【舌根が下がると声は劇的に変わる】歌がラクになる舌根リラックス法

歌っているときに「喉が狭い感じがする」「高音が苦しい」「声がこもる」と悩んだことはありませんか？
その原因のひとつとして、とても多いのが 舌根（ぜっこん）の力み です。舌根とは舌の付け根の部分で、ここが上方向に引き上がってしまうと、声の通り道が狭くなり、息も響きも失われてしまいます。

逆に、舌根が自然に下がっていると、喉の奥が広がり、声が伸びやかになり、どの音域でも安定した声が出せるようになります。そこで今回は、誰でもすぐに実践できる、舌根を“楽に”下げる方法 を紹介します。「力づく」ではなく「自然に」下がる状態を作ることがポイントです。

① 舌根を下げるためには“喉の奥の空間”を知ることが大切

舌根を下げるというと、舌を意図的に引っ張るイメージを持つ方が多いですが、それは逆効果です。
舌に力が入り、むしろ上がってしまいます。

重要なのは、
舌が勝手に下がるような“喉の空間作り”を習慣にすること。

そのために役立つのが「あくびの喉」です。軽くあくびをすると喉が縦に広がり、舌根がふわっと前に落ちます。この状態が理想の舌の位置です。

喉を「上げる」「広げる」ではなく、奥にふわっと空間ができる感覚 を大切にしてください。

舌根がガチガチに固まりやすい人は、舌を前に出すトレーニングが非常に有効です。
舌を外に出すことで、物理的に舌根を引き上げることができなくなり、自然と下がった位置で声を出す習慣がつきます。

舌出し発声は見た目が少し恥ずかしいですが、舌根の力み改善には最強クラスのトレーニング です。

舌根が上がってしまう原因のひとつは、舌全体が後ろに引っ込むクセです。
特に日本語の発音では、舌が引っ込みやすいため、歌うときに舌根が上がりやすくなります。

そこで効果的なのが、

「舌は少し前にいたほうがラク」

という感覚を身につけることです。

舌が前に移動できると、舌根がふわっと緩み、喉の奥に自然なスペースができます。

舌根の力みは、ほぼ必ずアゴの力みとセットで起こります。
アゴがガチッと固まると舌の根本まで固定されてしまい、下がりにくくなるのです。

・歌っているとき、アゴは上下にガバッと動きすぎていませんか？
・アゴが前に突き出ていませんか？
・力むと首まで固くなっていませんか？

アゴがゆるむと、舌根は想像以上に下がりやすくなります。
特に高音や張り上げで苦しむ人にとっては大きな改善ポイントです。

舌根の力みは、実は舌だけの問題ではありません。
一番土台となるのは 呼吸の安定 です。

浅い呼吸になると、どうしても首・アゴ・舌に力が入りやすくなります。
逆に、腹式の深い呼吸ができていると、舌は後ろに引っ込まず自然と前方向に落ちます。

呼吸が静かに深くなると、舌根は驚くほどスムーズに下がっていきます。

舌根を下げる方法をいろいろ紹介してきましたが、一番大事なのは

「意識しなくても下がる体の習慣を作ること」

です。
舌根だけをどうにかしようとすると、余計に力んでしまうことが多いので、

この4つを日常的に整えていくことが、舌根が自然に下がる近道です。

舌根の力みは自分では気づきにくく、角度や舌の動きが少し変わるだけで大きく変化します。
ナユタス川西能勢口校では、声の癖を一緒に確認しながら、あなたに合った“舌根が自然に下がる発声”を丁寧にサポートします。