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【ちゃんみな「i love you」歌詞考察】あなたの“見る私”になりたい――小文字の”i”は未熟な私を表現

こんにちは、ナユタス下北沢校講師です🌟
今回は、ちゃんみなさんの新曲「i love you」を取り上げます。
この曲は、ただ「愛してる」と叫ぶだけのラブソングではなく、 「あなたに見られたい」「あなた次第で私の人生が変わる」「私の弱さも抱えてほしい」 という複雑な感情が歌詞の中に詰まっています。
歌詞を読み解くことで、歌に込められたメッセージが見えてきます。そして、最後には「どう歌えばその感情を伝えられるか」という 歌い方のコツ(ボイトレ的アドバイス) もお届けします!


🎧 「i love you」ってどんな曲?

  • 楽曲名:i love you

  • アーティスト:ちゃんみな

  • リリース:2025年10月10日(配信)

  • 用途:ドラマ フェイクマミー 主題歌

  • テーマ:愛、弱さ、自己犠牲、相手への依存と、それでも選びたい「一緒にいたい」という願い

歌詞の冒頭から、「あなたが見る私/うまく出来てない、よね」など、自分の未完成な部分を相手に見られたいという願望が語られています。

また、「あなた次第」「私の人生は you」という表現から、相手に人生を委ねてしまっているような依存の構図も見えます。


💡 歌詞考察:「i love you」が語る感情のレイヤー

1. 「あなたが見る私」になりたい—他者の視線の中で自分を確認する

歌詞冒頭:

“I just wanna see / あなたが見る私 / うまく出来てない、よね / can you forget my tears please”

この部分では、「あなたが自分をどう見ているか」が、主人公のアイデンティティ(自己)になっていることが示唆されます。
「うまく出来てない、よね」と自分自身に言い聞かせながらも、その未熟な部分を相手に“見てほしい/わかってほしい”という矛盾。
自分自身で自分を肯定できないからこそ、他者の視線に自分をゆだねてしまう。これは、愛の中にある“依存”の構図とも言えます。

2. 「あなた次第」の人生—自己を相手に委ねる怖さと甘さ

歌詞中盤:

“You あなた次第 since I met you / 私の人生は you / nobody can stop me but you”

このフレーズでは、出会った相手が自分の人生の中心になってしまった様子が描かれています。
「私の人生は you」――これは美しい言葉でもある一方で、「自分の人生の主導権を相手に握られてしまっている」という怖さもあります。
愛するということは、相手を大切にするということですが、あまりにもその比重が大きいと“自分”が見えなくなってしまう。歌詞はその境界を丁寧に描いています。

3. 自己犠牲・“聖人かのように”捧げる愛

サビから:

“あなたが笑うと / すべてを犠牲にしたっていいの / まるで私が聖人かのように / あなたは笑うの”

ここがこの曲のキーメッセージとも言える部分です。
「あなたが笑うと、すべてを犠牲にしたっていい」――というほどの献身。
まるで“聖人”という語を使うことで、自己犠牲を肯定的に見せつつ、そこに潜む痛みや矛盾もにじませています。
愛されること、自分を捨ててもいいと思うこと、それが“強さ”に見えて実は“弱さ”でもあるという複雑な心情です。

4. 「死ねないまだ/i love you」—生きる理由としての愛

“私の世界を振り回す / そんなあなたが / 愛しいから / 死ねないまだ / i love you”

“人生を振り回される”相手を「愛しい」と感じてしまう。
そして「死ねないまだ」というフレーズが出てくることで、愛が “生きる理由” になっている側面が見えます。
つまり、愛される/愛するという行為が、ただ感情の発露だけでなく「生きる意味」まで背負ってしまっている。切ないけど、そこに真実がある気がします。

5. 「あなたは初めての光/地獄に行っても…」—希望と依存の狭間

“あなたは初めての光”/“If I go to hell don’t follow me, ok?/それ以外は出来るだけ手を繋いで 一緒にいてほしいな あなたが見る世界に居たい”

「つまらない世界に 情けない私に あなたは初めての光」という表現から、出会う前の主人公の世界は暗く、相手が現れて初めて「希望」が灯ったことが読み取れます。
でも同時に “If I go to hell don’t follow me” というセリフがあるように、相手を巻き込みたくない、依存を強めたくないという自己防衛も働いています。
愛と依存、希望と恐怖。どちらもこの歌詞には共存しています。


🎤 ボイトレ的!「i love you」を歌うためのコツ

ナユタス下北沢校講師の視点で、「ちゃんみな i love you」を歌う上で意識したい歌い方のポイントをお伝えします。

1. 冒頭の“弱さ”を声で包む

冒頭の「I just wanna see…/あなたが見る私 うまく出来てない、よね…」という部分は、強く出すより、そっと包むように歌うと感情が伝わります。

  • 声量を抑えめに、内声やミドルレンジを使って “つぶやく” 感覚で。

  • 息をわずかに含ませて「うまく出来てない」弱さを響かせましょう。

  • 喉を締めず、リラックスして「あなたが見る私」というフレーズを伸ばすと効果的です。

2. サビでの自己犠牲的な感情を体で表現

サビの「あなたが笑うと/すべてを犠牲にしたっていいの…」あたりは、声に厚みを持たせて“強さ”を表現しましょう。

  • 腹式呼吸で下支えし、胸を開いて歌う。

  • 高めの音域になるなら、頭声+ミックスで「抜け」を確保。

  • サビの終わり「i love you」は、少し溜めてから放つと効果大です。

3. 英語フレーズ・“If I go to hell…”などを滑らかに

英語のフレーズが歌詞中に存在します。例えば「If I go to hell don’t follow me, ok?」など。 UtaTen

  • 英語部分は発音を意識して、母音を明瞭に。

  • “go to hell” の “hell” は強めに発音して、感情の転換点として使えます。

  • “don’t follow me, ok?”は “ok?” を軽くラップっぽくもいいのでリズムをつけると印象的。

4. 表情と間(ま)を効果的に使う

この曲は感情の起伏があるので、歌い方だけではなくパフォーマンス表現も重視です。

  • 弱さを歌っている時は、視線を少し落とす。

  • サビやクライマックスでは視線を前に、指差す/胸に手を当てる等で“宣言”的動作”を入れると良い。

  • フレーズの間に「ほんの一秒」の静寂=間(ま)を入れて、次の歌詞がより響くように導く。

 


✍️ まとめ:「i love you」を歌詞+歌い方で自分のものにする

ちゃんみなの「i love you」は、

  • 相手の視線の中でしか自分を見つけられない“私”

  • 全てを捧げる覚悟をもった“愛”

  • 依存と希望、弱さと強さが同居するラブソング

というとても複雑で深い感情を歌った一曲です。
歌詞を理解しながら歌うことで、ただ「好きだ」という言葉以上の、**「あなたのために生きたい/あなたがいるから生きていく」**という想いが伝わります。

歌い方(ボイトレ)も併せて意識すれば、歌唱としてもパフォーマンスとしても “ただ歌う” 以上の説得力が出ます。
ぜひこの曲を練習するときは、

  1. 自分の弱さをゆるやかに歌う部分

  2. 感情を爆発させるサビ/クライマックス

  3. 言葉・英語・表情・間の使い方

この3つを意識して練習してみてくださいね。

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