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地声高音の出し方マスター 後編

こんにちは。そろそろおなじみになってきました、ボーカル講師のういです。
今年も雨の多い季節がやってきました……。天気や時間帯などによって、歌い手も聴き手もテンションやコンディションが変わるので、その時その時の歌声を楽しみましょうね! 晴れの時と全く同じようにできなくてもOKですよ〜!

さて、今回は「地声高音」も出し方について、さらなるポイントをお伝えいたします。
気になる方は前回のういのブログもお読みいただけたらとても嬉しいです★

地声高音に必要な要素は、主に4つ。「腹圧」「口の奥の開放」「声を張る」「重心を下げる」でした。
今回は「声を張る」と「重心を下げる」について詳しく解説していきます。

① 声を張る
「声を張る」という言葉は、一般的には「大きな声を出す」ような意味で慣用句的に使われていますが、ボイトレ的には「大きな声」と「張った声」は少し違います。「張った声」とは息の成分が混ざっていない硬質な声を指します。体の使い方次第で、柔らかい響きの声を大きく出すこともできますが、それは「声を張る」にはなりません。また、大きな声を出さなくても、「声を張る」ことはできます。
腹が立ってつい語調が強くなっているときや、子どもへの読み聞かせなどで抑揚を大きくつけてしゃべるときを思い出してください。その状態で、「(怒りながら)何言ってるの?」や「(すごく困って)どうしよう」と言ってみましょう。「な」や「ど」のときに、上顎に強く声が当たる感覚があれば、それを覚えておきましょう! これが声を張っている状態です。この状態で、出しやすい音程で「ナ〜」と発声し、だんだん音程を上げていきましょう。おへその下に力を入れていき、喉に力が入らないように注意しながら、段々と高い声も出せるようになっていけば、パワフルな高音を自分のものにできます♪

② 重心を下げる
さあ高音だ!と思うと、ついつい緊張してしまいますよね。しかし、喉に力が入ってしまうと声が枯れてしまいますし、胸や肩に力が入ってしまうとそこで呼気が止まってしまい、かえって声が出しづらくなってしまいます。
そこで、「重心を下げる」という技を掴んでみましょう。まず、おへその少し上あたりに、「自分の重心を司るレバー」があるとイメージして、それを両手で掴みます。そのまま「ア〜」や「オ〜」と声を出し、だんだん音程を高くしていきながら、そのレバーを下げていきましょう。重心を下げようと意識することで、体の上の方へ力が入っていくのを逸らすことができます。
さらに、声は(音程が)上がっていくのに体の重心が下がっていく……これを感じることで、声をゴムのように引き伸ばす感覚を養うことができ、これが「張った声」にも繋がります。

どちらも無理のない音程から始めて、徐々に音程を上げて、音域を広げていきましょう♪ それでは早速練習! ……と言いたいところですが、前回同様最後に注意と宣伝を。

高音練習は、うるさくならないように気をつけながらやってしまうとどうしても喉を締める癖がつきがちです。思い切り声が出せるところで練習した方が、気持ちよく自分の限界を超えられます。
ナユタスなら、レッスン等で使っていない教室を自主練目的でお貸しすることも可能です! 気になった方はぜひ、お気軽に体験レッスンにお越しくださいね♪