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ボイトレ

【1日5分で上手くなる】ボイトレのやり方7選!自宅での練習方法やおすすめトレーニング

カラオケなど人前で歌う際にもっと上手に歌いたいという人は少なくありません。実は、ちょっとしたトレーニングを継続するだけで、歌唱力は劇的にアップすることがあります。

この記事のタイトルにもある通り、1日たった5分でもボイトレに時間を費やすことで、着実に効果を実感することができます。本格的なボイトレはちょっとハードルが高いなと感じている方や、日々の隙間時間を有効活用したい方は、ぜひ本記事で紹介する基礎メニューから挑戦してみてください。

  • カラオケで上手く歌えるようになりたい
  • 毎日継続しやすい練習メニューを知りたい
  • 歌の基礎力をアップさせたい

上記に当てはまる人にぴったりの情報をお届けします。ぜひ、最後までチェックしてみてください。

ボイトレの効果を実感する理想の「練習時間」とは


最初に、ボイトレの「練習時間」について考えてみましょう。ボイトレに限らず、技術や知識を習得するために練習は必要不可欠です。しかし、「練習時間量=習得率」ではないことを忘れてはいけません。

この記事のタイトルを見て「1日5分?そんな短時間で効果があるの?」「本当に上手くなるの?」と思われた方もいるのではないでしょうか?

確かに、一般的にいわれているボイトレの効果的な練習時間は【30分〜1時間弱】が目安です。それに比べると5分という時間はとても短く効果を疑ってしまいそうになるでしょう。

しかし、ボイトレはやればやるほど良いというものではありません。
長時間の練習をするとのどを痛め、かえって逆効果になってしまうこともあります。練習に時間をかけるよりも短期集中型でポイントを押さえ、効率的にボイトレをやることが重要です。

ボイトレは、練習にかける時間よりも集中力が大切!


ボイトレをする時に最も重要なのは集中力といえるでしょう。
ボイトレは毎日コツコツと継続した練習をすることも大切ですが、同じくらい集中力を持ってレッスンに取り組むことが重要です。

なんとなく行う1時間のボイトレよりも、5分で集中し行うボイトレの方が身につきやすく、長い目で見ても早い上達が見込めるでしょう。時間がない!というときこそ、集中してボイトレに取り組むことが大事です。

ただ、体調がすぐれなかったり気が散る環境だったりすると、集中力を高めるのもひと苦労ですよね。そんなときは「深呼吸をする」「糖分を摂取する」「耳栓やヘッドホンをして周りの雑音をカットする」など意図的に集中力を高めてから練習してみてください。

特に耳栓の使用は周りの音を遮断するだけでなく、自分の声にも集中しやすくなるので、短時間の自主トレに便利なアイテムです。

5分やるだけで効果が期待できる!自宅でやる【ボイトレ基礎メニュー】7選


さっそく短時間でパパッとできるボイトレメニューを紹介します。
1日ひとつのメニューをやるだけでもOKですが、苦手なテクニックを用いた練習を意図的に組み込むと上達が実感しやすいでしょう。また、5分以上集中力が保てるようであれば、基本のトレーニングをいくつか組み合わせるのもおすすめです。

これなら自分でもできるかもと思ったものからぜひ実践してみてください。

1.腹式呼吸

いちばん最初に取り組みたいのは、お腹(横隔膜)を使って呼吸する腹式呼吸です。ボイトレの基礎中の基礎のメニューであり、発声練習に入る前に必ずやっておきたいウォーミングアップのひとつです。
腹式呼吸が身につくと、のどへの負担を抑えて歌えるようになったり、息の量をコントロールしやすくなったりします。
安定した歌唱を目指すうえで必要なスキルなので、初心者はまず腹式呼吸を身につけるところから始めてみましょう。

腹式呼吸トレーニングのやり方

腹式呼吸のトレーニングは以下のように行いましょう。

  1. お腹に手をあてる
  2. お腹が膨らむように意識し、鼻から空気を吸いこむ
  3. 横隔膜が肺に溜まった空気を外に押し出す力を感じながら、ゆっくりと時間をかけて息を吐きだす

吐きだすときは、吸うときよりも時間をかけるのがポイントです。
寝ているときは自然と腹式呼吸になりますので、うまく感覚をつかめない方は床に寝転んだ状態で試してみてください。

