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音階アルファベットの対応表|なぜCがド?ドイツ語読みと覚え方

ギターのコード譜や楽譜に書かれたアルファベット表記を見て、「Cはどの音だろう?」と戸惑った経験はありませんか。
この記事を読めば、「ド=C」「ラ=A」といった音の対応を完璧に理解し、楽譜のアルファベットを迷わず「音」として認識できるようになります。
本記事では、音階のアルファベット表記について、ドレミとの対応を表でわかりやすく解説します。

さらに、「なぜドがCなのか」という理由や効率的な覚え方、クラシックで使われるドイツ語の読み方の違いまで網羅的に説明しているので、参考にしてみてください。

この記事でわかること

  • ドレミとアルファベットの対応関係と「ラ=A」が基準である理由
  • 音楽ジャンルごとの英語読みとドイツ語読み(シ=H)の違い
  • 基準音や楽器の視覚情報と結びつけて覚える効率的な方法
  • 単音だけでなく和音(コード)の根音を示す記号としての役割

この記事のコンテンツ

【早見表】音階の「ドレミ」とアルファベット「CDE」の対応を一覧で解説

音楽の世界では、音の高さを示す世界共通の基準としてアルファベット表記が用いられます。
これが「音名」です。
私たちが慣れ親しんでいる「ドレミファソラシ」は主にイタリア語由来の呼び方で、アルファベットの音名とは異なります。

この順番と対応関係は音楽の基本となるため、最初に覚えておくと学習がスムーズに進みます。
特にコード理論などを学ぶ上では、アルファベット表記の理解が不可欠です。
以下の一覧表で、それぞれの音の対応をしっかり確認しましょう。

音名については「第2回 音名について」でも詳しく紹介しているので参考にしてみてください。

イタリア語・日本語・英語・ドイツ語の音名表記の違い

イタリア語 日本語 英語 ドイツ語
Do,Re,Mi,Fa,Sol,La,Si ハ,ニ,ホ,ヘ,ト,イ,ロ C,D,E,F,G,A,B C,D,E,F,G,A,H

音名の表記や読み方は、国や音楽のジャンルによって異なります。
日本では小学校で「ドレミ」と一緒に日本語の「ハニホヘトイロ」も学びますが、これも音名のひとつです。
日本では、「イロハニホヘト」を音名に当てはめていますが、英語式なら「CDEFGAB」となります。
英語式に対応させた結果、「ハニホヘトイロ」となったという説が有力です。

ポピュラー音楽では英語読み、クラシック音楽の分野ではドイツ語読みが一般的に使われます。

特にドイツ語の表記では「シ」の音が「H(ハー)」になるなど、英語とは異なるルールがあるため注意が必要です。

シャープ(♯)とフラット(♭)のアルファベット表記

ピアノの黒鍵にあたる音など、基本的な音階から半音ずれる音は、「シャープ」や「フラット」といった記号を使って表記します。
シャープは元の音を半音高くすることを示し、アルファベットの後ろに「♯」を付けて「C♯」のように表します。
一方、フラットは元の音を半音低くすることを示し、「♭」を付けて「B♭」のように表記するのがルールです。

これらの変化記号が付くことで、表現できる音の幅がさらに広がります。

なぜ「ド」はAではなく「C」なの?音階アルファベットの起源を解説

多くの人が疑問に思うのが、「なぜドレミの始まりである『ド』が、アルファベットの始まりである『A』ではないのか」という点です。
これは、歴史的に音階を定める際の基準音が「ラ」の音だったことに由来します。
基準となる音にアルファベットの最初の文字「A」を割り当てたため、そこから順番に数えていくと「ド」の音には「C」が当てはめられました。

つまり、現在のアルファベット音名はラの音から始まっているのです。
一方、「ドレミ」は全く異なる経緯で誕生した呼び方です。

基準音が「ラ(A)」になった歴史的背景

音階の基準が「ラ(A)」の音になったのは、古代ギリシャで使われていた弦楽器の一番低い音が「ラ(A)」だったため、これを基準に音階が作られたという説があります。この伝統が中世ヨーロッパに受け継がれ、音にアルファベットを割り当てる際に、基準となる「ラ」の音に「A」が与えられたと考えられています。

