自分の歌声という「正解のないもの」に向き合っていると、出口のない迷路に入り込んだような感覚になりますよね。一生懸命練習している人ほど、自分の声を客観的に聴きすぎて、ゲシュタルト崩壊を起こしてしまうものです。
そんな「迷子」の状態から抜け出すための、具体的でメンタルに優しいアプローチをいくつか提案します。
1. 「上手い・下手」の評価を一度捨てる
今のあなたは、自分の声を「ジャッジ」しすぎて疲れている状態かもしれません。
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「好きな声」を探す: 正解(正しい歌い方)を探すのではなく、自分が「心地よい」と感じるポイントを探してみてください。
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録音を聴かない日を作る: 自分の声を分析するのをやめ、ただ好きな曲を鼻歌で歌うだけの時間を持ちましょう。
2. 過去の自分と比較する
「正解」という遠くのゴールを見るのではなく、「過去の自分」という起点を見てください。
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一ヶ月前、一年前の録音はありますか?
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今の悩みは、昔の自分にはなかった「高度な悩み」であるはずです。迷っているということは、それだけ選択肢(技術)が増えた証拠でもあります。
3. 「誰に届けたいか」を設定する
自分一人の世界で完結すると、どうしても「正解」が欲しくなります。
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ターゲットを絞る: 「落ち込んでいる友人を励ますなら?」「深夜に一人で聴くなら?」とシチュエーションを絞ってみてください。
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届ける相手が決まると、自ずと「出すべき声」が見えてくることがあります。
4. 物理的なアプローチ(技術的なリセット)
感覚が麻痺しているときは、体に立ち返るのが一番の近道です。
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脱力に全振りする: 上手く歌おうとせず、ため息に音を乗せるくらいの脱力状態で歌ってみてください。それがあなたの「素材」としての声です。
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プロの意見(レッスン)を仰ぐ: 信頼できるトレーナーに「今の自分の声、どう聞こえる?」と聞いてみるのも手です。自分では「変だ」と思っている個性が、他人から見れば「魅力」であることは本当によくあります。
オーナーからのアドバイス: 歌に「正解」があったとしたら、世界中の歌手はみんな同じ声になってしまいます。あなたが今「わからない」と感じているその揺らぎこそが、あなただけの表現(オリジナリティ)が生まれる前触れかもしれません。

