皆さんこんにちは!NAYUTAS新宿西口校でございます!
曲を聴いていて、
「ここで急に雰囲気が変わった!」
「サビに入ったら、景色が変わったように感じる!」
と思ったことはありませんか?
そんな変化を生み出している仕掛けのひとつが、転調です。
今回は、転調が多いことで知られる3曲を取り上げます。
-
松本梨香「めざせポケモンマスター」
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Linked Horizon「紅蓮の弓矢」
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Aqours「MIRAI TICKET」
それぞれ、1曲を通してキーがどう変化していくのかを追いかけてみましょう。
① 松本梨香「めざせポケモンマスター」
まずは「めざせポケモンマスター」。
一見すると、ひたすら勢いよく進んでいく曲に聴こえますが、実は曲の中で何度もキーが変化しています。
この曲は、およそ6回の転調として整理できます。
1曲を通したキーの流れ
| 転調回数 | キー | セクション |
|---|---|---|
| ― | Aマイナー | Aメロ1 |
| 1 | ↓ Aメジャー | Bメロ1・サビ1 |
| 2 | ↓ Aマイナー | 間奏1~Aメロ2 |
| 3 | ↓ Aメジャー | Bメロ2・サビ2 |
| 4 | ↓ Aマイナー | 大サビ1・ギターソロ前半 |
| 5 | ↓ Aメジャー | ギターソロ後半・サビ3 |
| 6 | ↓ Aマイナー | 大サビ2~ |
こうして並べると、とても面白いことが分かります。
Aマイナー
↓
Aメジャー
↓
Aマイナー
↓
Aメジャー
↓
Aマイナー
↓
Aメジャー
↓
Aマイナー
と、何度も行ったり来たりしているのです。
何が面白い?
ポイントは、単純に「キーが上がる」わけではないこと。
Aという音を中心にしながら、マイナーとメジャーを行き来しています。
そのため、
「ものすごく転調した!」
という感じはあまりしません。
むしろ、曲の中で明暗が切り替わるように聴こえます。
ちなみに細かく分析すると、BメロでAメジャーからF♯マイナーへ移動し、サビでAメジャーへ戻ると考えることもできます。
つまり、どこまでを「転調」と数えるかによって、回数は変わってきます。
② Linked Horizon「紅蓮の弓矢」
次は「紅蓮の弓矢」。
この曲は、先ほどの「めざせポケモンマスター」とはかなり違います。
「紅蓮の弓矢」は、曲の展開そのものが非常に激しく、調性も次々と変化します。
分析上は、およそ12回の転調として整理できます。
1曲を通したキーの流れ
| 転調回数 | キー | セクション |
|---|---|---|
| ― | C♯マイナー | イントロ |
| 1 | ↓ Eマイナー | イントロ |
| 2 | ↓ G♯マイナー | Aメロ1・Bメロ1前半 |
| 3 | ↓ C♯マイナー | Bメロ1後半・サビ1・間奏 |
| 4 | ↓ Eマイナー | オルガンソロ・Cメロ1 |
| 5 | ↓ Aマイナー | Dメロ |
| 6 | ↓ F♯マイナー | ギターソロ前半 |
| 7 | ↓ Aマイナー | ギターソロ後半 |
| 8 | ↓ C♯マイナー | 語りセクション |
| 9 | ↓ G♯マイナー | Cメロ2 |
| 10 | ↓ C♯マイナー | Bメロ2・サビ2・アウトロ |
| 11 | ↓ Eマイナー | アウトロ |
| 12 | ↓ Gマイナー | アウトロ |
キーの流れだけ抜き出すと、
C♯m → Em → G♯m → C♯m → Em → Am → F♯m → Am → C♯m → G♯m → C♯m → Em → Gm
となります。
何が面白い?