現在でもオーケストラがコンサートの前にチューニング(音合わせ)を行う際は、オーボエが吹く「ラ(A)」の音に各楽器が合わせるのが通例となっています。これは、オーボエの音が他の楽器の音に埋もれにくく、はっきりと聞き分けやすいためです。 また、弦楽器の多くに「ラ」の開放弦があることも理由の一つとされています。

「ドレミ」は歌いやすさから生まれた階名

アルファベットの音名が音の絶対的な高さを示すのに対し、「ドレミ」は音と音の相対的な関係を示す「階名」として生まれました。
その起源は、11世紀頃のイタリアの修道士グイード・ダレッツォが、聖歌を覚えやすくするために考案したものです。

彼は「聖ヨハネ賛歌」という曲の各節の最初の歌詞「Ut,Re,Mi,Fa,Sol,La」が、ちょうど音階順になっていることに気づき、その頭文字を音の呼び名として用いました。
後に「Ut」は発音しにくいことから「Do」に変わり、「Si」が加えられて現在のドレミが完成しました。

ドレミファソラシドの読み方については「ドレミファソラシドの読み方」でも詳しく紹介しているので参考にしてみてください。

これでもう迷わない!アルファベット音階の効率的な覚え方3選

音階とアルファベットの対応は、一度覚えてしまえば非常に便利ですが、慣れるまでは混乱しやすいものです。
ここでは、初心者でも効率的に覚えられる3つの方法を紹介します。
これらの覚え方を実践することで、理論を丸暗記するのではなく、感覚的にアルファベット音名を理解できるようになります。

自分に合った方法を見つけて、楽譜やコード譜を読む際の苦手意識を克服しましょう。

覚え方①:基準となる「ラ=A」と「ド=C」から覚える

最も確実な覚え方は、基準となる音を2つ決めて、そこから他の音を導き出す方法です。
まずは、音階アルファベットの基準である「ラ=A」を覚えましょう。
次に、ドレミファソラシの音階は「ド」から始まることが多いので、もうひとつの基準として「ド=C」を覚えます。

この2つさえ覚えておけば、「ド(C)レ(D)ミ(E)」や「ラ(A)シ(B)ド(C)」のように、アルファベット順と音階の順番をたどることで、他の音の対応もすぐに思い出せます。

覚え方②:頭文字が同じ「ファ=F」から連想する

特定の音を手がかりに連想ゲームのように覚える方法も効果的です。
「ファ(Fa)」とアルファベットの「F(エフ)」は、カタカナで書いたときの頭文字が同じ「フ」なので、非常に関連付けやすいでしょう。
この「ファ=F」を記憶のフックとして、その前後の音を「ミ=E」「ソ=G」というように思い出していくことができます。

「ソ(So)」と「G」や、「ラ(La)」と「A」も響きが近いため、セットで覚えると思い出すきっかけが増えます。

覚え方③:鍵盤やギターの指板とセットで視覚的に記憶する

楽器を演奏する人は、楽器の構造と結びつけて視覚的に覚えるのが最も効率的です。
ピアノの場合、中央の「ド」の鍵盤が「C」であると覚えることで、そこから右に白鍵をひとつずつ移動するごとに「C→D→E→F」とアルファベットが進んでいく様子を視覚的に捉えられます。

ギターの場合は、コードを押さえる際に必ず意識する開放弦の音(6弦からE,A,D,G,B,E)が、そのままアルファベットの音名になっているため、実践の中で自然に覚えられます。

【英語・ドイツ語】ジャンルで違うアルファベットの読み方を解説

アルファベットの音名は世界共通の表記ですが、その読み方は言語によって異なり、主に英語読みとドイツ語読みが使われます。
どちらの読み方を使うかは音楽のジャンルによって慣習的に決まっているため、両方を知っておくとコミュニケーションがスムーズになります。
例えば、バンドで「シーのコード」と言われたり、吹奏楽で「ツェードゥアー」と指示されたりした際に、どちらも「C(ド)」の和音を指していると理解できることが重要です。

ポピュラー音楽で一般的な英語読み(シー、ディー、イー)

