こんにちは、NAYUTAS天王寺校です!
私は、語れるほどではないのですが、アニメは好きで、
いくつか好きな作品を追いかけております。
今回は、2024年の話題作アニメ『ダンダダン』に注目したいと思います!
最近第2期も始まりましたね!
都市伝説と宇宙人という異なる“オカルト”ジャンルを見事に融合させたこの作品では、ストーリーと同じくらい音楽とBGMの演出が深く、緻密に設計されています。
この記事では、物語に登場する印象的な“都市伝説”や“宇宙人”と、そこで流れる音楽の構造や音響的演出について、音楽教室ならではの視点から分析していきます!
◆『ダンダダン』とは?
原作は龍幸伸による同名漫画(集英社・ジャンプ+)。
都市伝説マニアの少年「オカルン」と霊感少女「モモ」が、幽霊や宇宙人といった“現代の怪異”に巻き込まれながら、友情と恋愛、成長を描いていくSF青春アクション作品です。
特徴的なのは、「宇宙人vs幽霊」という一見チグハグなジャンルを、“ガチで怖い&熱いバトル”に落とし込んでいる点。
◆登場する都市伝説&宇宙人と、そのサウンド演出
1. 【ターボババア】×トリッキーなリズム&ノイズ
まず1話で登場する「ターボババア」。
これは元々ネットで流布された都市伝説で、高速移動する老婆が若者を追いかけるという不気味な存在です。
この登場シーンでは、ビートのない持続音(ドローン)+金属音+リバースサウンドが重ねられ、不快感と緊張感を生み出します。
突然の「無音」→爆音というダイナミクスのコントラストが視覚的恐怖を倍増させています。
🎵 音楽的ポイント:拍を排除したアンビエント構造、ノイズミュージック的手法
2. 【セルポ星人】×低周波+モジュレーション効果
オカルンが宇宙人に拉致されるシーンでは、低域にうねるようなサブベース音と、人間の声を加工したようなモジュレーションボイスが特徴的。
これは、映画『未知との遭遇』や『エイリアン』にも共通する「言語を超えた音の恐怖」へのアプローチで、
音楽というより“異音”としての演出が行われています。
🎵 音楽的ポイント:周波数変調(FM合成)、ボコーダー、ローパスフィルターを駆使したサウンドデザイン
3. 【宇宙人 vs 幽霊のバトル】×和太鼓+シンセサイザーの融合
シリーズ中盤以降に描かれる、オカルトバトルのシーンでは、**和風の打楽器(和太鼓、鈴など)**と、SF的なエレクトロシンセが融合されたユニークなサウンドトラックが多く登場します。
これは、「日本的な怪異(幽霊)」と「SF的な存在(宇宙人)」という作品のテーマそのものを、音楽的に表現していると言えます。
特にドラムのポリリズム処理(リズムのズレ)と、メロディのない持続トーン系シンセが重なり合うことで、バトルの“混沌さ”を音で演出しています。
🎵 音楽的ポイント:ポリリズム、和楽器と電子音のハイブリッドオーケストレーション
◆『ダンダダン』のBGMは“音楽”ではなく“空間”
『ダンダダン』の劇伴(サウンドトラック)は、旋律ではなく空間を演出する音で構成されていることが多くあります。
とくに“恐怖”や“未知”といった抽象的な感覚を、**音の密度、質感、定位(左右や奥行)**で描いています。
NAYUTASでも、生徒の中に映画やアニメ音楽を学びたい人、作りたい人がいますが、こういった作品から学べることは非常に多いです。
◆まとめ|『ダンダダン』の音楽から学べる3つのこと
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BGMは感情だけでなく、“世界観”も作る
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旋律がなくても“音楽”として成立する
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ジャンルをミックスすることで新しい表現が可能になる
『ダンダダン』の音楽は、まさに現代の音楽制作に必要なセンスと技術を詰め込んだ教材とも言えるかもしれません。
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「どうしてこの音で怖く感じるのか?」
「どうやってシンセで宇宙人の声を作るのか?」
そんな疑問を、一緒に解き明かしていきましょう!