フジコ・ヘミングウェイさんが演奏する「ラ・カンパレラ(リスト作曲)」を聞き、感動した漁師の男性は
自分もこの曲を弾きたいと52歳からピアノは始め、多い時には1日10時間練習し、弾けるように
なり、ついにフジコ・ヘミングウェイさんのコンサートの前座で演奏してしまう。
これはETV特集「漁師と妻とピアノ」の大まかなあらすじですが、他にもピアノ講師である妻とのエピソード、
様々な葛藤などピアノをめぐる人間模様も丁寧に描かれています。
「ラ・カンパレラ」はプロのピアニストでも難しいとされる曲です。それを「私も弾きたい」という思いから
練習を続け、最終的に弾いてしまう人間の持つ可能性の大きさをあらためて知る機会となりました。
♦1万時間の法則
マルコム・グラッドウェル氏は著書『天才! 成功する人々の法則』(講談社、2009年)の中で
大きな成功を収めるには1万時間もの練習が必要だという「1万時間の法則(ten-thousand-hour rule)」の存在を指摘しました。
モーツァルトやビル・ゲイツ氏をはじめとした成功者には、大成するまで1万時間の下積み期間があったというのです。
1日の平均練習時間を3時間と仮定すれば、1万時間はおよそ10年に相当します。かなりの時間です。
しかし、これはあくまで特定の分野で世界レベルに達するには膨大な練習・努力が必要だということです。
♦すきこそもののじょうずなれ
「1万時間の法則」を聞くとちょっと腰が引けてしまいますが、52歳からピアノを弾き始めた男性は好きだからこそ
弾けるようになりました。恐らく努力を努力と感じていなかったのでしょう。
男性のエピソードの中で特に面白かったのが、ピアノを弾く前に休日8時間パチンコの椅子に座っていたおかげで、
ピアノの前に何時間座っても苦にならないというのです。
冗談もあると思いますが、人は努力の対象が好きであれば(趣味)、努力を苦であるとは感じない良い例だと思います。
苦手だと思っていたことをやってみると意外と好きになったりすることもあります。
好きだったり、興味があることを取り敢えず始めてみるというのは大切なことなのかもしれませんね。
好きであれば何かを始めるのに遅いということはありません。
ナユタス府中校はそんな方々のお手伝いできればと思ってます。
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