今回は、発声の土台づくりに欠かせない「タングトリル」を、ひと工夫加えたやり方で紹介します🎵
タングトリルって?
舌先を上の前歯の付け根あたり(歯茎:アルベオラ)で細かく震わせ、「るるるる…/rrrr…」と連続的に鳴らすウォームアップ。
息の圧と声帯の接地感のバランス、共鳴の“前寄せ”、顎・舌根の脱力、音程移動のなめらかさをまとめて整えられます💡
期待できる効果(ねらいを明確に)
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ブレスの起動が安定 
 「息→声」の順に立ち上げやすく、押し鳴りを防ぐ。
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顎・舌根のリラックス 
 力むとトリルが止まるため、自然と余計な筋緊張が抜ける。
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レガート&スタッカートの切替精度 
 同じ“r”で、なめらかにも、軽く切ってもコントロールできる。
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ピッチと共鳴の整合 
 上下の音へ移動しても響きが前に残り、ピッチが安定。
基本手順(小さなコツつき)
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姿勢をニュートラル:胸は高すぎず、首長く・肩は下げる。 
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口は軽く閉じる:上下の歯は1〜2mm離す。 
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舌先を上前歯の裏〜歯茎にそっと触れる(押し付けない)。 
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息で“先に”起動:弱→中へスッと上げ、そこで維持。 
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声をそっと混ぜる:**「息の流れ > 声」**の比率をキープ。 
 ※少し鼻に逃がすイメージで、喉の圧を下げると安定しやすい。
つまずきポイント & 解決ヒント(アップデート版)
| よくある悩み | 主な原因 | 解決ヒント | 
|---|---|---|
| 舌が震えない | 息圧が足りない/舌を押し付けている | 息を“細く強く”へ微調整/舌は触れるだけ/両頬を軽く押さえ空気漏れを抑える | 
| 顎がガクガクする | 噛み締め癖/下顎固定 | 歯間1〜2mmを意識/奥歯“ふわっ”/顎先を指でそっと支えて力みチェック | 
| 口角から息が漏れる | 口輪筋が弱い | 口角をほんの少し横へ/ストローを軽くくわえて息路を細くする練習で補助 | 
| 音程が不安定 | 息の支え不足/共鳴が後ろ寄り | お腹・腰回りの張りをキープ/鼻腔前方に響きを集める意識/ピアノやアプリで確認 | 
| 息が続かない | 浅い呼吸/吐く速度が速い | 4秒吸う→1秒止める→6〜8秒吐くの循環練習/“細く長く”を優先 | 
| 喉が乾く | 口呼吸強め | こまめに水分補給/鼻経由の吸気割合を増やす | 
練習メニュー(新パターン)
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ロングトーン 3拍×4セット 
 均一な息圧で“揺れないるるる”。最後の1拍だけ少し音量アップ。
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五度アルペジオ(C–E–G–E–C) 
 上り下りで途切れない“r”をキープ。ピッチと共鳴を前方に。
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リズムチェンジ 
 4分→8分→3連符→16分へ小節ごとに変化。息の供給を乱さない。
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ダイナミクス・スウェル 
 pp→mp→mf→f→mf→mp→pp と波を描く。喉に押しが入らない範囲で。
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オクターブ跳躍(C→C’) 
 跳ぶ瞬間に“息の床”を薄く広く保つイメージで。
頻度・時間の目安(無理なく継続)
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1日3〜5分×1〜2セット(歌う前は特に推奨) 
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声を出さない日でも、1セットだけ軽く行うと土台が維持しやすい。 
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めまい・乾燥を感じたらすぐ中断→水分→浅い呼吸でリセット。 
リップトリル・ストロー発声との使い分け
| 種別 | 得意分野 | こんな時に | 
|---|---|---|
| タングトリル | 前方共鳴・子音コントロール・ピッチ遷移 | 巻き舌系の明瞭さ、フレーズの前寄せを作りたい | 
| リップトリル | 息の流れ・支えの確認・全体の脱力 | ウォームアップ開始直後/喉が重い日に | 
| ストローフォネーション(SOVT) | 息の抵抗を一定にして整える | 息圧が暴れやすい/音量差で喉が詰まる時 | 
※巻き舌が苦手なら、まずリップトリルやストローで息路を整えてからタングへ移行するとスムーズ。
成長チェック(目安)
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安定して5秒以上トリルが続く 
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スケール上昇・下降で途切れない 
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fまで上げても喉に力みが出ない(顎・肩が静か) 
まとめ 🎯
タングトリルは“地味だけど効く”王道基礎。息→声→共鳴の順で整えるほど、歌やスピーチの立ち上がりが軽くなります。
小さく、正確に、毎日コツコツ。 これが一番の近道です。慣れてきたら、今日のメニューから**「リズムチェンジ」と「ダイナミクス・スウェル」**をぜひ追加してみてください✨
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