「紅蓮の弓矢」は、転調するたびに曲の雰囲気が変化します。
特に面白いのが、最後のアウトロ。
それまでC♯マイナーを中心に展開していたところから、
C♯m → Em → Gm
と変化して終わります。
最後までキーが落ち着かない。
これが「紅蓮の弓矢」の独特な緊張感につながっています。
転調を単なる「サビを盛り上げる技」としてではなく、曲の場面そのものを切り替える仕掛けとして使っている、と考えると分かりやすいでしょう。
③ Aqours「MIRAI TICKET」
そして3曲目は、Aqoursの「MIRAI TICKET」。
今回の3曲の中でも、特に転調の多さが目立つ曲です。
分析では、およそ13回の転調として整理できます。
1曲を通したキーの流れ
| 転調回数 | キー | セクション |
|---|---|---|
| ― | Gメジャー | イントロ |
| 1 | ↓ Eメジャー | イントロ |
| 2 | ↓ Gメジャー | イントロ・サビ1 |
| 3 | ↓ B♭メジャー | 間奏1 |
| 4 | ↓ Bメジャー | 間奏1 |
| 5 | ↓ B♭メジャー | Aメロ1 |
| 6 | ↓ Gメジャー | Bメロ1 |
| 7 | ↓ Aメジャー | Bメロ1 |
| 8 | ↓ Gメジャー | サビ2 |
| 9 | ↓ A♭メジャー | ソロ |
| 10 | ↓ Fメジャー | サビ3・落ちサビ |
| 11 | ↓ Gメジャー | サビ4・ラスサビ・アウトロ |
| 12 | ↓ B♭メジャー | アウトロ |
| 13 | ↓ Gメジャー | アウトロコーラス |
キーだけを追いかけると、
G → E → G → B♭ → B → B♭ → G → A → G → A♭ → F → G → B♭ → G
となります。
これはかなりの変化量です。
何が面白い?
まず、イントロからいきなり、
G → E → G
と動きます。
つまり、曲が始まってすぐに転調。
さらに、
G → B♭ → B → B♭
と進み、AメロではB♭、BメロではGからAへ、そしてサビでGへ戻ります。
後半に入ると、
G → A♭ → F → G → B♭ → G
とさらに展開。
ここまでキーが変わっているのに、曲としては不思議とまとまって聴こえます。
これが「MIRAI TICKET」の面白いところです。
転調を「ここで驚かせる!」という目的だけで使うのではなく、曲全体を次々と展開させるための仕掛けとして使っています。
3曲をキーの流れで比較してみる
3曲のキーの変化を並べてみると、違いがさらに分かります。
めざせポケモンマスター
Am → A → Am → A → Am → A → Am
同じAを中心に、メジャーとマイナーを行き来。
紅蓮の弓矢
C♯m → Em → G♯m → C♯m → Em → Am → F♯m → Am → C♯m → G♯m → C♯m → Em → Gm
複数のマイナーキーを行き来しながら、曲の場面を次々と変化。
MIRAI TICKET
G → E → G → B♭ → B → B♭ → G → A → G → A♭ → F → G → B♭ → G
メジャーキーを中心に、かなり頻繁にキーが動いていきます。
転調の多さだけでは分からない、それぞれの個性
ここまで見ると、
「転調が多い曲=複雑な曲」
と思ってしまいそうです。
でも、3曲を聴き比べると、転調の使い方はまったく違います。
**「めざせポケモンマスター」**は、AマイナーとAメジャーを行き来することで、曲に明暗を作っています。
**「紅蓮の弓矢」**は、さまざまなマイナーキーを移動することで、曲の緊張感や場面転換を作っています。
**「MIRAI TICKET」**は、多数のメジャーキーを次々と通過しながら、曲全体を大きく展開させています。
つまり、
「転調が何回あるか」だけではなく、「どんなふうに転調するか」が重要なのです。
まとめ|この曲、何回転調してる?
今回の3曲をまとめると、
| 曲 | 転調回数の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| めざせポケモンマスター | 約6回 | AマイナーとAメジャーを行き来 |
| 紅蓮の弓矢 | 約12回 | 複数のマイナーキーを次々と移動 |
| MIRAI TICKET | 約13回 | 多数のメジャーキーを行き来 |
となります。
ただし、これはあくまで一つの分析方法による回数です。
一時的な調性感の変化や平行調への移動などを「転調」と数えるかどうかで、回数は変わります。
だからこそ、
「この曲は○回転調しています」
と数字だけを見るのではなく、
「曲のどこで、どのキーから、どのキーへ移動しているのか」
を見るのが面白いところです。
次に好きな曲を聴くときは、
「この曲、何回転調してる?」
と、ぜひキーの変化を追いかけてみてください。
いつも聴いている曲の中に、作曲者が仕掛けた「音楽の景色」が見えてくるかもしれません。
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