こんにちは。ボイストレーニング&ダンスNAYUTAS宇都宮校です。
「自宅でできる発声練習を探している」
「高音になると喉に力が入る」
「ペットボトルを使うボイトレって何をするの?」
そんな方に知ってほしいのが、水を入れたペットボトルとストローを使う発声練習です。
この方法はWater Resistance(水抵抗を利用した発声)と呼ばれ、SOVTE(半遮蔽声道発声)の一つとして研究されています。
ただし、ペットボトルを使えば必ず高音が出る、声域が広がるというものではありません。
今回は、自宅で試す際の基本的な考え方と注意点を紹介します。
ペットボトルを使った発声練習とは?
水を入れたペットボトルにストローやチューブの先端を入れ、その中へ声を出す方法です。
声を出すと水の中に泡ができ、その抵抗を受けながら発声します。
田口亜紀ほかの研究でも、Water ResistanceはSOVTEの一つとして扱われ、声の高さを変えた条件による発声機能への影響が検討されています。
大切なのは、強く吹くことではなく、無理のない状態で声を出すことです。
ストローだけを使う発声については、こちらの記事で詳しく解説しています。
自宅で試すときの基本的なやり方
1. 少量の水を入れて準備する
清潔なペットボトルに水を入れ、ストローの先端を水の中へ入れます。
最初から深く沈める必要はありません。
水深やストローの太さによって抵抗が変わるため、強い抵抗を感じる場合は無理に続けないでください。
2. 楽な高さで小さめに声を出す
ストローを軽くくわえ、楽に出せる高さで声を出します。
水面に泡が出れば十分です。
勢いよく息を吹き込み、大きな泡を作ることが目的ではありません。
喉や首に力が入らず、無理なく発声できているかを確認してください。
3. 慣れたらゆっくり音程を上下する
楽に発声できたら、低い音から少し高い音へゆっくり滑らせ、また戻します。
高音まで無理に上げる必要はありません。
換声点付近で声が裏返る場合は、こちらの記事も参考にしてください。
地声と裏声をつなぐ具体的な練習はこちらで紹介しています。
ストローだけの発声とは何が違う?
ストローだけを使う発声も、水に入れて行うWater ResistanceもSOVTEに含まれます。
ただし、水を使う場合は水の抵抗が加わるため、同じ練習ではありません。
また、SOVTEであればすべて同じ作用になるわけでもありません。兵頭直樹ほかの研究では、ハミング・チューブ発声・リップトリルで起声時の声帯振動パターンに違いが確認されています。
そのため、「SOVTなら何でも同じ」と考えず、声の状態に合わせて使い分けることが大切です。
ペットボトル発声で避けたいこと
強く吹き込みすぎる
大量の泡を出す必要はありません。
抵抗が強すぎると、かえって力みにつながる場合があります。
長時間続ける
長く行えば上達が早くなるとは限りません。
まずは短時間で、自分の声や喉の状態を確認しながら行ってください。
喉が痛いのに続ける
発声中に痛みが出る、強い声がれが起こる、練習後も違和感が残る場合は中止してください。
声がれや喉の痛みが続く場合は、ボイストレーニングだけで判断せず耳鼻咽喉科への相談を検討してください。
NAYUTAS宇都宮校では練習方法を個別に選びます
ペットボトルやストローを使った発声が、すべての人に必要とは限りません。
NAYUTAS宇都宮校では完全マンツーマンで、
・どの音域で力みやすいか
・地声と裏声をどう切り替えているか
・息を強く使いすぎていないか
・実際の曲のどこで歌いにくいか
などを確認しながら、自宅練習の内容も調整します。
「流行っている練習だからやる」のではなく、今の声に必要な練習かどうかを確認することが大切です。
よくある質問
Q. ペットボトルだけで練習できますか?
Water Resistanceとして行う場合は、水を入れた容器とストローやチューブを使って発声します。ペットボトルそのものを潰したり、強く吹いたりする練習とは別のものです。
Q. 水は深い方が効果がありますか?
水深が深くなると抵抗条件も変わります。深ければ深いほど良いとは限らないため、初心者が自己判断で強い抵抗をかけることはおすすめしません。
Q. この練習だけで高音が出るようになりますか?
断定はできません。高音には声区の調整、音量、母音、呼気、声道など複数の要素が関係します。ペットボトル発声は練習方法の一つとして考えてください。
参考文献
参考:田口亜紀、竹下小百合、長谷川琴音、城本修、土師知行「Water resistanceにおける訓練効果について―声の高さにおける検討―」『喉頭』32巻2号、2020年、117-124頁
https://www.jstage.jst.go.jp/article/larynx/32/02/32_117/_article/-char/ja/
最終アクセス:2026年9月17日
参考:兵頭直樹、田口亜紀、伊集院睦雄、城本修「音声治療手技の起声に関する研究―光電声門図(PGG)を用いた検討―」『音声言語医学』64巻2号、2023年、116-125頁
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjlp/64/2/64_116/_article/-char/ja/
最終アクセス:2026年9月17日
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