ロック、ポップス、ジャズといったポピュラー音楽の分野では、英語読みが広く使われています。
中学校の英語の授業で習うアルファベットの読み方と基本的に同じなので、日本人にとっては馴染みやすいでしょう。
各音の読み方は以下の通りです。

C:シー
D:ディー
E:イー
F:エフ
G:ジー
A:エー
B:ビー

クラシック音楽で使われるドイツ語読み(ツェー、デー、エー)

クラシック音楽や吹奏楽の世界、また音楽大学の授業など、アカデミックな場面ではドイツ語読みが標準的な読み方として用いられます。
英語読みとは発音が異なるものが多く、特に注意が必要なのは「A」と「G」、そして「B」の扱いです。
ドイツ語の各音の読み方は以下の通りです。

C:ツェー
D:デー
E:エー
F:エフ
G:ゲー
A:アー
H:ハー

ドイツ音名については「ドイツ音名とは?一覧から覚え方まで詳しく解説」で詳しく紹介しているので、参考にしてみてください。

【要注意】ドイツ語音名における「B」と「S」の特別なルール

ドイツ語の音名で最も注意すべき点は、「シ」の音の扱いです。
英語読みでは「シ」の音を「B」と読みますが、ドイツ語読みでは「H」と読みます。
ではドイツ語の「B」は何かというと、これは英語の「B♭」、つまり「シのフラット」の音を指します。

この違いは、中世の時代に楽譜を書き写す際、ラテン文字の「b」が崩れて「h」に見えたことから混同が生まれたという説が有力です。
このルールは混乱しやすいため、クラシック音楽に触れる際は特に意識する必要があります。

単音だけじゃない!コードネームとしてのアルファベット表記の役割

ギターのコード譜などで目にするアルファベット表記は、これまで説明してきた「ド」や「レ」といった一つの音を指すだけではありません。
多くの場合、複数の音を同時に鳴らす「和音」を示す記号、すなわちコードネームとして使われます。
例えば、楽譜に「C」とだけ書かれている場合、それは「ド」の単音ではなく、「ド・ミ・ソ」で構成される和音を弾くことを意味します。

このように、アルファベット表記は文脈によって単音か和音か、その役割が変わることを理解しておくことが重要です。
スケールとコードについては「スケールとコード」で詳しく紹介しています。

音階のアルファベット表記に関するよくある質問

ここでは、音階のアルファベット表記について多くの人が抱く疑問に、Q&A形式でお答えします。
ドレミとの使い分けや、コード譜での意味、ドイツ語の特殊な読み方など、特に混乱しやすいポイントを整理しました。
これまでの内容の復習として、また知識の定着のために役立ててください。

Q1. 音階で「ドレミ」とアルファベットの「CDE」はなぜ両方使われるのですか?

「ドレミ」は音の相対的な関係を示す「階名」、「CDE」は音の絶対的な高さを示す世界共通の「音名」という役割の違いがあるためです。
歌う時やメロディーの構造を捉える際はドレミが、楽器の演奏や理論的な分析ではCDEというように、場面に応じた表記が使われます。

Q2. ギターのコード譜に出てくるアルファベットは、どの音を指していますか?

コード譜のアルファベットは、その和音(コード)の土台となる「根音(ルート音)」を指しています。
例えば「C」と書かれていれば、「ド」の音を根音とする和音(通常はド・ミ・ソで構成されるCメジャーコード)を弾く、という指示になります。

Q3. なぜドイツ語読みでは「シ」の音が「H(ハー)」になるのですか?

中世の楽譜を書き写す過程で、b(フラット記号)の角ばった書体がhの文字に見えたため、という説が有力です。
その結果、シのフラット(B♭)を「B(ベー)」、元のシの音を「H(ハー)」と表記して区別する独自のルールが定着したと言われています。

まとめ

この記事では、音階のアルファベット表記について、ドレミとの対応表を基に解説しました。
アルファベット表記は音の絶対的な高さを示す世界共通の「音名」であり、「ド=C」「ラ=A」という対応が基本です。
また、ポピュラー音楽では英語読み、クラシックではドイツ語読みが使われるなど、ジャンルによる読み方の違いも存在します。

さらに、この表記は単音だけでなく、和音を示すコードネームとしての役割も持ちます。
これらの知識を整理し、楽譜やコード譜への理解を深めていきましょう。