習すれば出るようになる」と自己判断することは避けましょう。
ボイトレは、音声障害や病気を診断・治療するものではありません。必要に応じて耳鼻咽喉科などの医療機関へ相談することが大切です。
マンツーマンなら「自分だけの力み」を確認しやすい
同じ「声が出しにくい」という悩みでも、実際の状態は一人ひとり異なります。
たとえば、次のような悩みがあります。
- 高音になると肩が上がる
- 長いフレーズで息が続きにくい
- 大きな声を出そうとすると首が固くなる
- 歌っているうちに顎へ力が入る
- 自分に合った呼吸のタイミングがわからない
こうした悩みの原因がすべて身体の使い方にあるわけではありません。音程、声帯の使い方、共鳴、発音などが関係することもあります。
だからこそ、「声を出しやすくしたい」と考えるときには、自分がどの音・どのフレーズ・どの瞬間に声を出しにくくなるのかを具体的にすることが大切です。
NAYUTAS町田校では、ボイストレーニングをすべてマンツーマンで行い、初回に目的に合わせたカリキュラムを一緒に作成し、基礎から個別の課題まで柔軟に対応すると案内されています。ボーカル、プロボーカル、舞台・ミュージカル、声優、話し方など、目的に応じた複数のコースがあります。
全員が同じ姿勢や呼吸法を覚えるのではなく、自分が声を出したときに起きていることを確認しながら練習できることが、マンツーマンレッスンの活用ポイントです。
よくある質問
歌うときは背筋を伸ばした方がいいですか?
姿勢と発声時の身体の使われ方には関係があると考えられます。
ただし、「背筋を伸ばせば良い声になる」という単純なものではありません。国内の健常成人を対象とした研究でも、姿勢によって最大発声時の呼吸補助筋活動が変化することが示唆されていますが、歌唱力そのものを検証した研究ではありません。
呼吸しやすく、首や肩を必要以上に固めずに発声できる状態を探してみましょう。
腹式呼吸を覚えれば高音も出しやすくなりますか?
呼吸は発声に関係しますが、呼吸法だけで高音の課題がすべて解決するわけではありません。
高音には声帯の使い方、共鳴、音程など複数の要素が関係します。「腹式呼吸ができないから高音が出ない」と一つの原因へ決めつけないことが大切です。
ボイトレをすると肺活量が増えますか?
一般的なボイトレを行えば誰でも肺活量が増えると断定できる根拠はありません。
日本では、健康成人への深呼吸訓練や呼気筋訓練で呼吸に関する一部の指標が変化した研究がありますが、いずれも一般的な歌唱レッスンとは異なる介入です。
高音になると肩が上がるのは悪いことですか?
肩が動くこと自体を一律に悪いとは言えません。
ただし、高音になるたびに肩・首・顎まで強く固まり、本人も苦しさを感じている場合には、その力みが必要なのか確認する価値があります。
まとめ|呼吸・姿勢・力みを観察して「声を出しやすい状態」を探そう
声を出すときには、喉だけでなく呼吸や身体の使い方も関係しています。
日本国内でも、姿勢と最大発声時の呼吸補助筋活動の関係や、健康成人に対する呼吸トレーニングの影響などが研究されています。
声を出しやすい状態を考えるうえで、まず確認したいポイントは次の3つです。
1:必要な息を無理なく使えているか
2:呼吸や発声を邪魔する姿勢になっていないか
3:首・肩・顎などへ必要以上の力が入っていないか
ただし、国内研究があるからといって、「ボイトレをすれば健康になる」「肺活量が必ず増える」と結論づけることはできません。
大切なのは、正解とされる姿勢や呼吸法を形だけ真似することではなく、自分が声を出したときに、どこで息を使いすぎるのか、どの瞬間に身体が固くなるのかを具体的に知ることです。
NAYUTAS町田校では、すべてマンツーマンのボイストレーニングで、一人ひとりの目標や課題に合わせたカリキュラムを作成しています。JR町田駅から徒歩3分、小田急町田駅西口から徒歩2分と案内されています。
「高音になると力んでしまう」「フレーズの途中で息が続かない」「もっと自然に声を出せるようになりたい」という方は、喉だけでなく、呼吸・姿勢・身体の力みまで含めて、自分の発声を見直してみてはいかがでしょうか。
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