こんにちは！ナユタス月島校です🌛
2018年の朝ドラ『半分、青い。』の主題歌として話題になった星野源「アイデア」。
私は上京してから毎日欠かさず「朝ドラ鑑賞」をしていますが、その中でも特に心に残っているお気に入りの曲が、今回ご紹介する星野源「アイデア」です。
（ちなみに、INTPの夫も大好きな楽曲でして…私情が入ってしまいすみません…笑）
朝に聴くととても軽やかで、目覚ましにぴったりなポジティブソング。ですが、よくよく聴いてみると、そのポップさの裏には「日常を分解・再構築する知性とユーモア」が潜んでいると感じました。
そこで今回は、MBTIで「論理学者」と呼ばれる INTP の視点から、この歌詞を読み解いてみたいと思います。
INTP（論理学者）とは？
MBTIの16タイプの一つで、以下の認知特性を持つ内省的な探究者です。
- 内向（I）：内面世界に意識を向ける
- 直観（N）：具体よりも抽象概念を重視する
- 思考（T）：感情よりも論理・整合性を優先する
- 知覚（P）：計画固定よりも柔軟性・可能性を好む
INTPは「観察 → 分解 → 抽象化 → 再構築」が得意。ありふれた日常からも新しいアイデアを生み出せるタイプです。星野源「アイデア」には、まさにその思考スタイルが色濃く表れています。
日常を再定義する朝の風景
おはよう 世の中
夢を連れて繰り返した
湯気には生活のメロディ鶏の歌声も
線路 風の話し声も
すべてはモノラルのメロディ
「おはよう」を“世の中”に向ける発想は、日常の挨拶を抽象的に拡張した再定義。さらに「湯気には生活のメロディ」は、ありふれた現象を音楽的な構造に変換する視点です。
「鶏」という漢字の選択もユニーク。自然の鳥ではなく、生活に根差したニワトリ＝生活音を象徴させています。
そして「すべてはモノラルのメロディ」。これは、朝ドラ主人公・鈴愛が片耳難聴という設定とリンクし、現実の制約そのものを楽曲の構造に取り込む発想です。INTPが得意とする「制約の意味変換」を思わせます。
悲しみを青空へ変換する知性
涙零れる音は
咲いた花が弾く雨音
哀しみに 青空を
「涙」「哀しみ」というネガティブな言葉を、「花」「青空」で転換する表現。INTPは二元論に回収せず、相反する要素をひとつのシステムに再構成する傾向があります。
「涙＝花を咲かせる雨音」という逆説的な比喩によって、ネガティブが新しい価値に変わっていく。ここに論理学者的な思考の柔軟さが表れています。
「塞ぐ影にアイデアを」— 発想で越える
つづく日々の道の先を
塞ぐ影にアイデアを
雨の音で歌を歌おう
すべて越えて響け
「塞ぐ影」は、人生の障害であり、鈴愛の片耳難聴の象徴でもあります。しかし提示される解決法は「力」ではなくアイデア。
INTPは、壁に直面したときに「新しい視点」で突破口を見出すタイプです。サビはまさに、論理学者の強み＝問題の再定義を音楽的に表現している部分だといえます。
孤独から共鳴へ：鼓動という普遍の歌
闇の中から歌が聞こえた
あなたの胸から
刻む鼓動は一つの歌だ
胸に手を置けば
そこで鳴ってる
内向的で孤独に陥りがちなINTP。しかし、胸の鼓動という個人的なリズムは、やがて他者へと響き合う普遍の歌になる。
孤独な探究から、共鳴と共同性へ。星野源は、その変化をポップスという形で描き出しています。
まとめ：INTPの思考プロセスとしての「アイデア」
- 観察と抽象化：「湯気には生活のメロディ」
- 生活のリアリティ：「鶏」の選択が示す身近な音
- 制約の意味変換：「モノラル」の構造化
- 再定義：「哀しみに 青空を」
- 発想の突破：「塞ぐ影にアイデアを」
- 共鳴：胸の鼓動＝普遍の歌へ
退屈に見える日常を抽象化し、ネガティブを別の価値に置き換え、制約を発想で乗り越え、孤独から共鳴へ。
星野源「アイデア」は、まさに論理学者（INTP）の知的営みを音楽的に描いた楽曲だと言えるでしょう。
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※本記事は筆者の解釈に基づく考察です。引用歌詞は必要最小限の範囲で表記しています。