腹式呼吸トレーニングがおすすめの人

腹式呼吸トレーニングは以下に当てはまる人におすすめです。

  • ロングトーンを多用する楽曲を歌いたい人
  • 高音でのびやかな歌声を手に入れたい人
  • 歌唱中に息切れしてしまうのを改善したい人

腹式呼吸によって、横隔膜や体幹が鍛えられると肺活量もアップします。ロングトーンでも声が掠れることなく、高音でも多くの呼気を使った伸びやかな歌声を習得する土台ができるでしょう。

2.リップロール

腹式呼吸が身に付いたら次に挑戦したいのが、息を吐きながら唇をブルブルっと振動させるリップロールです。ボイトレのなかでも最もポピュラーで、他に比べると比較的難易度が低いトレーニングなので、初心者でも挑戦しやすいでしょう。

一方で、プロのアーティストも基礎メニューに取り入れる重要なボイトレでもあります。他の練習を行う前のストレッチとして、リップロールを行うのもおすすめです。

リップロールを行うと体や舌から余分な力が抜けるため、リラックスして声が出しやすくなる効果も期待できます。

リップロールのやり方

リップロールのやり方は以下のとおりです。

  1. 軽く口を閉じる
  2. 口周りに余分な力が入らないように注意する
  3. 息を吐き出し、唇をブルブルと振動させる

どうしてもうまくいかない場合は、口の両端を指で押し上げてみるといいでしょう。最初は短く途切れてしまっても構いませんが、「一息で長い時間できること」を目標に、コツコツと練習を重ねましょう。

リップロールがおすすめの人

リップロールは以下に当てはまる人におすすめのトレーニングです。

  • 初めてボイトレをする人
  • リズムの早い歌を歌いたい人
  • 基礎練習をしたい人

初めてボイトレをする人や始めたばかりの人は、口周りにしなやかさが足りず、筋肉を上手く使えない人が少なくありません。また、リズムの早い曲を歌う際にも、テンポよく口唇を動かす必要があるため、口周りの筋肉に柔軟性を持たせることが重要です。

リップロールは基礎トレーニングとしてプロのアーティストも取り入れているため、マスターしておくとよいでしょう。

3.タングトリル

リップロールと同じくらい有名なメニューのタングトリルは、日本語にすると「巻き舌」のことです。
効果はほとんどリップロールと一緒ですが、舌が振動することで凝りがほぐれて柔軟に動くようになるので、滑舌の改善が期待できます。

タングトリルのやり方

タングトリルのやり方は以下のとおりです。

  1. 口を少し開ける
  2. 舌の先を上の前歯のつけ根あたりにあてる
  3. 息を吐き出しトゥルルルルルと振動させる

タングトリルができない場合は、舌の筋力が弱い可能性があります。次に紹介する舌の筋力トレーニングを合わせて取り入れてみるのもいいでしょう。

タングトリルがおすすめの人

タングトリルは以下に当てはまる人におすすめのトレーニングです。

  • 基礎練習をしたい人
  • 裏声をきれいに出せるようになりたい人
  • 喉を開く感覚を掴みたい人

タングトリルはリップロールと同じく、基本的なトレーニングのひとつです。初めてボイトレをする人にもぴったりのトレーニングと言えるでしょう。また、タングトリルをすることで喉を開く感覚が掴めるようになります。しっかりと喉を開いて裏声をきれいに発声したい人にもおすすめのトレーニングです。

4.舌の筋力トレーニング

腕や足に筋肉があるように、舌にも筋肉があります。舌の筋力が弱っていると滑舌の悪さに繋がったり、歌っている間にのどが詰まってしまったりと、発声に大きな影響を及ぼします。

舌の鍛え方はさまざまな方法がありますが、簡単なのは舌をいろいろな方向に動かしたり伸ばしたりするやり方です。

舌の筋力トレーニングのやり方

舌の筋力トレーニングのやり方は以下のとおりです。

  1. 口を大きく開ける
  2. 舌をべーと前に突き出す
  3. 数秒そのままの状態にする
  4. ゆっくり戻す
  5. 上下左右いろいろな方向に同様の内容を繰り返す

他にもさまざまな方法があるので、自分のやりやすいトレーニングを探してみるのもおすすめです。

今回紹介しているトレーニング方法がうまくいかない場合は、ティッシュなどで舌を持ち、やさしく引っ張るのもよいでしょう。速く動かそうとすると、勢いが負荷を弱めてしまうため、ゆっくり動かして十分な負荷をかけたトレーニングを行ってみてください。

舌の筋力トレーニングがおすすめの人

舌の筋力トレーニングは以下の人におすすめです。

  • ボイトレを始めたばかりの人
  • 滑舌が悪い人
  • タングトリルやリップロールが苦手な人

ボイトレを始めたばかりの人は、舌の筋力を鍛えるためにも今回紹介しているトレーニングを継続的に行うのがおすすめです。また、滑舌が悪い人は舌の筋力が影響している可能性もあるため、トレーニングを行うことで改善も期待できます。

