日本語の会議なら普通に話せる。それなのに英語に切り替わった瞬間、声が細く、高くなる。言い終わる前に「Sorry?」と聞き返され、同じ文を2回言うころには、自分でも何を言いたかったのか分からなくなっている——。
こんにちは、NAYUTAS六本木校です。六本木・赤坂・虎ノ門エリアには外資系企業で働く方が多く、英語で話すときの声についてのご相談もよくいただきます。英語を話すと声が変わる原因は、単語や文法の力だけではありません。日本語と英語では、声の使い方そのものが違うことが大きく関係しています。この記事では、英語で声が小さく・高くなる理由と、聞き返されにくい「英語の声」の作り方を、発声の観点から解説します。
英語で声が変わるのは、英語力より「発声の切り替え」の問題
英語を話すときに声が上ずる人は、緊張しているから、自信がないからと考えがちです。もちろんそれもありますが、英語がかなり話せる人でも同じことが起きます。
英語の声が小さく・高くなるしくみ
日本語の発声のまま英語を話すと、口の開きが小さく、強弱の少ない、平坦な声になります。英語の聞き手にとっては、どこが大事な言葉なのかが聞き取りにくい。そこで聞き返され、緊張して喉が上がり、さらに声が高く細くなる。この悪循環が「英語になると声が変わる」の正体です。
一般に、日本語を話すときの声は、英語を話すときより高めになりやすいと言われます。英語話者の落ち着いた低めの声に囲まれていると、自分の声だけが浮いて聞こえ、さらに萎縮してしまうこともあります。
英語で声が小さく・高くなる3つの理由

① 口が開いておらず、母音が短い
日本語は口をあまり大きく動かさなくても話せる言語です。そのままの口の形で英語を話すと、母音が短く平らになり、声が口の中にこもります。音量を上げても、口の中で響きが止まっていれば、相手には小さく聞こえます。
② すべての音を同じ強さで話している
日本語は、一つひとつの音をほぼ同じ長さ・強さで話します。一方、英語は強く言う部分と弱く流す部分の差で意味を伝える言語です。全部を同じ強さで話すと、聞き手は大事な単語を拾えず、「何と言ったのか」が分からなくなります。声が小さいのではなく、山がないのです。
③ 喉が上がり、語尾まで上がっている
自信がないとき、人の喉は上に引き上げられ、声は高く細くなります。さらに語尾が上がると、言い切った文でも質問のように聞こえます。外資系の会議では、これが「確信がなさそう」という印象につながることもあります。
「英語の声」を作る3つのポイント
1. 少し低めの、楽な声から話し始める
英語を話し始める前に、軽くあくびをするように喉の奥を広げ、普段の日本語より少し低めの、いちばん楽に出る高さで最初の一語を出します。喉を締めずに低めの声を出す感覚は、喉を開けるとは?感覚のつかみ方から練習方法まで詳しく解説で詳しく解説しています。
無理に低い声を作る必要はありません。上ずる前の、自分本来の高さに戻すイメージです。
2. 強く言う音節にだけ、息を乗せる
一文の中で、意味の中心になる単語を2〜3個決め、その単語の強く読む部分にだけ息を多く乗せます。たとえば「We need to decide by Friday.」なら、太字の部分だけをはっきり、少し長めに。残りは軽く流してかまいません。声全体を大きくするより、ずっと聞き取りやすくなります。
3. 文の最後まで息を残し、語尾を下げ切る
言い切る文では、最後の単語まで息を残し、語尾の音程を下げて終わります。語尾が消えたり上がったりすると、自信がなさそうに聞こえます。1文を言い終わったら、短く息を吸い直してから次の文へ。息継ぎの間があるほうが、落ち着いて聞こえます。
会議で聞き返されないための話し方

英語の会議では、発言の最初の一語がとても大切です。「So,」「Well,」「Actually,」のような短い言葉を、はっきりした声で一つ置いてから話し始めると、周りが「この人が話す」と気づいてくれます。最初の一語が小さいと、そのあとの内容まで聞き逃されてしまいます。
オンライン会議の場合は、マイク越しにさらに声の情報が減ります。画面越しで声が届きにくい方は、対面では普通なのに、オンラインだけダメになる理由もあわせてご覧ください。
一人でできる練習法
| 録音して比べる | 同じ内容を日本語と英語で1分ずつ話して録音し、声の高さと大きさを比べます。英語のほうが明らかに高い・小さいなら、発声が切り替わっています。 |
| シャドーイング | 英語の音声を真似するときは、単語だけでなく声の高さと強弱も真似します。ニュースやプレゼン動画など、落ち着いた話し方の音声がおすすめです。 |
| 強弱に印をつける | 会議で話す内容を書き出し、強く言う単語に印をつけて声に出して練習します。本番では印をつけた単語だけ意識すれば十分です。 |

自己流の限界を感じたら
英語の発音や表現は、英会話の教材やレッスンで学べます。けれど、声の高さ・響き・息の使い方は、英会話のレッスンではあまり扱われません。発音は正しいのに聞き返される、という方は、発音ではなく発声に原因があることが少なくありません。
声の出し方は、自分の耳で聞いているだけでは変化に気づきにくいものです。外から聞いて「今の高さが楽に通る声です」と確認してもらうことで、英語を話すときの声を短期間で定着させられます。なぜあなたの言葉は届かないのか?一流のビジネスマンが密かに通う「声の調律」という戦略的投資でも、ビジネスの場での声の重要性について書いています。
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まとめ
- ✓英語で声が変わるのは、英語力より日本語の発声のまま話していることが大きな原因
- ✓口の開きが小さく母音が短いと、音量を上げても声がこもって小さく聞こえる
- ✓英語は強弱で意味を伝える言語。全部同じ強さだと、聞き手は大事な単語を拾えない
- ✓自信がないと喉が上がり、声が高く細く、語尾まで上がって聞こえる
- ✓話し始めは、あくびの喉で少し低めの楽な声から
- ✓強く言う音節にだけ息を乗せ、言い切る文は語尾を下げて終わる
- ✓会議では最初の一語をはっきり置いてから話し始める
- ✓日本語と英語で同じ内容を録音し、声の高さと大きさを比べてみる
英語で堂々と話している人は、必ずしも英語が完璧なわけではありません。落ち着いた声で、大事な言葉を強く言っているだけです。まずは次の会議で、最初の一語を少し低めの声で出すところから試してみてください。

