こんにちは。ボーカル講師のういです。
やっと秋らしい気候になってきましたね🎃
季節の変わり目な上、気圧の高低差も激しいこの時期は、身体のコンディションも変わりやすいもの。いつもと同じ声を目指すのではなく、その時その時の自分の身体に寄り添って、ベストな形で鳴らしてあげましょう♪
今回は「抑揚を制するもの、音楽を制す!?」と題して、あなたの歌をもっと “音楽的”にする方法を紹介します。
「音程には自信があるけれど、何だか一本調子と言われる」、「上手い人と比べると何かが違う気がする」……そんなお悩みを抱えてはいませんか?
ぜひ、下の5ステップを使って、より「歌える人の歌」を目指していってください♪
★ステップ1 フレーズとは何かを知る★
そもそも、フレーズとは何でしょうか?
これには様々な定義や解釈があるのですが、一旦この記事の中では、「フレーズとは、息を吸ってから歌い、また次の息継ぎをするまで(=一息で歌うひとまとまり)のこと」としますね。
曲の中で、そもそもどこで息をするのかが分からなかったり、あまり決まっていなかったりする場合は、ある程度決めてしまった方がこの先楽に進めます。歌詞カードを印刷して息継ぎの位置を書き込んでも良いですし、何度も練習するうちに無意識に決まってきているなんてこともあります。とにかく、自分はメロディの中のどこからどこまでを1フレーズと捉えて歌っているのか理解しておきましょう。
★ステップ2 フレーズに抑揚をつける★
フレーズの区切りがわかったら、そこから音楽が始まります。
フレーズを、ただの音のまとまりではなく、音楽にするためには、抑揚が必要です。
抑揚とはつまり、「弱い――強い――弱い」という山や「強い――弱い――強い」という谷のことです。
この抑揚をつけてあげるだけで、ぐっと歌が音楽らしくなってきます。
では、どこを山や谷の頂点や底にすれば良いのでしょうか?
まずお勧めしたいのは、「音程(音の高低)を参考にすること」です。
基本的に、低い音は穏やかに、高い音は強く歌った方が、楽に音程を合わせることができます。それだけでなく、私たちの耳はしばしば、低い音ほど音量はほどほどで耳を澄ましたくなる音を、高い音ほど開放的で強い音を求めがちなのです。
つまり、音が高くなっていくところは徐々に音が強くなるように、音が低くなっていくところは徐々に音が弱くなるように、山と谷を描いていけば良いわけですね!
★ステップ3 「だんだん強く」「だんだん弱く」を極める!★
さて、作りたい山・谷はできました。あとは実際に、自然な抑揚があるフレーズに聞こえるかどうかが肝心です。
そこで鍵になってくるのが、「だんだん強く=クレッシェンド」と「だんだん弱く=デクレッシェンド(ディミヌエンド)」の技術です。
せっかく山や谷を作ろうとしても、「だんだん強く」のはずがフレーズの最初からいきなり強く始まってしまったり、「だんだん弱く」のはずがフレーズ全体がパワーダウンしてしまったりすると、とてももったいない。
まずは単音のロングトーンで、「弱い音からだんだん強くする」「中ぐらいの音から一度大きくして、だんだん弱くして消える」など、音の強弱を自在に操れるように練習してみましょう♪
ステップ3の練習をある程度してみたら、ステップ2で考えた抑揚で再び歌ってみましょう!
その時には、あなたの歌はそれまでよりもっと活き活きとしていて、自由な音楽になっているはずですよ✨
さて、今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
この記事が、皆さんの音楽ライフを少しでもより楽しく、豊かなものにできていれば幸いです♪