「低音から高音へ移る瞬間、声がひっくり返ってしまう。」
今回のレッスンに来た20代の男性のお悩みです。
この方は普段の話し声もなめらかで、
高音への伸びが良さそうなお声をされていました。
しかし、高音が得意そうな印象の声でも、
サビに向かうにつれて声色が徐々にコントロールできなくなり
ひっくり返ってしまうようでした。
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レッスン曲はMr.Childrenの『Tomorrow never knows』。
Mr.Childrenの曲はAメロではしっかり低音を鳴らし、
Bメロからサビに向けて段階を踏んで丁寧に高音域へと移行する曲が多い傾向にあります。
声の丁寧な使い方が鍵となります。
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彼自身も「好きだけど、歌うのは苦手」と話していました。
レッスンではまず、鼻腔共鳴を使ったハミングの音階練習をしました。
口を開けず、「んー」と響きを鼻の奥に集める。
すると、声は自然と細く、しかし芯のある状態になる。
声の響きを流す感覚を掴んでもらいます。
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次に、曲の低音部分(Aメロ)を“歌わずに話す”。
これはMr.Childrenの曲に関わらずですが、低音部分は案外、
普段話している音程とほとんど変わらない音域の場合があります。
つまり話し声が安定している人ほど、わざわざ歌おうとせずに話すだけで充分なのです。
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ただ、ポイントはさきほどの鼻腔共鳴を保ったまま話すこと。
「話す」と「歌う」の境目がなくなると、声は驚くほど安定します。
実は、この時点ですでに「歌」となっているのです。
話し声を整え、高音になるにつれ
「遠くの人に話しているように」「ボルテージを上げて」
など感情や身体の自然な動きに声を合わせてあげます。
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そうすると、苦戦していたはずの高音が最初よりも明らかに簡単に響かせられるように!
低音と高音を“別物”として扱いすぎると、声は必ずどこかで途切れてしまいます。
大切なのは、響きを途切れさせないこと。
鼻腔共鳴は、そのための橋渡しになります。
声域の問題に見えて、実は“移行の問題”。
その正体がわかったとき、歌は驚くほどスムーズに流れ始めるのです。
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