「好きな曲はある。でも、自分が歌うとカラオケが盛り下がる気がする」
そんなふうに感じて、順番が回ってくるのが少し憂うつになることはありませんか?
今回ご紹介するのは、NAYUTAS宇都宮校に通う20代男性の生徒さんです。
入会前は、好きな曲をもっと上手く歌いたい気持ちはありましたが、人前で歌うことには自信がありませんでした。
友人とのカラオケでも、自分の番が近づくと少し気が重くなっていたそうです。
そこから月3回のマンツーマンレッスンと、1日5分程度・週3〜4日の自主練習を約12か月継続。
現在は以前より音程が安定し、低音も出しやすくなりました。
そして何より大きいのは、以前ほど周囲を気にせず、カラオケそのものを楽しめるようになったことです。
次の目標は、発表会への挑戦です。
実例|カラオケに苦手意識があった20代男性
※こちらは、NAYUTAS宇都宮校に通う実在の生徒さんの経過をもとに、個人が特定されないよう一部の表現を調整しています。変化の程度や期間には個人差があります。
受講前|「自分が歌うと盛り下がる気がする」
この生徒さんは20代男性。
好きな曲はあり、カラオケそのものが嫌いだったわけではありません。
ただ、人前で歌うことには自信がなく、
「自分の番になると空気が変わる気がする」
「もう少し普通に歌えたらいいのに」
と感じていました。
歌ってもらうと、本人が感じていた以上に、いくつか別々の課題が重なっていました。
講師が確認した3つの課題
1.言葉の頭が少し曖昧になる
歌詞の最初の子音が弱く、言葉の輪郭がぼやける部分がありました。
本人としては普通に歌っているつもりでも、聞いている側には歌詞が少し流れて聞こえる状態です。
歌唱時の母音の聞き取りやすさについては、歌い方や音の高さによって明瞭度が変わることが研究でも報告されています。歌では「音程だけ合えばよい」のではなく、言葉の形も聞こえ方に関わります。
ただし、今回の生徒さんについて研究結果をそのまま当てはめているわけではありません。
実際のレッスンでは、その人の歌詞の聞こえ方を一つずつ確認しています。
2.口の開きが小さい
もう一つ気になったのが、歌っているときの口の使い方でした。
特に言葉の頭や母音が小さくまとまり、
「声が前へ出ない」
と本人が感じやすい状態になっていました。
そこで、ただ大声を出すのではなく、口の開きや母音の形を確認しながら発音を整えました。
「もっと声を出して」
だけではなく、
「この言葉の最初をもう少しはっきり」
「この母音は少し口を使ってみよう」
と細かく見ていきます。
3.自分に合ったキーが分かっていなかった
本人が選んでいたキーが、必ずしも現在の声に合っているとは限りませんでした。
原曲キーに合わせようとして、低い部分が不安定になったり、反対に無理な音域へ入ったりする曲もありました。
カラオケでは、原曲キー=正解ではありません。
まず気持ちよく歌えるキーを探し、その中で音程や声量を整える方法もあります。
NAYUTAS宇都宮校で行ったレッスン
音程を一音ずつ確認する
最初は、曲を最初から最後まで歌うだけではなく、音程が不安定な場所を取り出しました。
基準音を聞いて、
聞く→歌う→確認する→修正する
という流れを繰り返します。
「なんとなく合っている」ではなく、自分でも高い・低いを判断できるようにしていきました。
音程そのものに悩んでいる方は、こちらの記事も参考になります。
好きな曲をそのまま教材にする
基礎練習だけではなく、本人が普段カラオケで歌いたい曲も使っています。
実際の曲で、
- 音程が外れやすい場所
- 声量が落ちる場所
- 言葉が聞こえにくい場所
- キーが合わない場所
を確認します。
「この練習を何のためにやっているのか」が、曲の中で分かるようにするためです。
キーを調整して比べる
同じ曲でも、キーを変えるだけで歌いやすさはかなり変わることがあります。
原曲キー、1つ下、2つ下などを比較し、
「どこが一番自然に歌えるか」
を一緒に確認しました。
キーを下げることは、上達を諦めることではありません。
今の自分に合う場所を知ることも、歌いやすくするための大切な調整です。
発音は「言葉の頭」から
発音では、すべてを大きくはっきり言おうとはしませんでした。
