こんにちは。ボイストレーニング&ダンスNAYUTAS宇都宮校です。
「ボイトレは毎日30分やらないと意味がない?」
「1時間練習した方が早く上達する?」
「喉が疲れていても続けた方がいい?」
自宅練習を始めると、意外と迷うのが練習時間です。
結論から言うと、ボイトレに「全員1日○分が正解」という時間はありません。
大切なのは練習時間の長さよりも、
何を練習するか・声が疲れていないか・無理な発声を繰り返していないか
です。
今回は、ボイトレの練習時間をどう決めればよいのか、やりすぎを防ぐ考え方を解説します。
ボイトレは長時間やれば上達が早いわけではありません
「練習量を増やせば、その分だけ上手くなる」と考えたくなります。
ただ、声を使う練習では、長時間続けること自体が目的ではありません。
職業歌手の音声障害に対する音声治療の総説では、
・歌唱以外での声の乱用・誤用を防ぐ
・声帯の湿潤を心掛ける
・ウォームアップ、クールダウンを行う
といった声の衛生管理が重要とされています。
対象は音声障害のある職業歌手ですが、声を使う時間と回復を分けて考える視点は、趣味で歌う方にも参考になります。
つまり、練習時間だけでなく、声の使い方やその日の状態まで含めて考える必要があります。
「1日何分?」より先に3つ確認する
1. 今日の課題は何か
高音、音程、リズム、裏声。
全部を一度に練習する必要はありません。
例えば今日は、
「サビの高音で力まない」
だけを確認する日でも構いません。
短時間で練習したい方はこちらも参考にしてください。
2. 声に疲れや違和感がないか
練習前から、
・声がかすれている
・喉が痛い
・普段より声が出しにくい
という日は、無理に高音や大きな声を繰り返す必要はありません。
特に、歌ったあとも声枯れや疲れが残る場合は、「練習不足」ではなく声の使い方を確認した方がよいことがあります。
NAYUTAS宇都宮校では、カラオケ3曲ほどで喉が疲れていた30代女性について、地声の押し上げや首の力みを確認しながら練習内容を調整した実例があります。
3曲で喉が疲れていた30代女性が、1時間カラオケを楽しめるようになるまで
3. 同じ失敗を繰り返していないか
高音が出ないからといって、出ない音を30分繰り返す必要はありません。
例えば、
「5回試して全部喉が苦しい」
という状態なら、回数を増やすより練習方法を変える方がよいでしょう。
高音で力みやすい方はこちらも参考にしてください。
初心者は5分メニュー1セットから状態を見る
初めてボイトレをする方は、まず5分程度の短いメニューを1セット行い、声の状態を確認する方法があります。
ただし、「5分が医学的な正解」という意味ではありません。
例えば、
・ウォームアップ
・音程確認
・苦手な2〜4小節
・録音
と内容を絞ります。
問題なく続けられるなら、その日の目的に応じて練習を追加しても構いません。
一方、短時間でも喉が苦しい場合は、その日は長く続けない方がよいでしょう。
休憩を入れる基準は「時間」だけではありません
「15分練習したら必ず5分休む」と一律に決める必要はありません。
むしろ、
・声が重くなってきた
・高音が急に出しにくくなった
・喉や首に力が増えた
・音程が安定しなくなった
といった変化を休憩の目安にします。
一度声を使うのをやめ、水分を取り、状態を確認してください。
休憩後も違和感が残る場合は、その日の発声練習を終了する選択も必要です。
ウォームアップは「高音を出す準備運動」ではありません
ウォームアップでは、いきなり最高音を出す必要はありません。
楽な高さで、
・ハミング
・リップロール
・小さめのスライド発声
などから始めます。
職業歌手の音声治療に関する文献でも、声の衛生指導としてvocal warm-up・cool-downが挙げられています。
ストローを使ったSOVTについてはこちらです。
水を入れたペットボトルとストローを使うWater Resistance発声はこちらです。
ペットボトルを使った発声練習とは?水とストローを使う方法と注意点
どちらも全員に必要な練習ではありません。今の声の状態や目的に合わせて選ぶことが大切です。
「毎日やらないと意味がない」わけではありません
毎日練習することだけを目標にすると、
「今日は喉が疲れているけれど、休んだら下手になるかも」
と無理をしやすくなります。
重要なのは回数よりも、無理のない状態で必要な課題を練習できているかです。
実際、NAYUTAS宇都宮校には、月2回のマンツーマンレッスンと自宅練習を約6ヶ月続け、カラオケ採点が70点台から80点台後半へ変化した50代以上の生徒さんもいます。
「週何回やったか」だけではなく、レッスンと自主練習の内容を整理することが大切です。
声がれや痛みが続く場合は練習を中止する
練習中や練習後に、
・声がれが続く
・喉に痛みがある
・急に声質が変わった
・普段の話し声まで出しにくい
場合は、練習時間を短くするだけでは解決しないことがあります。
音声障害にはさまざまな原因があります。
症状が続く場合は、ボイストレーニングだけで判断せず耳鼻咽喉科へ相談してください。
NAYUTAS宇都宮校では「何分やるか」より内容を整理します
NAYUTAS宇都宮校では完全マンツーマンで、
・高音
・音程
・裏声
・リズム
・ロングトーン
・実際に歌いたい曲
など、現在の課題を確認します。
そのうえで、
「平日はここだけ確認する」
「時間が取れる日は曲まで練習する」
など、自宅練習の内容を整理します。
仕事や学校で毎日同じ時間を確保できない方でも、練習時間そのものを目的にする必要はありません。
よくある質問
Q. ボイトレは1日何分やればいいですか?
全員に共通する時間はありません。初心者は短時間から始め、声の状態を確認しながら内容や時間を調整する方法があります。
Q. 1時間練習した方が30分より効果がありますか?
長ければ必ず効果が大きいとは言えません。途中から力みや声の疲れが増えているなら、長時間続けるより内容を見直す方がよい場合があります。
Q. 毎日練習した方がいいですか?
毎日行うこと自体が必須ではありません。声に疲れや違和感がある日は、休むことも含めて考えましょう。
Q. ウォームアップは何分必要ですか?
一律の時間では決められません。楽な高さの声から始め、無理なく発声できる状態を確認してから本練習へ進みます。
Q. 喉が疲れたら何分休めばいいですか?
「○分休めば必ず回復する」という基準はありません。休憩しても声の出しにくさや痛みが残る場合は、その日の練習を中止してください。
参考文献
参考:前川圭子「職業歌手の音声障害に対する音声治療」『音声言語医学』63巻4号、2022年、241-247頁
https://doi.org/10.5112/jjlp.63.241
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjlp/63/4/63_241/_article/-char/ja/
最終アクセス:2026年9月18日
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