タングトリルやリップロールも、舌の筋肉を必要とするため、うまくできない場合は、舌の筋力トレーニングから取り組んでみてください。

5.表情筋トレーニング

舌のトレーニングをすると同時に顔の筋肉も動くので、合わせて表情筋のトレーニングをするのもおすすめです。表情筋を動かすことで小顔効果も期待できるため、エクササイズとして取り組んでみてもよいでしょう

声質は顔や口の形によって大きく変わるといわれています。表情筋を鍛えると声の響きが良くなることがあるので、声の通りを良くしたい方はぜひ取り入れてみてください。

表情筋トレーニングのやり方

表情筋トレーニングをするときには、口を大きく開けて「あいうえお」と発音します。実際に声に出してもいいですし、声を出さずに無音でやるのもOKです。

鏡を見ながらトレーニングすると、口も開き方を意識できるので効果的でしょう。毎日1回、朝や夜など鏡の前に立ったタイミングで継続的に行うのがおすすめです。

表情筋トレーニングがおすすめの人

表情筋トレーニングは以下の人におすすめです。

  • ボイトレを始めたばかりの人
  • 響きのある発声をしたい人

もちろん、小顔効果を目的にして取り組むのもおすすめです。今回紹介しているトレーニングのなかでも特に簡単にできるので、鏡の前に立ったタイミングで毎回行うなど、習慣付けしてみてください。

6.ロングブレス

次にご紹介するのが、安定した歌声に導くロングブレスというメニューです。

言葉の通り息をできるだけ長く吐き続けるトレーニングですが、ポイントは腹式呼吸と組み合わせることです。お腹から深い呼吸をすることで高い効果を得ることができます。

ロングブレスのやり方

ロングブレスのやり方は以下のとおりです。

  1. 腹式呼吸で大きく息を吸い込む
  2. 歯の間から「スー」とゆっくり吐き出す
  3. 何秒間、吐き出し続けることができたかチェックする

最初は10~ 20秒を目標に設定し、最終的には30秒〜1分を目指しましょう。より意識的に行うなら、ストローを使ったやり方もおすすめです。

ロングブレスがおすすめの人

ロングブレスは以下の人におすすめのトレーニングです。

  • 腹式呼吸をマスターしたい人
  • ファルセットを上手に出せるようになりたい人
  • 歌声を安定させたい人

ロングトーンを腹式呼吸とうまく合わせることで、肺活量が増えるだけでなく喉を開く感覚を掴みやすくなります。高い音程を発声する方法のひとつ「ファルセット」を習得したい人にもおすすめの練習です。ロングブレスはファルセットに限らず、ヘッドボイスやミックスボイス(ミドルボイス)をマスターしたい人にもおすすめのトレーニングなので、歌う前の準備運動として取り入れるのもよいでしょう。

7.ドッグブレス

ドッグブレスはロングブレス同様、息を吐き出す練習です。短い呼吸を繰り返すことで、横隔膜を動かし、腹式呼吸をするための筋力を鍛えることができます。シンプルですが、取り組みやすいメニューなので、日常的に取り入れてみてください。

ドッグブレスのやり方

ドッグブレスのやり方は以下のとおりです。

  1. 口を軽く開ける
  2. お腹を意識して「ハッハッハッ」と小刻みに息を吐く
  3. 腹式呼吸で息を吸い、繰り返す

ドッグブレスに慣れてきたら、吐き出すときに声をつけてみるのもいいでしょう。

ドッグブレスがおすすめの人

ドッグブレスは以下の人におすすめのトレーニングです。

  • 歌唱中の息継ぎを上手にしたい人
  • 声に存在感を出したい人
  • リズム感のある歌い出しが苦手な人

ドッグブレスを練習することで、力強く呼吸できるようになる効果が期待できます。短い感覚でもしっかりと呼吸でいるようになるため、歌唱中の息継ぎを自然に行えるようになるでしょう。また、力強い呼吸は声の存在感にも大きく影響します。

歌唱はじめにピッチが合わせられない人のなかには、力強く呼吸ができていないことで、最初の一音をハッキリ発声できていないケースが少なくありません。そのため、歌のピッチがズレた印象を聞き手に与えてしまいます。