特に気になった言葉だけ、
「最初の子音を少し丁寧に出す」
「口をもう少し動かす」
といった小さな修正から始めています。
これだけでも、歌詞の聞こえ方が変わることがあります。
声量が落ちる部分だけを練習する
曲の途中で声量が落ちる場所もありました。
そこで曲を何度も通すのではなく、その1〜2フレーズだけを取り出します。
小さな声から無理なく声を出し、
「途中で急に弱くなっていないか」
「喉に力を入れて大きくしていないか」
を確認しました。
自主練習は1日5分程度
この生徒さんは、自宅でも練習を続けています。
ただし、毎日30分、1時間と歌い込んでいたわけではありません。
1日5分程度、週3〜4日。
内容もかなりシンプルです。
- 音源を聞いて音程を合わせる
- 苦手な1〜2フレーズだけ繰り返す
その日の課題を一つに絞って続けました。
忙しい日はやらないこともあります。
毎日必ず練習することより、
何を直す5分なのかを決めること
を優先しています。
12か月後|低音はmid1D付近からlowG付近まで
約12か月続ける中で、音程は以前より安定してきました。
また、本人・講師ともに、以前より声が前へ届きやすくなったと感じられる場面も増えています。
さらに具体的な変化として、低音域があります。
受講前は、mid1D(D3)付近より低い音になると出しにくさがありました。
現在は、lowG(G2)付近まで出せるようになっています。
もちろん、「誰でも1年でG2まで出せる」という意味ではありません。
声の高さには個人差がありますし、ただ低い音が出れば歌が上手いわけでもありません。
今回の生徒さんの場合は、キーや発声を確認しながら練習を続ける中で、以前より使える低音域が広がったという実例です。
歌唱時のピッチや声の強さは、それぞれ独立しているわけではなく、発声状態と関わりながら調整されることが古くから研究されています。
一番分かりやすかったのは、昔の録音との比較
本人が変化を強く感じたのは、過去の録音を聞いたときでした。
普段は少しずつ変わっていくため、自分では意外と気づきません。
でも数か月前の録音と比べると、「前より歌えている」と自分の耳で確認できました。
この経験が、少しずつ自信にもつながっています。
「自分の番が嫌」から「歌うのが楽しい」へ
受講前は、友人とのカラオケでも、自分の順番が近づくと少し憂うつになっていました。
今は、以前ほど周囲を気にせず歌えるようになっています。
ここは、音域よりも大きな変化かもしれません。
「何点取れた」
「何Hz出た」
という数字だけではなく、
カラオケへ行ったときの気持ちそのものが変わった
からです。
現在の次の目標は、発表会への参加です。
以前なら「人前で歌うなんて」と感じていたところから、少し先の目標として発表会を考えられるようになっています。
1年通えば誰でも変わるわけではありません
ここは、はっきり書いておきたいところです。
今回の生徒さんは、
- 月3回のレッスン
- 約12か月の継続
- 週3〜4日の短い自主練習
を積み重ねています。
一度や二度のレッスンで全部が変わったわけではありません。
また、同じ1年間でも、
- 元々の音域
- 音程感覚
- 自主練習の頻度
- 歌いたい曲
- 生活リズム
によって変化は違います。
費用も時間もかかります。
独学で十分楽しめている方なら、無理にスクールへ通う必要もありません。
一方で、
「何を直せばいいのか自分では分からない」
「歌うのが恥ずかしくて、ずっと避けている」
という方なら、一度第三者に聞いてもらう意味はあります。
自宅で試すなら、この2つから
1.苦手なフレーズだけ録音する
一曲全部を録音しなくて大丈夫です。
「ここだけ苦手」
という1〜2フレーズを録音します。
確認するのは、
- 音程
- 声量
- 言葉の聞こえ方
のうち1つだけ。
一度に全部直そうとしないことがポイントです。
2.キーを変えて歌い比べる
原曲キー、1つ下、2つ下などを比べてみます。
一番楽に歌えるキーを探します。
もしキーを変えた途端に、
「低音も高音も安定した」
のであれば、歌唱技術だけではなく、曲のキー設定が合っていなかった可能性もあります。
よくある質問
Q.歌が苦手でもボイトレを始められますか?
