みなさんこんにちは!
ボイトレ講師の木皿です。
ドラマや映画の音楽は、その年の音楽・文化のトレンドをつくります。
特に、「主題歌」は作品を印象付ける重要なポジションですね。
米津玄師の楽曲「さよーならまたいつか!」は、NHK連続テレビ小説『虎に翼』の主題歌として書き下ろされました。
この楽曲は、単なるドラマの添え物ではなく、物語の構造や主人公・寅子の生き方と非常に高い親和性を持っています。
今回は、この楽曲の歌詞の世界を考察してみました!
さらに米津玄師特有の絶妙なニュアンスを再現するための歌唱テクニックを詳しく解説します。
かっこよく「さよーならまたいつか!」を歌いたい方は要チェック!
歌詞考察
「さよーならまたいつか!」の歌詞を理解するためには、まずその背景にあるドラマ『虎に翼』のテーマを知る必要があります。
このドラマは、女性が「法」を学び社会に出ること自体が困難だった時代に、正しさを掲げながらも現実の壁にぶつかり続ける主人公・寅子の姿を描いています。
① タイトルに込められた「諦めない別れ」
タイトルにある「さよーならまたいつか!」という言葉は、一見すると軽やかな別れの挨拶に聞こえます。
しかし、これは単なる決別や断絶を意味するものではありません。
劇中で寅子は、何度も夢を中断させられ、立場を失い、その場を去ることを余儀なくされます。
しかし、それは敗北ではなく、次へ進むための一時的な別れ。
このタイトルは、寅子の「諦めない別れ方」という人生観を象徴しているのです。
② 応援歌ではない「同行者の歌」
この楽曲の最大の特徴は、朝ドラの主題歌でありながら「頑張れ」「夢」「成功」「正義」といった、前向きで強い言葉をほとんど使わない点にあります。
ドラマが描くのは、理想を掲げることの素晴らしさよりも、むしろ「理想に裏切られながらも生き続ける姿」。
米津玄師は、視聴者を鼓舞するのではなく、過酷な現実を生きる人々に寄り添う「同行者」としての視点からこの曲を書いています。
③ 「未完成さ」と「弱い希望」
歌詞全体には、物事を言い切らない、決着をつけないという姿勢が漂っています。
これは、明確なゴールや正解がなく、常に途中経過を生きている寅子の人生をうつしています。
楽曲が提示する希望は「必ず報われる」という強いものではなく、「続けていれば、どこかでまた交差するかもしれない」という現実的で不確定な希望。
音楽的にも明るさと影が同居しており、戦前・戦後の不安定な空気感や、希望を持つこと自体に覚悟が必要だった当時の社会背景を忠実に反映しています。
歌唱解説!技術と抑制で届ける「引き算の美学」
米津玄師の楽曲を歌いこなすのは、実は聴こえるより非常に難易度が高いことですよね。
この「さよならまたいつか!」も例外ではありません。
メロディ自体は極端に高くはありませんが、言葉に重さを出し過ぎず、且つ丁寧に歌いあげるための「抑制された感情」を保ち続けるという“歌い手の思想”が問われます。
① 歌唱全体の基本設計
この曲を上手く聴かせるためには、「全力で熱唱しないこと」がポイント。
感情を込めすぎると野暮になり、整えすぎると魅力が消えてしまいます。
イメージとしては、少し距離のある独白や、前向きだが覚悟を含んでいるような、明るくも浮かれていない状態を目指しましょう。
② ポイント:ナチュラルなミックスボイス
発声の基本は、地声ベースのナチュラルなミックスボイスです。
- 響きのコントロール: 声は額あたりに鳴らしますが、パワーで響かせすぎないように注意してください。歌声でリズムをつくり、グルーヴに乗ることが大切。
- 会話に近い感覚: 喉を縦に大きく開けるのではなく、あくまで会話の延長線上で、話し声に軽く芯を足したような状態を保ちます。リズムの強弱を言葉にのせてうたうことができたらGood!
- 高音で声を太くしすぎたりすると、この曲らしい軽やかさが失われます。
★ セクション別の歌い方ガイド
- Aメロ: ここは感情を2割程度に抑え、音程を正確に「言葉を置いていく」感覚で歌います。ここで感情を入れすぎると、後のサビが成立しなくなります。
- Bメロ: サビへの助走ですが、声量や表情はほぼ変えないのが正解です。語尾を伸ばしすぎず、少し冷静な視点を保ってください。
- サビ: 多くの人がサビで感情を爆発させようとしますが、この曲では「熱量ではなく景色を変える」という意識が重要です。音量は1割増し程度でOK!声の広がりをやや増やす程度に留め、声を前へ届ける意識を持ちましょう。
Aメロ、Bメロよりも少しだけ感情を込めて言葉を発するイメージです。
「またくだけて」は高音ですが、ここも力任せに歌わないこと。
お腹でしっかり支えながら、少し派が見える程度に口を開けると自然に歌いやすいです。
「空に唾を吐く」はあえて喉を使ってエッジボイスで吐き捨てるように。
ここは汚いくらいの声の方がぽさがでます。
象徴的な「さよーなら」: このフレーズは重くせず、余韻を残すように処理します。
「さよー」の母音を張りすぎず、「なら」で少し力を抜くことで、明るさと切なさが同居する絶妙なニュアンスが生まれます。
③リズムとノリ:言葉で刻むグルーヴ
この楽曲のグルーヴ感を作るコツは、横ではなく縦でリズムを取ることです。
また、拍を揺らしすぎると重くなり、跳ねすぎると軽薄に見えてしまいます。
ノリは内側で感じつつ、外には出さないのが米津玄師流のスタイルです。
終盤に向けてもビブラートを増やしたり、声を張ったりせず、最後まで同じ温度感で歌い切ることで、聴き手側に深い余韻を委ねることができます。
まとめ
米津玄師の「さよーならまたいつか!」は、『虎に翼』という物語が持つ「戦いながらも生き抜く」という切実なテーマを、軽やかな別れの言葉に昇華させた名曲です。
この曲を上手く歌うための最大の鍵は、「感情を込めない勇気」を持つことにあります。
語らず、叫ばず、説明せず。
しかし、その裏にある覚悟や希望を技術と抑制によって運ぶことができたとき、この歌は初めて真実味を持って響きます。
今回紹介した歌い方のこつや、各セクションの歌唱設計を意識して、ぜひ自分なりの「さよーならまたいつか!」を表現してみてください。
正確な音程やリズムを守りつつ、最後の一音まで淡々と歌い切ったとき、そこにはドラマの主人公・寅子が歩んだ道のような、力強くも美しい余韻が残るはずです。
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この記事を書いた人
〇木皿菜々(きさらなな) 【プロフィール】
仙台出身のボーカリスト。FMいわぬまラジオパーソナリティ。
オリジナル曲、ソウル, R&B, 歌謡曲, 特撮・アニソンを主に、弾き語りやバンドで演奏活動するほか、クラシック・ミュージカル声楽家として結婚式場や披露宴会場で歌唱。CM・ドキュメンタリーなどのナレーション業も行う。
レーベル所属バンドマン、トップライバー、プロ歌手など累計1000人以上に指導。