ドッグブレスを習得することで、声の操作性が増し、音ハメしやすくなるでしょう。

独学でボイトレするメリット・デメリット


ボイトレは声を出せる場所さえあれば自宅で独学でも行えます。特に、最近ではyoutubeなどで簡単にボイトレ方法を調べ、実践することもできるでしょう。

しかし、初心者が独学でボイトレをするにはメリットと同時にデメリットがあることも忘れてはいけません。続いては、独学でボイトレをするメリットとデメリットを紹介します。

メリット

独学でボイトレに取り組む最大の利点は、コストを大幅に抑えられることです。音楽教室に通うとなると、入会金や月謝、教材費、そして交通費などがかかりますが、独学であればこれらの費用がかかりません。特に、使えるお金に制限がある学生の方や、他にも趣味にお金をかけたい方にとって、費用を抑えられるのは大きなメリットと言えるでしょう。

また、独学であれば自分の生活スタイルに合わせて練習時間を自由に決められます。スクールに通う場合は、決められたレッスン時間に予定を合わせる必要がありますが、独学なら仕事や学業、プライベートの都合に合わせて柔軟に練習できます。疲れているときは無理せず休むなど、体調に合わせた調整も可能です。

さらに、独学は自分のペースでじっくりと練習を進められる点も魅力です。ボイトレ教室では、講師の指導ペースに合わせて進みますが、独学であれば納得いくまでひとつの練習に取り組んだり、自分の課題だと感じるところに時間をかけたりと、マイペースに学習できます。

これにより、誰かに合わせるストレスなく、集中してボイトレに取り組むことができるでしょう。独学でのボイトレは、費用や時間、場所にとらわれずに取り組める自由度の高さが大きなメリットと言えます。

デメリット

独学でのボイトレにはいくつかのデメリットが存在します。まず、自分の歌声や発声方法を客観的に評価することが非常に難しい点です。音程のずれや発声の癖などに自分で気づくことは困難であり、誤った練習を続けてしまう可能性があります。適切な発声を身につけるためには、的確なフィードバックが不可欠ですが、独学ではこれを得ることができません。指導者がいないため、客観的な評価が難しく、間違った習慣が定着して進歩が遅れてしまうことがあります

次に、練習の効果的な組み立てが難しい点です。どの部分を重点的に練習するべきか、どのような練習が効果的かを判断するには専門的な知識が必要となりますが、独学では適切な練習方法を知らずに時間を無駄にしてしまう可能性があります。また、自分の実力を正確に把握することも難しく、進歩を実感しにくいため、モチベーションの維持が困難になることもデメリットとして挙げられます。

さらに、無理な長時間練習によって喉を痛めてしまうリスクも伴います。適切な休息を取らずに練習を続けると、疲労が蓄積し、声帯を傷める可能性があります。一度喉を傷めると回復に時間がかかり、その間の練習ができなくなることで、これまでの努力が無駄になってしまうことも考えられます。体調が優れない時も無理をせず、休息を取ることが重要です。

小学生の習い事でボイトレはあり?なし?


近年、個人のボイトレ教室が増えてきたことや「歌ってみた動画」の普及によって歌い手になりたいという子供が増えたことの影響もあり、子供の習い後としてボイトレを検討する親御さんも少なくありません。

ボイトレに通うことで、発声の基礎知識を学んだり、同年代の友達と歌う喜びを感じられたりとメリットを挙げればキリがありません。ボイトレは家でも行えるものですが、必要なもの(環境や機器など)を揃えるのは意外と難しく、また親御さんが子供の練習の成果に気付いてあげられないことも少なくないでしょう。

歌を楽しみ、得意を伸ばしてあげるためにも、ボイトレは小学生の習い事としておすすめです。

ステップアップを目指すなら「ボイトレ教室」が効果的

この記事では自宅でできる手軽なボイトレメニューをご紹介してきました。しかし、ボイトレの世界はまだまだ奥深く今回紹介したメニューはほんの一部でしかありません。

もし、基礎メニューだけではなくそれ以上にステップアップを目指していきたいという気持ちが強くなってきた際には、一度ボイトレのレッスンを受講するのがおすすめです。

ボイトレ教室では、経験豊富なプロのボイストレーナーが個々の持つ問題や課題に合わせたアプローチを的確に指導してくれます。歌唱力を上げたい方はもちろん、滑舌を良くしたい、声の通りを良くしたいなど、声の悩みを持つ方にもボイトレは効果的です。

NAYUTAS(ナユタス)は、子どもから大人まで通えるミュージックスクールです。プロ講師によるマンツーマンレッスンで、自分の学びたいことを集中的に学ぶことができます。ボイトレをプロに学びたいなら、ぜひNAYUTASをご検討ください。