A.はい。最初から上手く歌える必要はありません。現在の歌声を確認して、音程、キー、発音など必要なところから進めます。
Q.自主練習は毎日必要ですか?
A.必ず毎日である必要はありません。今回の生徒さんは1日5分程度、週3〜4日ほど続けました。長時間より、課題を決めて続けることを重視しています。
Q.低い声は練習で広がりますか?
A.変化する場合はありますが、音域には個人差があります。無理に低く出そうとせず、現在の声を確認しながら練習することが大切です。
Q.自分に合ったキーが分かりません
A.原曲キーだけにこだわらず、いくつかのキーで歌い比べると分かりやすくなります。レッスンでも実際の曲を使って確認できます。
Q.カラオケで人前に歌うのが恥ずかしいです
A.珍しい悩みではありません。まずはマンツーマンで歌うことに慣れ、本人が希望する場合は、発表会などを次の目標にする方法もあります。
Q.体験レッスンでは何をしますか?
A.好きな曲や現在困っていることを伺い、実際の歌声を確認します。そのうえで、最初に練習したほうがよい部分を整理します。
まとめ|「歌が苦手」より、「何が苦手か」が分かると変わりやすい
今回ご紹介した20代男性の生徒さんは、最初、
「自分が歌うとカラオケが盛り下がる気がする」
と感じていました。
でも、実際に確認すると、
- 発音
- 口の使い方
- 音程
- キー
- 声量
と、改善できるポイントがいくつもありました。
そこから月3回のレッスンと、1日5分程度の自主練習を約12か月継続。
現在は音程が以前より安定し、低音もmid1D(D3)付近からlowG(G2)付近まで出しやすくなっています。
そして何より、
「自分の番が来るのが嫌」だったカラオケを、今は以前より楽しめるようになったこと。
ここが、この生徒さんにとって一番大きな変化です。
次の目標は、発表会への挑戦です。
今の歌声を一度確認してみたい方へ
ボイストレーニング&ダンスNAYUTAS宇都宮校では、一人ひとりの歌声や目標に合わせてマンツーマンでレッスンを行っています。
「好きな曲をもう少し気持ちよく歌いたい」
「カラオケで自分の番を楽しめるようになりたい」
「自分に合うキーが知りたい」
そんな方は、まず今の歌い方を確認するところから始められます。
スクール情報
ボイストレーニング&ダンスNAYUTAS宇都宮校
〒321-0953 栃木県宇都宮市東宿郷2丁目5-3 MYビル1階
TEL:028-689-8166
営業時間:10:00〜22:00
定休日:なし(年末年始など除く)
JR宇都宮駅東口から徒歩4分
ライトライン東宿郷駅から徒歩1分
監修
ボイストレーニング&ダンスNAYUTAS宇都宮校
本記事は、NAYUTAS宇都宮校で実際に行っているマンツーマンレッスンと、実在する20代男性の生徒さんの経過をもとに構成しています。
参考資料
参照:「Intelligibility of Japanese sung vowels」Ichiro Nakayama, Masuzo Yanagida, Yuki Kakita, Tsutomu Uehata, Journal of the Acoustical Society of Japan (E), 1993, Vol.14 No.6, pp.409-415
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ast1980/14/6/14_6_409/_article/-char/en/
参照:「歌唱における声の調節」平野実ほか、日本耳鼻咽喉科学会会報、1971年、74巻7号、1189-1201頁
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibiinkoka1947/74/7/74_7_1189/_article/-char/ja/
最終アクセス:2026年10月6日

